明日の注目銘柄（１２．０７．０６）

新興市場は、ここまで来ると行けるところまで行こうという心理状態に皆さんがなっているのかも知れません。特に出遅れていた銘柄への急な買い上がりが、業績とは関係なく見られます。２４９６アルクや８７３４アストマックスはその代表ですね。それらに釣られて直近ＩＰＯ銘柄中心にかなりの賑わいです。

持株の６１６３Ｈ＆Ｆも上場日以来の出来高です。しかし１４００円を付けてからの１２３０円あたりまでの１７０円もの急転直下の下落に肝を冷やすどころか、「幸運」にもポックリと逝ってしまった方々が大勢いたに違いありません。筆者もまさかと思って待っていた１２８０円で無理やり追加買いさせられました。

こういうその日暮らしの相場荒らしは勘弁して欲しいものですが、偉そうなことを言える身分ではないことを重々承知しております。平均単価を割ったら筆者も逃げるに決まっております。

さて、微妙な時期の明日の注目銘柄です。

テクニカル用語の簡単解説


１．６２６３プロデュース
　このところの注目銘柄で尻下げし、今日は思い切って７４５Ｋまで下げ、一応の厄払いが出来たのではと思います。まだマイナス終了ですが、今日の切り返しでＯＳＣは本来のポジションの６０％へと上昇。しかし、１１月２０日の４１％からはかなりのダイバージェンスです。明日の寄り付き後の雰囲気で上昇する気配なら底打ち完了と見ての参戦か。

２．３７８３ナノメディア
　この株もまだＯＳＣは４０％と低迷中。しかし、出来高をこなして下げた後の今日の＋９Ｋ終了です。ＯＳＣは－１％ですが、ＲＳＩは＋３％ときちんと上げてきております。そろそろサイクル的にはこの株も戻しにかかるかと思います。微妙な位置ではありますが。

３．６１６２ミヤノ
　久方ぶりの商いで１３円も？上げました。まだ公募価格からは１２４円も下です。ＯＳＣは＋２％の５８％と少々高めですが、ひとまず明日は３００円台を固めるかどうか注目。筆者は意地でもこの株の公募以上での売却を願望しております。１株当たりの利益は３８円と１１月１３日の３Ｑ決算では書かれております。すると、今の株価水準は１０倍以下です。同業他社でもっとも低いのが６１２１滝澤鉄工所の９．１倍です。（連結、昨日の数字。単独では１１倍）せめて３５０円はこの株もあってはいいのではないでしょうか？

４．２９２９ファーマフーズ
　少々で遅れ感があったこの株にまでお鉢が回ってきたようです。今日は出来高を伴い＋１０Ｋです。ＯＳＣは－５％の５４％。こういう時は寄り天には飛びつかないで、その後の下落時に仕込みＯＳＣが４日の６０％あたりまで上昇したら手放すというのが、一応のテクニカル面からみたシナリオですが、シナリオ通りに行けば苦労はしません。

５．３０３６アルコニックス
　この株、ＯＳＣが何と－１０％の３４％まで落ちました。先日のスターマイカの例からすると、明日の押し目をじっくりと待って、そこで買い、大きく上げるのを待つということとなりますが、何しろスターマイカと違ってスター性が全くありません。非鉄金属の輸入などという屑屋さんまがいの会社です。片や不動産アセットマネージメントなどという、実態が皆目分からない金融業。一体全体どちらが世のため人のためになっているのでしょう。筆者はアルコに投票します。そうです。もう社名はアルコで良いではありませんか。この際気取るのは止めにしましょう。株価の上昇に差し障りがでます。

６．５８０３フジクラ
　あちこちの證券会社から例によって、競争激化による収益率の鈍化とのご託宣からレーティングの引き下げに見舞われ、さすがにこのＦＰＣ世界２位のメーカーも下げましたが、レーティングを付与した各社の目標価格すら既に下回っております。こうなりゃ、筆者の判官贔屓根性が鎌首をもたげます。ＯＳＣは３９％と更に２％落ちました。１１月２１日に３４％というのがありますが、この水準まで明日落とされれば、拾ってみるのも手かと。ＲＳＩは一足先に＋４％の２３％と復活しつつあります。今年の安値は１月１１日の９６０円です。この数字、「苦労」と読みます。何という偶然でしょうか。明日、もしこの数字になったら拾ってあげねばなりません。あながち不可能な到達数字でもなさそうです。

７．４３１３ＩＸＩ
　このところの膠着状態から抜け出した感があります。次の目標は３８０Ｋ近辺ですが、そこまで一本調子で明日は上り詰めるのかどうか注目。ＯＳＣは＋１％の５４％です。上にも下にも行きそうな微妙な数字ですが、今日の上げで一皮むけたとすれば上げるでしょう。

８．２３９２セキュアードキャピタルジャパン
　不動産銘柄からは、この株を注目。ＯＳＣは＋３％の４６％と上げ頃。リサとレーサムのダイバージェンス（プラ転しながらもＯＳＣを下げている状態）を除けばこの株が唯一４０％台のＯＳＣです。上げ目標は３６０Ｋ～３７０Ｋあたりが最大。

