昨日のネットを視ていますと、国連の世界幸福度ランキング 1位デンマーク 日本は43位という記事が載っていました。
国連の「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)」の支援を受けて行われたこの調査は、
2010年から2012年にかけて実施され、世界156カ国に住む人々の幸福度を国別のランキングに
まとめたものです。評価基準としては、富裕度、健康度、人生の選択における自由度、困ったときに
頼れる人の有無、汚職に関するクリーン度や同じ国に住む人々の寛大さなどの要素が考慮されています。
今回のレポートでは、地球上で最も幸福度の高い国々について、いくつかの共通点を指摘されています。
この記事では5つのポイントを紹介します。
【 1 】豊かな国は幸福度も(おおむね)高い。
【 2 】豊かな国には問題も多い。
【 3 】ヨーロッパの貧困国は幸福度が特に低い。
【 4 】気候の良さは幸福につながらない。
【 5 】幸福度の高い国には、自転車先進国が多い。
では一位とされたデンマークはどんな幸福感を持っているのでしょう。
25%の高い消費税を払っていても、個人が負担する量がフェアであること、必要なときに必要なものを手に入れることができる、というのが主な理由で80%以上のデンマーク人は満足していると言われています。
デンマークへ留学された女性がデンマーク人の幸福感を書かれています。彼女はオーフスで生活されました。
高負担の代わりに医療費は無料、小学校から大学まで無料で教育を受けることができます。さらに、失業保険も4年間、現役時代の90%が保証されます。留学生の私でさえ、学生ビザを取得したら医療費は無料です。
その上 デンマーク第二の都市オーフスは、長寿者が元気と活力のある生活を送っている社会「ブルーゾーン」の研究で知られる、アメリカのダン・ベッドナー氏の調査で、地球上でもっとも幸せな4都市の内の1つとして紹介されています(他3都市は、シンガポール、メキシコのモンテレイ、アメリカのカリフォルニア州にあるサンルイスオビスポ)。
人口約31万人のオーフスにはアーティストや学生が多く住み、異なる宗教観を持つ人々が共存しています。住民たちの間で収入の差がそれほど大きくはないので、コミュニティーに属している感覚や皆平等であることが感じられるようです。また海にも近く、自然に触れる機会が多いところも特徴的です。
デンマーク人の幸せとは、毎日工夫をして心地よい生活を送ることではないかと最近思うようになりました。
なぜなら特に11月以降は基本的に毎日曇り空で、気分も落ち込みぎみになりとても幸せな気分にはなれないからです。アメリカに同時期に留学中で、「Design School留学記」の著者であるイリノイ工科大学の佐宗邦威さんと共同で行った幸福に関する調査で、オーフスに住む20代の若者に、アンケートを実施しました。
毎日のルーティーンについて聞いてみるとこんな答えが返ってきます。
「毎朝、瞑想をしています。朝急がずに済むように、早く起きて時間を作れるようにしています。あといずれ私は死ぬんだ、と思い出すようにしていて、何が起きてもそれほど重要ではないと思うようにしています」
「週に2~4回はダンスをしています。十分な睡眠をとり、あまり働きすぎないようにしています。いつも違うことをやろうとしています。例えば、家でテレビを見るのではなく、外に出て逆立ちをする練習をしたりするのです」
「ヨガとストレッチ。あとは、その日上手くいったことを3つ、感謝していることを3つ毎日書くこと。一年中海で泳ぐこと。友達と頻繁にディナーをしたり、楽しい会話をする場所を持つこと」
毎日健康に気を配り、余裕のある生活を心がけているようです。1日で多くのことを成し遂げるよりも、プライベートの時間を確保してリラックスすることを重視しています。
また、晴れれば、外で「え?」と目を疑うようなことをするのがオーフス(世界一幸せな都市)人の特徴です。
先日も町の真ん中で、バク転の練習をしている人々を見かけました。天候が悪い日が続いても、心はカラフルな毎日を過ごしているのです。
フィギュアスケートの元デンマーク女子代表のミケリーンさんは、3歳からスケートを初め、2000年にはデンマークナショナルチャンピョンで優勝した輝かしい経験を持つ彼女。
現在は体の負傷が原因でプロの現場からは離れてしまいましたが、ウィンターバスには頻繁に通う価値があると言うので、その理由について聞いてみました。
