ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

米国タウン・ミーティング事情

2012年08月18日 | 米国○○事情
今年のゴーヤは、隣の州で日本野菜を栽培してはる鈴木さんちからいただいた苗ゴーヤ。
去年の初ゴーヤくんとは違い、ワイルドさに欠ける。
けれどもやっとやっと、おっきく成長してくれたのを見っけた。

今回の収穫。


この突起を見るたびに、ほうれん草を食い過ぎたピグモンを思い出してしまうのはわたしだけか?



さて、最近ご近所では、ストリートミーティングが盛んに行われている。
うちの通りは、丘からの下り坂で、その突き当たりはT字路になっていて、トーマス・ストリートと繋がってる。
うちの裏庭と、そのトーマス・ストリートの家の4軒の裏庭とが接してて、だからうちも、トーマスの人達とは仲がいい。
というか、ストリート・ミーティングがある時は必ず、おいでよ~と呼ばれる。

トーマス・ストリートには、複数の家族が住む家が増えてきた。
一軒家に一家族しか住めない、という規則が無いからだ。
通りごとに、いろんな細かい規則があって、皆それに従って引っ越ししたり、家を建てたりする。
トーマスも以前は、どの家も、一家族が住んでいたらしい。
ところが、少しずつ、1階と2階、さらに、3階にもまた違う家族が暮らしている家が増えてきたらしい。
それで、そうなると、車が増えてくる。
一軒の家を建てる時、4台の車が家の敷地内に停めることができる、というのが規則なので、それ以上の車は当然、道路沿いに駐車することになる。
道幅は、小さな町であっても、車が4台並列に並べる幅はあるけれど、両側にズラリと駐車されるとやはり走りにくい。
そしてなにより、なぜか複合家族の家ではトラブルが多く、警察が何度も何度も駆けつけるようになってしまった。

これは困ったということで、カウンセラーや警察関係の人達も一緒に、通りのための会議を開くことになったらしい。
そのトーマス・ストリートの問題解決のための会議になんと、うちの家の隣の空き地を、なんとかして守ろうではないか、という議題を入れてくれた。
うちの隣の土地のオーナーも、あそこに複合家族のための家を建てる計画をしているからだった。

あの土地のサイズから考えて、とてもじゃないが、車を4台も置けるようには見えないし、
あの大きな、まだまだ豊かな緑を茂らせているカエデの木を、切るだなんてナンセンスだ。
ああいう、膨大な年月を過ごしてきた木は特に、守られるべき存在である。


けれども、役所のカウンセラーや法律の関係者は揃って、規則を変えることの難しさを繰り返して話す。
それを言われるとなにも言えなくなるけれど、それでも自分達の思いを伝えることは大事。
向こうも、聞くことがなにより大事だと、本当に親身になって聞いてくれる。

もしかしたら間に合わないかもしれない。
いや、間に合わないという公算の方が大きい。
けれども、町のみんながああやって、膝を突き合わせながら、少しでもいい町にしようと必死で考えたり話したりしてる姿はとてもいい。

いい町に引っ越した。
いい人に恵まれた。

ストリート・ミーティングが何回も行われていく間に、町のどこでどんな問題が発生しているのか、それが逐一話し合われていく。
それを寄せ集め、今度はタウン・ミーティングへと流れていく。
初めて行ったタウン・ミーティングは、近くの大学の大教室で行われた。
たくさんの人が集まっていてびっくりした。
こうやって、通りに、町に、自分がだんだん馴染んでいく。
そして、自分が馴染んだ通りや町が、少しでも良く、楽しく、幸せになるように、自分達の頭と体を使って奉仕する。
他人事にはもうしない。

カエデ爺さん、うれしいね。
わたしもうれしいよ。
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その町その村でしっかりせな、原発マフィアの悪企みは、絶対に無くならんし止まらん!

