中日新聞の読者投稿欄に「70年以上前 奈良の記憶」というタイトルで91歳の男性が投稿されていました。
奈良市に暮らす高校の同級生宅を久々に訪れた際、最新の同窓会報を見せてもらった。
開けば、私と同学年の女性の名が訃報の中にあった。
私も奈良市に住んでいた70年以上前の記憶がよみがえってきた。
高校を卒業してすぐの3月中旬だった。
私は大学入試に合格したこともあって、その女性を誘い、同市の東大寺二月堂で大きなたいまつに火をともす催しに行った。
洋服を着てパーマをかけた女性は大人びて美しかった。
回廊で赤々と燃え盛るたいまつから火花が降りかかってきて、あちこちで歓声が湧き、無病息災のご利益があるとされる燃えかすを拾い集めた。
そんな光景を、感動を覚えつつ一緒に眺めた。
やがて家業を手伝った女性は私と疎遠になった。
年賀状の交換も数年で途絶えた。
忘れ得ぬ女性はきっと幸せな生涯を送ったことだろう。
以上です。
91歳にもなられて、忘れ得ぬ女性がいらっしゃるなんて素晴らしいです。
初めて彼女を誘われた東大寺の二月堂でのデイトを、鮮明に覚えていらっしゃるのにはビックリです。
縁がなくて結ばれなかったようですが、良き思い出を持たれていて羨ましいです。
でも同窓会報で、彼女が亡くなったと知った時の気持ちはどうだったでしょうね。
私はいつも片思いばかりでしたが、その時付き合った女性が亡くなったなんて聞いたことがありません。
私が知らないだけかもしれませんが。
この投稿者さんのように、きっと幸せな人生を送られていると思いたいですね。
さよなら / オフコース