明日、5月12日のモニタリング銘柄です。(OSC4層分析は、市場概況を参照。)
NY市場は金融機関の決算の最後に出てきたAIGに強く反応しての下落です。それまでは、シティ、メリルなどの決算(注1)に対しては、いわば織り込み済みとしてむしろ好意的に反応してきたのが、どういう訳か一転して素直な反応です。
いわゆるCDSの危機の真相についてAIGが図らずも示してくれたため、市場が正気に戻ったかのようです。(注2)
ということは、先週は相場の転換期だったことになります。45兆ドルのCDSが内包する一触即発の仕掛け花火への導火線がいつどこで発火するのか、といった金融危機の第2段階に向けての転換期ですね。
端的には、「住宅価格の下落→金融機関の損失拡大→貸し渋り・貸し剥がしの進行→企業倒産の増加→CDSのデフォルト率の上昇→引き受け元の特にヘッジファンドの支払い不能→金融機関の追加損失の計上→更なる貸し渋り・貸し剥がし」、といった悪循環の流れがここ数ヶ月から半年の間に次第に明らかになっていくのでしょう。
FRBなどの当局が、インフレより景気後退を危惧する理由の深層がここに見えます。
さて、余計な御託はこのくらいにして、簡単に明日のモニタリング銘柄です。なお、月曜日から22日まではフランスへ旅するため、しばらくこのブログも休止となります。ご了承下さい。
1.4185JSR
4月24日に好決算を発表してからの調整でここまで下落。OSCも59%→47%へと急落。4月16日の43%がベースラインです。2110円が下値抵抗ラインですが、この近辺まで待ってからの反転狙い。
2.2371カカクコム
金曜日の後場のジリ下げにもついに動ぜず。それもその筈、OSCは28%→32%へと踏んばりました。このラインの上は555Kあたりです。
3.4541日医工
金曜日に引けに最高値をマーク。結構大口の買いが入っておりました。8日にRSIを64%→36%にまで急落させていたのが、この値動きの背景にあったものと思います。明日は、地合にかかわらず3000円を目指す展開かどうか。一旦押されても2800円あたりで踏みとどまれば、そこからは再度2800円を抜き返しての上昇を期待。
4.6363酉島製作所
4月28日に上方修正してから利確の波に押されて、OSCはまだ44%あるものの、RSIは26%にまで落ち込みました。これは3月18日の29%以来。
5.9412スカパーJSAT
これも落ちるところまで落とされております。OSCは28%、RSIは17%です。もう切り返し間近かと。
以上です。
明日の相場は円高も進行中であり、更に下落基調になることが予想されます。上記の銘柄にしても、ちょうど10日間の安値平均値近辺に位置する酉島製作所などは、更に売り込まれる可能性もありますので、そこは注意。
逆に売りの本命として面白いのは、2914JTです。9日は一旦反発はしましたが、じり貧。業績面からの不安を抱えており、明日は490K割れからはすんなりと下へと持って行かれるのではないでしょうか。
注1:これらの決算については、以下の2点による「粉飾決算」に限りなく近いことに留意。
①レベル3(サブプライムを組み込んだCDOの多くはこの分類に入っております。)資産の自己評価を許容したこと。②逆に社債については、時価会計を「悪用」したこと。(時価に基づき負債を「減価」させ、見かけ上の利益計上。償還時には額面価格で行われますので、これは全くの問題の先送りであり、まやかしの経理処理です。)
注2:アメリカの世界最大の債券ファンド、ピムコのビル・グロスによると、景気後退によって企業のデフォルト率が現在の0.5%から通常レベルの1.25%になれば、ヘッジファンドなどのCDSを引き受けた側に5000億ドルの支払い義務が生じるとし、ヘッジファンドが破綻すれば、彼らから保証を受けている金融機関はその半分の被害を受けると試算しております。AIGの決算がその先駆けだったということ。
NY市場は金融機関の決算の最後に出てきたAIGに強く反応しての下落です。それまでは、シティ、メリルなどの決算(注1)に対しては、いわば織り込み済みとしてむしろ好意的に反応してきたのが、どういう訳か一転して素直な反応です。
いわゆるCDSの危機の真相についてAIGが図らずも示してくれたため、市場が正気に戻ったかのようです。(注2)
ということは、先週は相場の転換期だったことになります。45兆ドルのCDSが内包する一触即発の仕掛け花火への導火線がいつどこで発火するのか、といった金融危機の第2段階に向けての転換期ですね。
端的には、「住宅価格の下落→金融機関の損失拡大→貸し渋り・貸し剥がしの進行→企業倒産の増加→CDSのデフォルト率の上昇→引き受け元の特にヘッジファンドの支払い不能→金融機関の追加損失の計上→更なる貸し渋り・貸し剥がし」、といった悪循環の流れがここ数ヶ月から半年の間に次第に明らかになっていくのでしょう。
FRBなどの当局が、インフレより景気後退を危惧する理由の深層がここに見えます。
さて、余計な御託はこのくらいにして、簡単に明日のモニタリング銘柄です。なお、月曜日から22日まではフランスへ旅するため、しばらくこのブログも休止となります。ご了承下さい。
1.4185JSR
4月24日に好決算を発表してからの調整でここまで下落。OSCも59%→47%へと急落。4月16日の43%がベースラインです。2110円が下値抵抗ラインですが、この近辺まで待ってからの反転狙い。
2.2371カカクコム
金曜日の後場のジリ下げにもついに動ぜず。それもその筈、OSCは28%→32%へと踏んばりました。このラインの上は555Kあたりです。
3.4541日医工
金曜日に引けに最高値をマーク。結構大口の買いが入っておりました。8日にRSIを64%→36%にまで急落させていたのが、この値動きの背景にあったものと思います。明日は、地合にかかわらず3000円を目指す展開かどうか。一旦押されても2800円あたりで踏みとどまれば、そこからは再度2800円を抜き返しての上昇を期待。
4.6363酉島製作所
4月28日に上方修正してから利確の波に押されて、OSCはまだ44%あるものの、RSIは26%にまで落ち込みました。これは3月18日の29%以来。
5.9412スカパーJSAT
これも落ちるところまで落とされております。OSCは28%、RSIは17%です。もう切り返し間近かと。
以上です。
明日の相場は円高も進行中であり、更に下落基調になることが予想されます。上記の銘柄にしても、ちょうど10日間の安値平均値近辺に位置する酉島製作所などは、更に売り込まれる可能性もありますので、そこは注意。
逆に売りの本命として面白いのは、2914JTです。9日は一旦反発はしましたが、じり貧。業績面からの不安を抱えており、明日は490K割れからはすんなりと下へと持って行かれるのではないでしょうか。
注1:これらの決算については、以下の2点による「粉飾決算」に限りなく近いことに留意。
①レベル3(サブプライムを組み込んだCDOの多くはこの分類に入っております。)資産の自己評価を許容したこと。②逆に社債については、時価会計を「悪用」したこと。(時価に基づき負債を「減価」させ、見かけ上の利益計上。償還時には額面価格で行われますので、これは全くの問題の先送りであり、まやかしの経理処理です。)
注2:アメリカの世界最大の債券ファンド、ピムコのビル・グロスによると、景気後退によって企業のデフォルト率が現在の0.5%から通常レベルの1.25%になれば、ヘッジファンドなどのCDSを引き受けた側に5000億ドルの支払い義務が生じるとし、ヘッジファンドが破綻すれば、彼らから保証を受けている金融機関はその半分の被害を受けると試算しております。AIGの決算がその先駆けだったということ。