2012年08月18日 | 日本とわたし
日本には、原発だけやなくて、放射性廃棄物やの、使用済み核燃料やの、そらもうありとあらゆる核物質が、ウジャウジャ保管されてる。
世界中の優秀な科学者らが、なんぼ頑張って研究しても、処分する方法がどないしても見つからん。
もうここまで何十年もやって見つからんのなら、この件についてはあかんな、と考えるのが常識。
けど、原発マフィアの連中は、まともな考えや倫理や常識や責任感を持たへんから、あかんとは思わへん。

ただし、なんぼやりとうても、融資する連中にそっぽ向かれたり、国を司る人間がちょっとは賢かったら、とりあえずイケイケな態度はとらんようになる。

悲しいことに日本は、金を出す人間も政治家も、とことん非常識で阿呆で無責任やった。
そやからまだ、世界中に迷惑かけて、日本国民に辛い現実を押し付けてるにも関わらず、こんなことをやってるわけやね。

JCO:放射性廃棄物焼却炉建設で住民説明会 「なぜ住宅地に」/茨城

毎日新聞 2012年08月09日 地方版

1999年に臨界事故を起こした、東海村の核燃料加工会社ジェー・シー・オー(JCO)が8日、
事故後に保管している、低レベル放射性廃棄物を処理するための焼却炉を、13年5月末までに設置し、
同年6月から、試運転を開始する計画を明らかにした。
同社で行った住民説明会で、村民や村議、周辺の水戸市民など、約30人に説明した。

計画によると、敷地内に保管しているドラム缶(200リットル)約8900本分の、未処理の低レベル放射性廃棄物のうち、
ウラン加工工場で使っていた、油ドラム缶約500本(100立方メートル)と、放射線管理区域内で使用したモップなど、ドラム缶約200本分を焼却する。
7月末に、文部科学省に、使用変更許可を申請し、9月ごろに許可を受ける予定、という。

住民が、「なぜ今建設するのか」とただしたのに対し、
JCOは「ドラム缶が腐食し、いずれ漏れる恐れがある」と訴えた。
また、住民からは、事故当時の、ウラン加工施設の一部を利用して焼却することに、
「なぜ、住宅地の真ん中に建てるのか」
「施設があるだけで、付近住民は緊張する」などの声が上がった。

説明会が、JCOから半径350メートルの住民にしか告知されなかったことに、
「数キロ範囲に伝える義務がある。住民感情を無視している」と憤る声も出た。
【杣谷健太】
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どこが汚れようが、だれが死のうが、どうせ他人事やからな、政治家にとったら!

2012年08月18日 | 日本とわたし
『細々と彫りつける』というブログを書いていらっしゃる石川さんという方が、丁寧に調べてくださった「岩手県の瓦礫を焼く大阪湾沿岸の風向きと海流の情報」を、ここに載せさせていただきます。


がれき焼却埋立予定の舞洲清掃工場及び北港処分地のある此花区の風向きと海流

さて今回は、11月に岩手県の瓦礫を焼く、大阪湾沿岸の風向きと海流の情報です。

舞洲清掃工場の位置は、天保山やユニバーサル・スタジオなどと対岸にある埋め立て地にあります。
地図を載せることができないので、石川さんの記事を参照してください。

舞洲清掃工場
焼却能力 
900トン/日 (450トン/炉×2炉) 

破砕能力 
170トン/日 (鉄とアルミをリサイクル) 

排ガス処理 
バグフィルタ、湿式洗浄装置、触媒脱硝装置など 

ダイオキシン対策 
コンピュータによる安定した高温運転+バグフィルタの採用+触媒脱硝装置で排ガス中濃度を0.1ナノグラム以下とする。
飛灰のダイオキシンは加熱脱塩素化装置で分解。 

煙突 
120m高 

工事期間 
1997年(平成9年)年3月着工、2001年(平成13年)年4月末竣工 

総工費 
約609億円 

節水 
屋上に降る雨水を集めて利用。
排水処理水の再利用。
(1日約400トンの節水)

排ガス処理は
1.温度を下げて、バグフィルターで、煙の中の飛灰を除去
※このとき取り出した飛灰のダイオキシンは、加熱脱塩素化装置で分解

2.湿式洗浄装置で、排ガスを洗い塩化水素、いおう酸化物を除去

3.ガスを再び過熱して、触媒脱硝装置で、排ガス中の窒素酸化物濃度を0.1ナノグラム以下とする 


さて、この舞洲清掃工場のある、此花区区役所の風向きです。
此花区役所は、舞洲清掃工場から直線で、東北東3キロ弱の地点にあります。

 
上の図の中にある丸は、方位です。

例えば平成22年度の風向きについて、丸の横の数値表を見ていただくと一目瞭然なのですが、
WSW(西南西)から吹く風が11.7%、W(西)から吹く風が23.4%です。
西や西南西から東あるいは東北東に向かって風が吹きます。

