後場は、ドル・円相場が円安方向へと振れたこともあり、箍が外れた割には健闘した6月24日(水)の市場概況です。
赤字部は25日朝の更新
◆日経先物:9570円(+30円)、OSC39%(-2%)6月12日の69%から下落中。指数値倍率:104(同値)
◆日経平均:9590円(+41円)、OCC41%(+3%)6月12日の68%から下落中。
◆日経平均指数値倍率:104(-1)数字が減るほど上昇傾向を示します。
◆TOPIX:902.46(+0.77) OSC38%(+1%)6月12日の63%から下落中。
◆マザーズ指数:428.08(-0.36)、OSC56%(-3%)6月15日の73%から下落中。
◆ヘラクレス指数:627.5(-8.59)OSC52%(-6%)6月15日の81%から下落中。
◆ドル・円:95.65円。(42銭円安)OSC40%(+2%)6月23日の38%から円安へと切り返したか?
更新
◆米ドルLIBOR(3ヶ月もの):0.60438%(前日比-0.00312%)6月24日現在。今週は債券買いのトレンド続く。
◆米10年債利回り:3.689%(+0.068%)-6月24日現在
◆日経先物イーブニングセッション:9610円(大証終値比+40円)
◆シカゴ日経先物:9650円(円建て、大証終値比+80円)
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◆NYダウ:8300ドル(-23ドル)OSC32%(-1%)3月9日の29%以来の低さ。最低値は3月5日の26%です。
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大引け後の15時以降、再度ドル・円は急落しております。どうも、朝の9時、10時、後場開始直後、そして大引けと、節目毎に株式と連動性の高い為替相場が、明確なトレンドを描いて動いております。
まぁ、為替は取引が大きく誰かが操作できるものでもないのですが、それにしても、為替を見て株が動くとすれば、ある意味で分かりやすい相場とも言えます。
ちなみに後場の先物は+10円ぐらいの控えめな上昇で始まったと思いますが、12時半めがけてドル円は円安へと急伸しておりました。
日経225平均のOSCで見ると、今日は昨日より+3%切り返しての41%ですが、22日の47%という数字を抜ききっておらず、まだ一時的な反発の域を出ておりません。
しかし、一応の切り返しモード、しかも低位のOSCからの安値防御の反発ですので、昨日押さえられていた銘柄は軒並み反発しておりました。
見ていた中では5802住友電気工業。前場に監視を止めた6665エルピーダメモリ、8804東京建物、等々です。
6674GSユアサは大きなトレンドは下降でしたので、後場も戻しの節目にまで上がったところからは売り込まれておりました。OSCも-3%の49%で終了です。このところ3日連続でOSCの下落は3-4%にとどまっているのは、仕手株の残り火でしょう。それにしても、今日の終値の段階でPERはまだ136倍あります。
この会社の136年分の利益に相当します。誰も136年も生きるつもりはないので、皆さん、短期勝負なのでしょうね。後9%落ちて40%前後まで来れば、ちょうど日柄もそれなりに経過しますので、再度上昇に転じるかも知れませんが、このまま地合が悪化の一途を辿れば、海の藻屑と消える運命かと。出来高が5千万株以上もあるならまだ大丈夫でしょうね。
こんな難解株よりも、今日のところは6665エルピーダメモリが、綺麗な反発曲線を描いておりましたね。
引け際に、少々持ち越そうと思い、堀場会長で有名な6856堀場製作所を買いました。OSCは+8%の47%に急伸。RSIも11%から24%に、VR改も19日の19%を底にして32%に上昇しており、反転の形が顕著だったためです。
エンジン計測器で世界シェア8割の会社です。こりゃ渋いね。しかし、筆者好みの銘柄。偶然にも明日は8年経過したわが愛車の1年点検の日。これも何かの縁でしょう。
今乗っているクルマ、8年経ってもビクともしません。むしろエンジンなど3万5千キロしか走っていないせいか、あたりが出てきて絶好調です。どこがどうなって燃費も走りも良くなるのか、堀場製作所に持ち込んで計測したいところですが、京都が本社じゃ、ここオセアニア地方からは、チョイと遠すぎるか。。。
-------25日朝のコメント-------
昨日のNY市場、ダウはわずかマイナス、ナスダックとS&P500はプラスと濃淡別れました。FOMCで3000億ドルの国債購入枠を据え置いたことから、長期金利が上昇。長期に亘り異例の低金利政策を継続するとの声明にもかかわらず、これ以上金利が下るリスクが後退し、デフレに対する警戒感が遠のいたことからドルは買われました。
ダウは、逆にこの声明で下落。それまでは100ドル高水準でしたが、これは低金利政策が維持される期待と耐久財受注の予想外の強さが好感されたものでしたが、それがFOMCで国債購入枠の増枠がなかったことで、長期金利が上昇してダウは下落しております。
つまり、株式にとっては金利上昇は時価総額に影響を与えますのでマイナス要因。しかし、耐久財受注のプラスを囃したように、景気が強くなることについてはプラス要因。
ところで、新築住宅販売件数は予想を1万8千件下回りましたが、市場は耐久財受注がプラスになったことを大変に好感しております。しかしこれは不思議なことです。この指標は昨秋からの金融・経済危機においても、唯一といって良いほど
心電図のような振幅を示してきております。
まさに、株を上げたい方々にとっては、投資家にアピールしやすい「救世主」のような存在です。こんなに都合の良いデータはありません。
アメリカ経済の実態を一番現すとされている
鉱工業生産(対前年比)と比較してみて下さい。
耐久財受注のプラス転換が好感され、実は金が一時高騰しました。景気が良くなりインフレへと向かう兆候を見てとったためです。今のマネーがじゃぶじゃぶの危うい金融状況で、景気が良くなると一体どうなるのかを端的に示すのが金の価格です。
株式市場もその点はマイナス要因と認識しており、それ故に、インフレ=長期金利上昇、を抑える政策としての、FRBによる国債買い取り枠の増額を求めた訳です。つまり、金利上昇の痛みを押さえる「
モルヒネ注射」ですね。
そのモルヒネが打たれなかったと言って、ダウは下げました。
これはどこかおかしいのではないでしょうか。本来は米国経済の鉱工業生産指数が前年を上回ることで(0地点より上に出て)景気が良くなり税収が大幅に増え財政赤字が大幅に減り、そしてマネーの市場からの回収を図る(政策金利上げ)ことで、長期金利の正常化(その時の経済状況に見合った水準)を図るのが筋ですが、この長い道程を経て、元の健康体を回復するにはあまりに時間がかかります。1-2年で済むような話ではありません。だから、今はモルヒネに頼りたい。
これはどう見ても未だ病んでいる状態でしょう。家族からすると、ドクターには、そんな無謀なことは止めて欲しいと懇願したい気持ちでしょう。にもかかわらず、株式市場はそれを催促しております。
いずれにしても、まだ今の世界経済、かなり痛みを伴っております。その痛みを緩和するモルヒネを望む勢力が大勢いることだけは確かなようです。
だから、どこかの国の首相が、「株屋といえば、世間では後ろ指をさされるチョイと怪しい生業」だとか何とか、思わず口を滑らしたのでしょうね。
まあ、筆者も「株の予想屋」の分際ですから、あまり偉そうな口はきけませんがね。。。