ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

これ以上「なんでやねん!?」と叫びとうない人へ

2012年10月13日 | 日本とわたし
続きでもう一発。
『浜岡原発再稼働をめぐる住民投票条例案の否決』をめぐっての、『報道するラジオ』文字起こしと参考記事を、記事にしてくれはったきーこさん。

読んで、その裏側に何が起こってたのか、ようわかりました。
ほんで、東京でも大阪でも起こったことが、やっぱり静岡でも例外なく、いくら知事が賛成したっちゅう例外があっても起こるのやと、
それを知って、ようやくなんちゅうか、今までもそう思てはきたけれど、選挙ってほんまに大事やなと、しみじみ感じました。
選挙したところで、そんなもん一緒じゃっちゅう人もいるけど、それやったらもう、いったいどの土俵でわたしらは闘えるのか。

選挙で闘うっちゅうのは、投票日に投票するだけではあかんのです。
投票日までに、自分とこの地域で立候補してる人間に、徹底的に、いろんなことを質問して答えさせる。
どこまで学んでるのか、どんなことに信念を持ってるのか、どんなことをしようとしてるのか、
もうほんまに、知りたいことみんな、とことん聞いて答えてもらう。
その質問するためには、その討議会の前に、自治会や婦人会、その他どんな会でも団体でもええから集まって、
市民の側かて必死に勉強する。

これはもう、本気の闘いやと思います。
勉強したら勝てるのなら、わたしはとことん、徹底的に勉強します。
それで、自分と、自分の大切な家族や友達の命が、少しでも尊重されることになるんやったら。
そして、日本が、これ以上、弱ってしまわんように守れるんやったら。

↓以下、転載はじめ

浜岡原発住民投票否決の裏側「16万5127人の市民の声を無視した県議たち」報道するラジオ10/12(内容書き出し・参考記事・全県議の投票結果)




報道するラジオ 2012年10月12日放送

水野:
報道するラジオ
毎日新聞、ホット兵庫編集長の平野幸夫さんと、私、水野晶子でお送りしておりますが、
平野さん、今の日本の閉塞感ってね、
「自分らの思いが、何で政策として実現されへんねん」という、
この怒りに満ちている状況じゃないかな、と。

平野:
そうですね、議会制民主主義が機能していないと。
今の国会が、その象徴ですよね、1カ月間も開かれていないという。

水野:
そうですよね、どんなことやねんと。
そういう象徴的な存在として、今日ご紹介するのは、浜岡原発をめぐる動きです。

昨日、静岡県の県民投票条例案が、県議会の本会議で、否決されました。
「住民たちで、この浜岡原発再稼働をどうするべきかという事を、決めさせてくれ」
という思いで、運動をしていらっしゃった方達が多いんですが、
結局、県民投票は、実施されない事になったんですね。
あの、もともと浜岡原発って、平野さん、東海地震の震源域に建っている、と言われているんですね。

平野:
そうですね。
3.11の以前から、最も危険な原発だ、と言われてですね、住民の方々が、それぞれに、反対運動を繰り広げた原発ですよね。

水野:
で、今回は、住民が、「何とか、再稼働を自分たちで決めたい」という事で動いて、
集まりはった署名が、16万5127人の方の署名。
これ、16万って、どういう数字かと言いますと、必要だった数字が、6万人なんです。

平野:
そうですね。

水野:
6万人でいいところを、16万人以上、16万5000人以上の署名を集めたんだけれども、
これがうまいこといかへん
と……いう事なんですね。
こうした署名の動きっていうのは、東京でも大阪でも、住民投票をめぐってありましたよね。