{オーフスを語る上で、Winter bathing club(ウィンターバスクラブ)の存在は欠かせません。町の中心から約2キロ離れた場所に位置する、メンバーシップ制のスイミングクラブです。誰でも年会費を払えば、夏の終わりから春にかけてスイミングを楽しむことができます。裸で海に飛び込んでサウナに入り、1度行ったらこれを何度も繰り返す。これがウィンターバスの楽しみ方です。}
物心がついた頃から、フィギュアスケート界の厳しい競争の中で過ごしてきたミケリーンさん。若さ、美しさ、名誉の素晴らしさも知っている彼女が、価値を感じるのは肩書を脱ぎ去った後に残るもの。それは皆、1人の人間であるという事実です。
他人と比べることで幸せを感じるのではなく、与えられた命は同じで自分自身の価値観で幸せを感じるのです。そんなことを感じたり考える時間を、オーフスの住民は日々の生活の中で意図的に作っています。また、寒い気候を逆に利用して特別な体験に変えてしまう、そんなデンマーク人の遊び心に幸せのヒントがあるのかもしれません。
心地よい空間を作るのが上手なデンマーク人。基本的にいつも落ち着いているのですが、そんな彼らでも普段からとても気にしていることがあります。そこに気づいたのは、日常会話の些細なことからでした。
始めにおかしいなと思ったのは、彼らを褒めたときです。通常の会話で日本なら友達を褒めることはよくあることでしょう。アメリカに留学していたときは、自信を持っている人が多いので褒めると、とても嬉しそうにどうして上手くいったのか話してくれます。
ただし、デンマークではまったく違いました。先日、デンマーク人のチームメイトがリーダーシップをとって、チーム構築を行う上で大事なことを話し合う機会を作ってくれました。そこで学校が終わってから「素晴らしいリーダーシップだったね!」と声をかけたのですが、そんなに嬉しそうな顔もせずに「ありがとう」、の一言だけで会話が終わってしまったのです。
たまたまかと思っていたら、別の人とも同じようなことが起きました。それはまるで、褒めたら会話が途切れてしまうような不思議な感覚でした。一度疑われているのかと思い、「I mean it!(本当よ!)」と言ってもその思いがなかなか通じません。
また、こんなこともありました。あるときクリエイティブリーダーシップの授業を受けていたときのことです。「最高の自分を目指しなさい」と講師が言った途端、多くのデンマーク人の手があがりました。
ある女性は、「最高という言葉は、勝者と敗者を作ってしまうので問題ではないかと思う」、と言います。驚くほど過敏に反応するので、授業が終わって別のデンマーク人に聞いてみると、「ベストという言葉は好きじゃない。ストレスだもの。十分という言葉が好き。最高にはなりたくない」と言うのです。
日本では、「最高」という言葉は日常的によく使う言葉です。「最高を目指しなさい」と言われても、ある程度聞き慣れているので、過敏に反応する人はあまりいないでしょう。特に学歴社会だと、最高を目指すことが幸せにつながると考える人も多いと思います。
デンマーク人の不思議な行動には違和感を感じていました。ある日、仲の良いノルウェー人の友人が「最近どう?」と学校で話しかけてくれたので、思い切って気になることを打ち明けました。すると、彼があることを教えてくれたのです。
君がそういう風に感じたのは、Jante Law(ジャンテロウ)があるからだよ。北欧の人、特にデンマーク人はこれを気にしているんだ」。そう言って教えてくれたジャンテロウとは、1933年にデンマークのライターのアクセル・サンダモセ氏が考えたコンセプトです。デンマーク人なら誰もが一つや二つは覚えているそうです。
1.Don’t think that you are special.
(自らを特別であると思うな)スマップの歌とは、真逆ですね!(笑)
2.Don’t think that you are of the same standing as us.
(私たちと同等の地位であると思うな)
3.Don’t think that you are smarter than us.
(私たちより賢いと思うな)
4.Don’t fancy yourself as being better than us.
(私たちよりも優れていると思い上がるな)
5.Don’t think that you know more than us.
