ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

青春18切符

2009年07月31日 | 家族とわたし
懐かしい名前。
18才の頃のわたしは、まず生き続けられるかどうかが一番の課題で、旅行どころの話じゃなかった。
そしてこの切符が売り出された年にはもう26才、とある田舎の嫁をやっていて、青春どころの話じゃなかった。
けれど、このネーミングが好きで、いつかこの切符を使って、知らない町や村を訪れてみたいと思っていた。

Tが東京で苦戦している。
今は、空き部屋になったアパートを親切にも間貸ししてくれる人がいて、そこで寝泊まりさせてもらいながら面接や筆記試験を受けたりしている。
洗濯機が無いので、汚れ物は手洗い。この季節、室内干しをしてもしっかり乾かないと言っていた。
インターネットも使えないので、マンガ喫茶に行ってこのメールを送っていると言っていた。
充分なお金を送ってやれないでいるので、彼は倹約に倹約を重ね、いつもお腹を空かせている。
せっかくの日本なのに、楽しいことができないまま、風呂の浴槽で洗濯しているTの姿を想像した。
けれども、いろんな人の親切に支えられて、日本に滞在できていることを心から感謝している。

朝からじゃじゃ降りの雨。鬱陶しい空気の中、旦那と一緒に朝ご飯を食べていると、
「あ、青春18切符、あれを買ったらええやん!」といきなり旦那が言った。
まさか、旦那の口から、その名前が出てくるとは思わなかった。
彼は、友人とその切符を使って、広島に旅行したことがあるらしい。
電車の乗り継ぎなどでいろいろと困ったことがあったし、なにしろメチャクチャ時間がかかったけれど、それでも楽しかったと言う。

今日はこれから銀行に行って、Tが青春18切符が買えるようお金を振込むつもり。
二度目の面接は微妙。結果は1~2週間で出るらしい。
初めての、しかも単身日本での就職活動。風呂場での洗濯も含めて、彼にとって思い出深い経験になるよう祈るばかり。

   

おかんもおっちゃんも応援しとるでな。がんばりんしゃいよ!
コメント (2)
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