ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

Stay cool, stay dry.

2009年04月24日 | お家狂想曲
ギリギリ4時45分、ステュアートの事務所に着き、小切手を渡してきました。
さて、これからが本当の意味での腕の見せどころだと、ステュアートは少し固い表情で言いました。
「前に僕が言ったこと覚えてる?」
「もちろん!Stay cool, stay dry」

売り手側に、本気で買うつもりだと示す小切手が、わたし達の手から相手側に渡りました。
まあ、だからといって、やっぱり買わない、という状況になる可能性はまだ消えていません。
向こうの出方次第。来週の週明けから、本格的な駆け引きや交渉が始まります。

今日は、いきなり患者が増えて予定が狂ったからか、旦那が『瞬間湯沸かし器病』にかかってしまい、小さな衝突が時間のあちこちで生じました。
今すぐには関係の無い、例えば、外壁に茂っているツタの除去のこととか、家の周り一帯に溜まっている枯れ草の掃除ことなどを、ふとわたしが口にした途端、
ボンッ
小切手の金額を書くように言われても、そんな大金の数字を英語で書いたことが無かったのでまごついていると、
ボンッ
誰に払うって書けばいいのか聞くと、
ボンッ

だんだんイヤになってきたわたしは、湿りきって火のつかない薪みたいにブスブス、第一歩を踏み出した日を共に思う、なぁんてことからかけ離れちゃって、
花の金曜日(←いや~古いっすね~)を楽しもうと仕事から家に戻ったら、女房はまだ機嫌が悪かった……ということにガッカリした旦那とまた……やっちゃった……やれやれ。
分かってるんだけど……うまくやれないなあ。他の人だったら持ち上げられるのに、自分ってなんて重いんだろって、毎回思います。
でも、わたしが一所懸命持ち上げてるって思い込んでるひとの心だって、最終的にはそのひと自身が持ち上げなきゃどうにもならないのだから、
そのひとも、重いなあ、ああ、なんて重いんだよぉ~!なんて思いながら、今のわたしとおんなじように足掻くのかなあ……。

今夜はちっちゃなお祝いとして、近くのベトナムレストランから、海老とポークともやしが入ったエッグヌードルスープを3人で頼みました。ひとり6ドルの、我が家のお気に入りメニューです。
食べている最中に、息子Kがいきなり(←Kはこのパターンが多いです)、
「マルチプルリアリティとドッペルゲンガーは、もしかしたら同じことなんかもしれん」とぼそぼそ話し始めました。もちろん英語です。
「なによその、ええと、マルチなんとかって」
「えっと、例えば、さっきレストランに食べ物取りに行ったんは僕やったけど、それはもしかしたら偽りで、ほんまはかあさんやったかもしれんっていう感じ」
聞かんかったらよかった……もっと分からんちんになってしもたやんけ……
早速旦那はウィキペディアで検索開始。わたしも負けじとドッペルゲンガーを調べました。
で、いったいなんでこんなことやってんのよ?と我に返ったわたし達。
「えっへん、こないだの英語のクラスのレポートで、このことをテーマに掘り下げて書いたら、めっっちゃ褒められちゃったん!僕ちん
それを言いたかったかKよ。そりゃよかったよかった。
この週末彼は珍しく家で過ごします。なにやら日本語のクラスの巨大プロジェクトの宿題があって、なんぼ僕でも遊んでられん!のだそうな。
それやったら、英語のクラスで大好評やったのをそっくりそのまま日本語に変えて出したらええやん!って思わず言いそうになって、慌てて口をムグッと閉じました。

家の中にモヤモヤと漂っていた今日一日の緊張が、Kのキテレツ話ですぅっと溶けました。ありがとよ
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仮契約期間最終日

2009年04月24日 | お家狂想曲
外の気温と一緒に、緊張のボルテージがぐんぐん上がっています。
窓のすぐそばの木で上ったり下りたり、忙しなく遊んでいる子リスにまで、なあ、どうなると思う?などと語りかけてるわたし……。

昨日の記事で偉そうに、家のこともあって忙しいなんて言ったけれども、分厚い書類に目を通したり、いろんな会社や機関に連絡したり、弁護士に相談しているのは全部旦那です。
わたしはただ、そういう作業をしながら、気が萎えたり落ち込んだり腹を立てたりする旦那の気持ちを聞いて、慰めたり励ましたり同情したりしているだけです。
もちろん、出血大サービス期間限定、大盛りマッサージもします。

まあ、日本に暮らしていた時は、借家を借りる手続きや、強欲大家とのもめ事(裁判にかける寸前にまでいきました)に必要な対策探しなどを、わたしひとりが一手に引き受けていて、旦那は今のわたしのように、わたしの後ろにいつも居るけれども、決して口出しはしませんでした。


今日中に、売り手側が依頼した業者が、例の地下室の天井と1階バスルームの床の間にある支柱の被害状況を調べに行くそうです。
その業者が出した工事費予算と、わたし達が依頼した業者が出した工事費予算、これが分かれ目になりそうです。
今日は朝から電話が鳴りっ放し。短い文章のメールが山ほど行き交っています。
不動産屋のエージェント同士、弁護士同士の話が次々に伝わってきて、ああ、本当に今日が決定の日なんだなあという感じ。
わたし達は、契約書に基づいて、今日中に頭金の半額を小切手で払わなければなりません。
家の購入価格はもう既に決まっているので、その20%にあたる頭金の半額の数字を小切手に書き込むことは簡単です。

さて、わたし達はその小切手を、ステュアートの手に渡すでしょうか?
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