(私たちよりも多くを知っていると思うな)
6.Don’t think that you are more important than us.
(私たちよりも自らを重要であると思うな)
7.Don’t think that you are good at anything.
(何かが得意であると思うな)
8.Don’t laugh at us.
(私たちを笑うな)
9.Don’t think that anyone of us cares about you.
(私たちの誰かがお前を気にかけていると思うな)小田和正さんの♪今日もどこかで♪の詩と、ちがいますね!
10.Don’t think that you can teach us anything.
(私たちに何かを教えることができると思うな)
11.Don’t think that there is something we don’t know about you.
(私たちがお前について知らないことがあると思うな)
このジャンテロウについて多くのデンマーク人に「これを初めて聞いたときのことを教えてくれない?」と聞いても、誰も答えられる人はいません。日本人が礼儀正しさを大切にしていて、それが国民性であるように、デンマーク人にとってもジャンテロウの平等に価値をおくのは国民性だと言うのです。
コペンハーゲンのメンタルクリニックで管理課長として仕事をしているトーラさん(30歳女性)に聞いてみました。
あなたにとっての成功とはなんですか?
「とても難しい質問ね。……幸せでいることだと思う。それって難しいことだから。どうやって幸せになるの?お金持ちで、世界一クールな仕事に就けるかもしれない。でも、幸せを感じられないなら、それは成功じゃない。成功と言えるのかもしれないけど、永遠に続くものではないし、いい人生を生きているとは言えないわ」
デンマーク人の幸せは、国が与えてくれる安心できる環境がベースにありますが、それだけではありません。悪天候や寒い冬でも、ネガティブなところをポジティブに変えてしまう遊び心のある聡明さで、肩書では得られない幸せがあることを知っています。
ジャンテロウはデンマーク人の他人を気遣う心、落ち着いたエレガントな振る舞いを保つことにある程度貢献しています。一方で、ジャンテロウはデンマーク人が大きな夢を描いて、周りに伝えるときの行動の足枷になっていることが多いのではないかと思うのです。
光もあれば影もあると言う事でしょうね!
でも私は、もし今度生まれることができるなら、デンマークに生まれたいです。(笑)
国連の「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)」の支援を受けて行われたこの調査は、
2010年から2012年にかけて実施され、世界156カ国に住む人々の幸福度を国別のランキングに
まとめたものです。評価基準としては、富裕度、健康度、人生の選択における自由度、困ったときに
頼れる人の有無、汚職に関するクリーン度や同じ国に住む人々の寛大さなどの要素が考慮されています。
今回のレポートでは、地球上で最も幸福度の高い国々について、いくつかの共通点を指摘されています。
この記事では5つのポイントを紹介します。
【 1 】豊かな国は幸福度も(おおむね)高い。
【 2 】豊かな国には問題も多い。
【 3 】ヨーロッパの貧困国は幸福度が特に低い。
【 4 】気候の良さは幸福につながらない。
【 5 】幸福度の高い国には、自転車先進国が多い。
では一位とされたデンマークはどんな幸福感を持っているのでしょう。
25%の高い消費税を払っていても、個人が負担する量がフェアであること、必要なときに必要なものを手に入れることができる、というのが主な理由で80%以上のデンマーク人は満足していると言われています。
デンマークへ留学された女性がデンマーク人の幸福感を書かれています。彼女はオーフスで生活されました。
高負担の代わりに医療費は無料、小学校から大学まで無料で教育を受けることができます。さらに、失業保険も4年間、現役時代の90%が保証されます。留学生の私でさえ、学生ビザを取得したら医療費は無料です。
その上 デンマーク第二の都市オーフスは、長寿者が元気と活力のある生活を送っている社会「ブルーゾーン」の研究で知られる、アメリカのダン・ベッドナー氏の調査で、地球上でもっとも幸せな4都市の内の1つとして紹介されています(他3都市は、シンガポール、メキシコのモンテレイ、アメリカのカリフォルニア州にあるサンルイスオビスポ)。