平野:
そうですね、
しかし、これまでもいろいろと、首長さんというか石原さんも、反対でしたよね。

水野:
そうでした。
ところが、静岡県の場合は違うんですよ。
県知事が、「賛成です」
と、

平野:
そうなんですよ。

水野:
「賛成です」という意見を付けて、提出したんですよ。

平野:
そうですね、ま、当初川勝知事はあんまり、こう、積極的ではなかったんですけれどね、
しかし、この数がですね、一挙にこれだけの……、

水野:16万。

平野:
声をくみ取ろうという、知事としての、立ち居振る舞いというのを、きちんと示されたんですよね。

水野:
だから、知事も賛成した。
16万人以上も集まった。
それでも、こんなに大きな声をあげても、住民で決めることができないって……、
いったい、ここの裏側に引っ掛かろうという事で、お送りしたいと思います。
これから、お電話をつながせていただきますのは、昨日、静岡県で、県民条例案否決されましたけど、
この、住民投票の実現に向けて動いた、キーパーソンでいらっしゃるいます。
民主党・ふじのくに県議団の池谷晴一さんと、お電話をつながせていただきます。
池谷さん、こんばんは。
水野と申します、よろしくお願いいたします。

池谷:
よろしくお願いいたします。

平野:
毎日新聞、平野と申します。

水野:
まずはですね、昨日否決されてしまいました、この県民投票条例案。
池谷さんは、何とかこれが可決されるようにと、動かれたと聞いていますが、結局ダメでした。
感想を一言、いかがでしょう。

池谷:
もう、残念、としか言いようがないですね。
本当に、16万5000人のですね、直接その、意思を表明したいという、請求者が集まった訳ですけれども、
そのみなさんの思いにこたえられなくて、もう、一言で、残念っていうしかないですね。

水野:
これ、住民のみなさんからは、どんな、昨日から今日にかけて、どんな声が聞かれていますか?

池谷:
あのー、やはりわたくしがですね、修正案をですね、わたくしどもの側で出したんですが、
その行為について、「大変ありがたい」というような、メールとかですね、お手紙を頂いております。

水野:
はぁー。
あの、最初の原案で上手くいかないから、じゃあ、修正して、もう一回やろうという事で、池谷さん達は、動かれたんですけど、
それについては、「ようまァ頑張ってくれた」、という意味ですね。

池谷:
そうですね

水野:
ただその、修正案の中身ですけれども、どんな事を修正しなきゃいけないようになってたんですか?

池谷:
まずですね、この条例案、原案ですね、
原案が、だいぶ昔の、機関委任事務があった頃のものを、どうも参考に作られたみたいでして、
今は、県と市・町というのは、対等の関係にございまして、そういう基本的なところがまず、間違っていたというところがございまして、

水野:
それは、住民の方達が、原案を作られた訳ですから、いうてもね、素人さんでしょ?

池谷:
そうですね。

水野:
そりゃぁ、そんな、「今の法律ではこないなってます」って言われても、むずかしいでしょうね。

池谷:
若干古いですね、沖縄の条例とかを、参考にされたようです。
ただまァ、これは、今おっしゃられたようにですね、住民の方が、そんな細かい法制度まで知っているっていう事は、ほとんどありませんし、

水野:
そりゃありますよ。

池谷:
ですからね、わたしどもで、やはりあの、これがですね、条例としてですね、
条例で、市・町に投開票事務をやってもらわなければならないんですよ。

水野:
市や町にね、はい。

池谷:
で、元の条例は、県がですね、具体的に、たとえばですね、市・町の投開票事務を選挙管理委員会に、
市・町のですね、選挙管理委員会に委託と言いますか、そういう形でやるというような条例が、
全く、別の県と市・町は、別の公共団体ですので、これは、制度上無理なんですね。

水野:
ああ……すみません、池谷さん、その話を、今聞いただけで、頭がこんがらかりました。
もう、全然私分からない。

池谷:
わからない。

水野:
つまり、そんなんを住民の皆さんにね、そんな事を求められても、いや、これがまず一つ、私が引っ掛かったとこですわ。
まぁいうたら、そんな事までせな、住民がやらなね、こういう、住民で物事を決めよう、という事を進められないのかと、いうことですね。

池谷:
はい。

水野:
いや、もっともっと詳しい、法律的なことはあるんでしょうけれども、で、結局はこうやって、修正案も出されたんですですが、
でも、結局、それが否決されてしまったというのは、どういう立場の人がどういう事を主張したから、否決されたんですか?

池谷:
あの、実はですね、川勝という静岡県知事なんですが、県知事の反態勢の方々がですね、

水野:
ほぉ、

池谷:
実は、自民改革会議という会派なんですが、県議会の、もう多数を占めているんですよ。

水野・平野:
ふぅ~ん

池谷:
で、最初からですね、この聞いたところによりますと、
今回の請求自体に対して、あんまり、こう、積極的じゃないというか、反対という事を最初から表明されていたんですね。

水野:
自民党系の方達が、反対なさる根拠はなんでしょう?