９．６３２４ハーモニックドライブシステム
　この優良株が下げ続けることは珍しいです。今日はＯＳＣは＋４％の５５％とさすがにコンバージェンスしました。明日は、６１１Ｋあたりまで下げたら買いかも知れません。この会社の社名、何と優雅で先進的な響きを持っているのでしょう。この社名より優れた社名は思い当たりません。単に、ハーモニックで止まっていれば、どこかのキャバクラかラブホテルと間違えられるかも知れませんが、ドライブシステムという結語が素晴らしく全体の調和を醸し出しております。だから明日上がるかどうかは全く別物ですよ。

１０．４７７６サイボウズ
　気が付けば、楽天やスパークス、コネクトなどいわば「オールド新興市場銘柄」とでも言うべき株が馬鹿上げしているではありませんか。何か異変の臭いを感じます。東証一部のＳＱ日の金曜日までは行き場がないマネーがどうも徘徊しているようです。すると、今日ＯＳＣを３７％まで下げたこの株にも物色の矛先が明日あたり来るかも知れません。何しろある程度落ちれば、救い主が必ず現れる根強い人気を保つ銘柄です。ＯＳＣは下げているので明日の押し目狙いです。もし強気で高く始まるようだとチョイと乗ってみるのも手かと。

１１．２３８９オプト
　後場に大きく反騰したようです。ＯＳＣも＋３％の４５％と復活。もっとも大幅下方修正しておりますので、過大な期待は禁物です。

１２．８６９７大阪証券取引所
　この株は下がれば買いが入る今時特異な株です。今日も引けに高値を付けました。ＯＳＣは＋４％の５３％です。１０月２４日の安値の５１７Ｋを抜きました。後はそれらしき障害物はありません。となると５５４Ｋという１０月２４日の高値が意識されるところです。

１３．４８１９デジタルガレージ
　出来高少なくあまりの動きのなさに、前場早々にウォッチは止めましたが、気が付くと＋８ＫでＯＳＣも３１％と前日同値です。明日はひょっとすると活気づくかも知れません。

以上です。こうしてみると、どうも新興市場は皆さん強気モードですね。銘柄毎に格差が大きいのですが、一部の株にはどっと群がっている雰囲気が久々に感じられます。よって、このような沢山の銘柄を注目銘柄として載せることになりました。しかし、このような楽観的な時ほどどんでん返しを食らうのが株式市場というものでもあります。呉々も現在のポジションは最後の山場にある高値圏であることをお忘れなく。

まだ強気・弱気が拮抗

新興市場、東証とも前場終了で微増のプラ転。しかし、マザーズ、ヘラクレス両指数ともにＯＳＣは２％、１％落としております。前場の引け際に、上げの胎動がありましたので、そこまで戻した感じです。

お約束？の６１６３Ｈ＆Ｆは、寄り付きこそ勢いよく飛び出したのですが、先の見えない距離に馬たちも嫌気がさしたらしく、途中道草を食う馬まで出てくる始末。１１７５円で落ちこぼれの駄馬を拾おうと、筆者は前場の最初から待ちかまえておりましたが、そこまでの駄馬はさすがに現れませんでした。ＭＭ銘柄特有の急転直下の下落で１２０２円まで落ちたのが、前場唯一のクライマックスでした。出来高は１００万株を超えておりますが、あの和井田が７４２円も上げた日というのは２２０万株でした。一気に行ったようですね。それに引き替えＨ＆Ｆは、同じ出来高のペースでたったの２９円高というのは、駄馬も引き連れての一蓮托生の慈悲深いレースとなっているようです。それとも、皆さん今年の相場と同じでいわば疑心暗鬼になっており、Ｈ＆Ｆとかいきなり言われても、近未来通信の印象も残像としてあり、この英語流の名前に今一つ親近感を抱くことができず、全面的に身を委ねる気にはなっていないのかも知れません。

ちなみに、Ｈ＆ＦのＨはＨｏｒｓｅのＨでもあり、あの歴史ある造船会社のＨでもあるので全く問題はないのですが、Ｆというのがチョイと地味すぎます。ＦｕｋｕｉのＦだそうですが、彼の地はちょうど寒波の最中です。何もかも凍え死んでしまいそうな時期なのです。それに外人投資家にとっては、Ｆというのは、チョイと下品なニュアンスで受け取られてしまうのはご存じでしょうか？　かつて富士通がアメリカでＦａｃｏｍなどというコンピューターを売っておりましたが、最後のｏとｍを取れば、アメリカ人の特に女性経営者にとって、いかに不快な商標であったか、説明するまでもありません。その点、Ｈというのは日本人の間にだけ流行っている言葉ですから問題なさそうですね。

またまたくだらないことを書いてしまいました。最後に具申します。もうＦはやめてＰでいかがでしょう。ＰｏｒｎｏのＰでは決してなく、ＰｏｗｅｒのＰです。ＨＰはアメリカの有名な会社ですが、間に＆が入っているのでまさか訴訟を受けることはないでしょう。Ｈｏｒｓｅ　Ｐｏｗｅｒ炸裂！！と、後場は行ってもらいたいものです。でないと、ポックリ病願望患者に、筆者、申し訳が立ちません。