人口約31万人のオーフスにはアーティストや学生が多く住み、異なる宗教観を持つ人々が共存しています。住民たちの間で収入の差がそれほど大きくはないので、コミュニティーに属している感覚や皆平等であることが感じられるようです。また海にも近く、自然に触れる機会が多いところも特徴的です。
デンマーク人の幸せとは、毎日工夫をして心地よい生活を送ることではないかと最近思うようになりました。
なぜなら特に11月以降は基本的に毎日曇り空で、気分も落ち込みぎみになりとても幸せな気分にはなれないからです。アメリカに同時期に留学中で、「Design School留学記」の著者であるイリノイ工科大学の佐宗邦威さんと共同で行った幸福に関する調査で、オーフスに住む20代の若者に、アンケートを実施しました。
毎日のルーティーンについて聞いてみるとこんな答えが返ってきます。
「毎朝、瞑想をしています。朝急がずに済むように、早く起きて時間を作れるようにしています。あといずれ私は死ぬんだ、と思い出すようにしていて、何が起きてもそれほど重要ではないと思うようにしています」
「週に2~4回はダンスをしています。十分な睡眠をとり、あまり働きすぎないようにしています。いつも違うことをやろうとしています。例えば、家でテレビを見るのではなく、外に出て逆立ちをする練習をしたりするのです」
「ヨガとストレッチ。あとは、その日上手くいったことを3つ、感謝していることを3つ毎日書くこと。一年中海で泳ぐこと。友達と頻繁にディナーをしたり、楽しい会話をする場所を持つこと」
毎日健康に気を配り、余裕のある生活を心がけているようです。1日で多くのことを成し遂げるよりも、プライベートの時間を確保してリラックスすることを重視しています。
また、晴れれば、外で「え?」と目を疑うようなことをするのがオーフス(世界一幸せな都市)人の特徴です。
先日も町の真ん中で、バク転の練習をしている人々を見かけました。天候が悪い日が続いても、心はカラフルな毎日を過ごしているのです。
フィギュアスケートの元デンマーク女子代表のミケリーンさんは、3歳からスケートを初め、2000年にはデンマークナショナルチャンピョンで優勝した輝かしい経験を持つ彼女。
現在は体の負傷が原因でプロの現場からは離れてしまいましたが、ウィンターバスには頻繁に通う価値があると言うので、その理由について聞いてみました。
{オーフスを語る上で、Winter bathing club(ウィンターバスクラブ)の存在は欠かせません。町の中心から約2キロ離れた場所に位置する、メンバーシップ制のスイミングクラブです。誰でも年会費を払えば、夏の終わりから春にかけてスイミングを楽しむことができます。裸で海に飛び込んでサウナに入り、1度行ったらこれを何度も繰り返す。これがウィンターバスの楽しみ方です。}
物心がついた頃から、フィギュアスケート界の厳しい競争の中で過ごしてきたミケリーンさん。若さ、美しさ、名誉の素晴らしさも知っている彼女が、価値を感じるのは肩書を脱ぎ去った後に残るもの。それは皆、1人の人間であるという事実です。
他人と比べることで幸せを感じるのではなく、与えられた命は同じで自分自身の価値観で幸せを感じるのです。そんなことを感じたり考える時間を、オーフスの住民は日々の生活の中で意図的に作っています。また、寒い気候を逆に利用して特別な体験に変えてしまう、そんなデンマーク人の遊び心に幸せのヒントがあるのかもしれません。
心地よい空間を作るのが上手なデンマーク人。基本的にいつも落ち着いているのですが、そんな彼らでも普段からとても気にしていることがあります。そこに気づいたのは、日常会話の些細なことからでした。
始めにおかしいなと思ったのは、彼らを褒めたときです。通常の会話で日本なら友達を褒めることはよくあることでしょう。アメリカに留学していたときは、自信を持っている人が多いので褒めると、とても嬉しそうにどうして上手くいったのか話してくれます。
ただし、デンマークではまったく違いました。先日、デンマーク人のチームメイトがリーダーシップをとって、チーム構築を行う上で大事なことを話し合う機会を作ってくれました。そこで学校が終わってから「素晴らしいリーダーシップだったね!」と声をかけたのですが、そんなに嬉しそうな顔もせずに「ありがとう」、の一言だけで会話が終わってしまったのです。
たまたまかと思っていたら、別の人とも同じようなことが起きました。それはまるで、褒めたら会話が途切れてしまうような不思議な感覚でした。一度疑われているのかと思い、「I mean it!(本当よ!)」と言ってもその思いがなかなか通じません。
また、こんなこともありました。あるときクリエイティブリーダーシップの授業を受けていたときのことです。「最高の自分を目指しなさい」と講師が言った途端、多くのデンマーク人の手があがりました。