池谷:
うーん、ですから、私はその……どれだけ議論したかは分かりませんけれども、
その入り口部分でね、『反知事』という事があったのかな、と思っています。

水野:
あ、知事さんは、民主党系なんですよね。

池谷:
はい。

水野:
あぁ……。

池谷:
で、知事の方の私どもの会は、20人しかいないんですが、あのー、自民改革会議さんは、34人いるもんですからね、
それで、まァ、もともとが、そういう状況であったので、

水野:
もともと、自民党系の議員さんの方が、数が多いから不利だった、というのもあるんですが、
ただですよ、民主党系の方が20人いらしたんならば、20人は少なくとも皆さん、この住民投票の案に、賛成はなさったんですか?

池谷:
いえ、それがですね、そこ、そこなんですよ。

水野:それちゃいますのん、池谷さんそこでっせ。

池谷:
うちの方もですね、明確に賛成って、同意も署名をするんですが、
その20人のうち、7名しか、署名を集められなかったんですね。

水野:
えぇぇっ!?
20人のうち7人しか、署名を集められなかった。
後の13人は、どうしはったんですか?

池谷:
えー、ま、最終的に投票で賛成という方も、ま、何人かいたようなんですけれども、
その他のですね、あのー、方々は、いろんなあの、選挙事情と言いますか、
その、ご自分が県議になられた背景、ま、組織とかですね、そういうものを背負って出ていますから、

水野:
はぁ!

池谷:
そういう、皆さんの理解が得られなかった、という事じゃないかなっていうふうに思います。

水野:
平野さん、今の池谷さんの言葉の裏を、ちょっとわたくしに説明していただけませんか?

平野:
言わば、まあ、地方議会の方々の既得権益っていうんですか、選出基盤という事がどうしてもこう……。

水野:
たとえば、どこかの企業の組合、とかですか?

平野:
たとえば、電力会社の、労働組合の支援を受けてたら、それは当然、その、住民投票に賛成、という判断はしにくいですよね。

池谷:
はい。

平野:
そういう積み重ねが、民主党の中でもそうだろうし、
特に、自民党というのは、さまざまな交付金を、周辺の自治体も受けて、
県議会の議員さんであれば、そういう周辺の市町村から選ばれている方々
ですよね。

池谷:
はい

平野:
だから、その事が、すごい重、くびき(自由を束縛するもの)になって、
あのー、住民の方々の危機意識っていうのを、なかなか汲み取れない構図ですよね。

水野:
でも、私から言わせたら、「次の選挙で落ちるのが怖いさかいに」っていうことちゃいますのん?

平野:
まァまァ選挙権も、しかしこの、新たな見方も出来ますよね。
こういう住民の危機意識をくみ取れない地方評議会の議員というものは、
もっとこう、シビアに、次の選挙では判断される
という事も、あの、これから考えられますよね。

水野:
その儀式もありますね。

池谷:
私もそう思います。
だから、今回の投票行動をですね、見ていただいて、間接民主主義の立場じゃないですか、我々地方議員は。
そうすると、どうしてもですね、直接、今回はダメだったんですが、
そうすると、間接的に、意思を県議会に諮る、という事になるわけですから、
そういう人を選んでいただくっていう事だ、
というふうに思いますけどね、次は。

水野・平野:
んー……。

水野:
結局、住民の思いを実現させるためには、普段の議員さんを選ぶ時の、選挙で、よーーく見ておかなくちゃっていうことですか。

池谷:
ええ。
今回、よく分かったんじゃないかな、というように思いますけれどもね、
だから、無関心ではダメだっていうことですよね。

平野:
そういうことですよねー。

池谷:
やはり、選挙で誰を選ぶか?っていうことについて、しっかりと人物を見ていただいて、
そして判断を、しっかりと投票行為でですね、していただきたいな、というふうに思いますけどね。

