ウード奏者 松尾 賢 のブログ(アラディーン主宰者)

ウード奏者、ダラブッカ奏者、サズ奏者、歌手、アラブ、トルコのオリエンタル音楽演奏家・作曲家である松尾賢のブログ。

トライバル・フュージョンを終えて

2005-11-13 02:44:39 | 音楽
今日は、毎月お世話になっているCoZmos Cafeプレゼントの「トライバル・fフュージョン」で、ウードを主に演奏してきました。

いままでの音楽人生の中では、楽器同士でのセッションが多かったのですが、今回は「慶九」ちゃんという、しっかりインド古典歌唱をされているアーティストとやるという事で、しっかりと気合を入れてリハをして望んだ結果、良い演奏が出来たと思います。

何でこんな事を書いているのか、というと、私は「即興演奏」は好きですが、正直言って「即興のセッション」というのが好きではないからです。

というのも、「即興」をメインで行う音楽には、決まって「演奏のルール」が常に存在するのですが、これさえもお互いに確認しなくて「さ、即興やろう!」というのは、無謀な行為に思えるからです。

今回は、「フリーセッション」をやるに当たり、どうせアラブ楽器を弾き、しかも「スーフィー音楽」を曲がりなりにも研究してきたのだから「ズィグル(歌唱)」の展開パターンを利用しました。

「ズィグル」というのは「スーフィーの歌つきの音楽」です。

元々スーフィーの始祖たちは「音楽」を聴くことによって、人間の内面が変化する事に気づきました。

ですので「神と合一」する事を目指す修行法に、音楽やダンスを多く取り入れたそうです。

「ズィグル」は、これを聴くことによって「内なる神と同化し」自分を高めたり、不幸事をなくしたりするためにも行う「修行法」として作曲されたのですが、これが、要するに最初から最後まで聞くと、ちゃんと「高揚」するように組み立てられているのです。

きっと、演奏を聴いた皆さん「高揚された」事だと思います。

E-chan&Millaの素晴らしいダンスも加わりましたものね。

あの場の流れでは、こういったことを説明する余裕がなかったので、ここで説明させていただきました。

DJのMakyou、E-chan&Milla、レツ君、タイチ君、紳士君、ケイ君、お疲れ様でした!

慶九ちゃん、また12月9日の「ノーマッド・セッション」よろしくお願いします!


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