ある女性は、「最高という言葉は、勝者と敗者を作ってしまうので問題ではないかと思う」、と言います。驚くほど過敏に反応するので、授業が終わって別のデンマーク人に聞いてみると、「ベストという言葉は好きじゃない。ストレスだもの。十分という言葉が好き。最高にはなりたくない」と言うのです。
日本では、「最高」という言葉は日常的によく使う言葉です。「最高を目指しなさい」と言われても、ある程度聞き慣れているので、過敏に反応する人はあまりいないでしょう。特に学歴社会だと、最高を目指すことが幸せにつながると考える人も多いと思います。
デンマーク人の不思議な行動には違和感を感じていました。ある日、仲の良いノルウェー人の友人が「最近どう?」と学校で話しかけてくれたので、思い切って気になることを打ち明けました。すると、彼があることを教えてくれたのです。
君がそういう風に感じたのは、Jante Law(ジャンテロウ)があるからだよ。北欧の人、特にデンマーク人はこれを気にしているんだ」。そう言って教えてくれたジャンテロウとは、1933年にデンマークのライターのアクセル・サンダモセ氏が考えたコンセプトです。デンマーク人なら誰もが一つや二つは覚えているそうです。
1.Don’t think that you are special.
(自らを特別であると思うな)スマップの歌とは、真逆ですね!(笑)
2.Don’t think that you are of the same standing as us.
(私たちと同等の地位であると思うな)
3.Don’t think that you are smarter than us.
(私たちより賢いと思うな)
4.Don’t fancy yourself as being better than us.
(私たちよりも優れていると思い上がるな)
5.Don’t think that you know more than us.
(私たちよりも多くを知っていると思うな)
6.Don’t think that you are more important than us.
(私たちよりも自らを重要であると思うな)
7.Don’t think that you are good at anything.
(何かが得意であると思うな)
8.Don’t laugh at us.
(私たちを笑うな)
9.Don’t think that anyone of us cares about you.
(私たちの誰かがお前を気にかけていると思うな)小田和正さんの♪今日もどこかで♪の詩と、ちがいますね!
10.Don’t think that you can teach us anything.
(私たちに何かを教えることができると思うな)
11.Don’t think that there is something we don’t know about you.
(私たちがお前について知らないことがあると思うな)
このジャンテロウについて多くのデンマーク人に「これを初めて聞いたときのことを教えてくれない?」と聞いても、誰も答えられる人はいません。日本人が礼儀正しさを大切にしていて、それが国民性であるように、デンマーク人にとってもジャンテロウの平等に価値をおくのは国民性だと言うのです。
コペンハーゲンのメンタルクリニックで管理課長として仕事をしているトーラさん(30歳女性)に聞いてみました。
あなたにとっての成功とはなんですか?
「とても難しい質問ね。……幸せでいることだと思う。それって難しいことだから。どうやって幸せになるの?お金持ちで、世界一クールな仕事に就けるかもしれない。でも、幸せを感じられないなら、それは成功じゃない。成功と言えるのかもしれないけど、永遠に続くものではないし、いい人生を生きているとは言えないわ」
デンマーク人の幸せは、国が与えてくれる安心できる環境がベースにありますが、それだけではありません。悪天候や寒い冬でも、ネガティブなところをポジティブに変えてしまう遊び心のある聡明さで、肩書では得られない幸せがあることを知っています。
ジャンテロウはデンマーク人の他人を気遣う心、落ち着いたエレガントな振る舞いを保つことにある程度貢献しています。一方で、ジャンテロウはデンマーク人が大きな夢を描いて、周りに伝えるときの行動の足枷になっていることが多いのではないかと思うのです。
光もあれば影もあると言う事でしょうね!
でも私は、もし今度生まれることができるなら、デンマークに生まれたいです。(笑)