此花区役所の西南西3キロ弱に、清掃工場がありますので、この位置は、清掃工場の煙が来る場所です。

↓これは、大阪市環境局にお願いして出してもらった資料*1です。
*1:
出してもらった資料の中に、此花区の大気汚染の測定結果もあります。
SPMや光化学オキシダントで成績が×です。
黄砂の影響があったからだと、閑居局は説明していましたが、
さらに、PM2.5の測定結果も、城東区の聖賢小学校、西淀川区出来島小学校、旭区の新森小路小学校で×で、
黄砂の影響があるなら、なぜ別の日も図らなかったのだろうと、疑問があります。




下の画像は、舞洲清掃工場の環境アセス時の、煤塵の粒子の最大降下地点です。
◎でしめされています。
東北東約2キロです。



西は大阪湾ですから、大阪湾から陸地=東に向かって吹く風が圧倒的に多いのです。

此花区役所からさらに東へ4キロには、大阪府庁、大阪城などがあります。
東北東の方向2キロに福島区役所、5キロほどのところにJR大阪駅があります。

舞洲清掃工場から真東3キロには港区役所、5キロ地点には難波駅があるのです。

此花からの風の3割以上は、大阪市内中枢、あるいは難波を直撃する可能性があります。


さらに、大阪市内の谷町4丁目にある、大阪管区気象台の風向きは、
「風況のうち、風向は大阪市では、北~北東および南西~西の風が多く」とあります。

海側の風はさらに、東あるいは、南の方向に運ばれるでしょう。

大阪湾環境データベース



もう一つ、此花区で多いのは、北からの風
です。
北から南へ吹き抜ける風です。


Nが13.9%、NNEとNEが両方10.6%です。

此花区から南にある自治体は、

港区
大正区
住之江区
堺市
高石市
泉大津市
和泉市
岸和田市
貝塚市

などです。

これらの地域での住民説明会が望まれます。


つぎに海流です。


北港から泉大津に向けて、潮が流れています。

もし漏れ出した場合、大阪湾の南部の漁業被害が心配されます。

また、大阪湾では、こういう魚介類が取れます。

大阪湾環境データベース



これは、大量の福島の汚染水が、どういう海洋汚染・生物濃縮を引き起こすかの概念図です。
汚染物質の量が少ないので、少しちがうでしょうが、基本はこうです。




生物濃縮については、面白い記事があります。
専門家が捉える濃縮の評価と、一般の消費者には、感覚に隔たりがあります。
これも、いわゆる純粋な科学的評価と、生活者の評価には、異なる評価尺度があり、互いが疎通できていないのではないかと思われます。

雑誌は「魚で進む『放射能濃縮』」、研究者は「生物濃縮はかなり低い」 | 科学技術のアネクドート


大阪府の漁獲高と漁獲金額です。
大阪府の漁獲量・漁獲金額

おおよそ漁獲量は2万トンほどで、漁獲金額は40~50億です。

風評や実損害がどの規模になるかにもよりますが、大気の汚染による状況や海洋汚染の状況によっては、
その影響がすぐに見えてあらわれるかは別としまして、ないとはいえないのではないか、と私は感じています。
少なくとも行政は、影響がないとして進めるべきではないと、私は思います。

なぜなら、自治体やその環境は、府民や市民が10年、多い時で一生享受するものなのですから。
以前の橋下市長の発言の時にも書いたように、その場しのぎのロジックで、ごまかしていい問題だとは私には思えません。
市長は真摯に、この問題を再検討し、さらに突っ込んで考えるべきだと思います。


以上、転載終わり。



無責任で無知なまま、適当に耳に入ってきた情報や、原子力ロビーの息のかかった人間からの情報を鵜呑みにして、
自分が守らなあかん地域に暮らす市民や府民、都民や道民の健康を著しく低下させる恐れのある物を、
なんら警戒もせず、真摯に学びもせず、どこがあかんのやと恫喝までして、金と地位の欲のために取り込もうとする阿呆役人。

どうせ他人事やからね。
一生、やってるわけないしね。
任期が終ったら、あるいは別のとこに移動したら、後の事なんか知ったことちゃうからね。
そんな連中にいつまでも決めさせてたら、ほんま、殺されてまうで。
もう許さんとこうな。
もう決めささんとこうな。
もう自分と、自分の大切な人のこと、これ以上危険に晒さんとこうな。
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