水野:
たとえば民主党という、一つの党だったら一枚岩か?というと、そうではないという事が、
今回はもう、はっきりと出てしまいましたよね。

池谷:
そうですね。

水野:
だからもう、個人個人で、この人はこういう問題で、どういう投票行動をしたかと、
この情報をやっぱり、みなさんが得て、自分と同じ人を選んでいく
と。
もう、そこまでしないと、「なんでやねん!」という事になるんですね。

池谷:
はい。とおもいます。

水野:
今日はどうも、お忙しいところありがとうございました。

ーーーー

浜岡原発:県民投票条例案否決 16万人の声届かず 
与党も態度割れ /静岡

毎日新聞 2012年10月12日 地方版

中部電力浜岡原発(御前崎市)の、再稼働の是非を問う住民投票条例案は、
11日の県議会(定数69、欠員3)で、原案、修正案ともに否決され、住民投票は実現しなかった。
最大会派の自民改革会議(37議席)が、反対したうえ、
住民投票に賛成する、川勝平太知事の与党、民主党・ふじのくに県議団(20議席)は、態度が割れ、半数以上が、修正案の反対に回った。
約16万5000人の署名を集めた、市民団体「原発県民投票静岡」のメンバーは、「議会は、県民を見ていない」と、憤りをあらわにした。
【樋口淳也、山本佳孝、小玉沙織、舟津進】

賛否が分かれた修正案で、
賛成にまわったのは、小楠和男議長を除く全65県議のうち、17県議のみ。
無記名投票だが、
公明党県議団(5議席)
みんなの党・無所属クラブ(2議席)の1人
富士の会(2議席)の計8人が賛成を公表。
民主会派は、7人が、修正案の提出者となっており、同会派の中から過半数が、修正案に反対した計算になる。

反対した県議からは、「可決されたとしても、実施は不可能だ」との指摘が相次いだ。
法制度上の不備を指摘された原案を踏まえ、作成された修正案でも、
投票に関する業務への、市町の協力を、1市町でも欠いた場合には、住民投票が実施できない、などと規定しているためだ。

浜岡原発が立地する、御前崎市の原子力政策室は、
「再稼働をするには、極めて専門的な知識が必要で、(判断を)多くの住民に求めるのは、適当ではない」
と話すなど、
住民投票そのものに、難色を示す自治体
がある。
実際に、住民投票を行えるかは、不透明だった。

川勝知事も、この点について、
(全国)どこにおいても、同じ問題がでてくると思う。中央政府にも検討してもらうよう、働きかけていこうと思う」と述べ、
法制度上の問題が明らかになった、との認識を示した。

自民改革会議には、もともと反対だった川勝知事が、賛成に回ったうえ、
条例案の不備を指摘した経緯を、「人気取りの政治的計算」と受け止め、冷ややかに見る向きが多かった。

否決後、自民党県連の杉山盛雄幹事長は、
「県議の中で、原発に関する議論が不十分だった、との反省はある」と指摘。
「党として、議員連盟設立を提案する」と述べ、
原発に関する超党派の議連を、今月中にも設立する方向で、民主党などと、調整を進める考えを表明した。

 
◇「理由に説得力ない」 市民団体代表、会見で無念の表情

市民団体「原発県民投票静岡」の鈴木望代表は、11日、県議会閉会後に記者会見を開き、
「極めて残念。修正案も否決されたことには、憤りを感じる。理由に説得力がなく、議会の形骸化だ」と、無念の表情を浮かべた。

鈴木代表は、議会での議論を振り返り、
「県民投票の是非や、浜岡原発の安全対策は、どこまでやれば区切りがつくのかなど、
県民が関心をもっていることに、議論がなかったのは、返す返すも残念だ」と述べた。

また、鈴木代表は、県から請求前に渡されたマニュアルに、
「条例制定案は、完全である必要はなく、立法技術上の、多少の不備は問わない」などと書いてある、と指摘。
川勝平太知事が、投票の実施時期など、条例案の「不備論」を、議会開会前に指摘したことで、県議会の議論も影響を受けたとして、
川勝知事の発言で、議論が混迷し、本質的な議論が深まらなかった。知事の責任は大きい」と話した。

「今日、一つの終結を迎えたので、団体としての活動は終わり」と述べ、団体は解散し、再び、直接請求を行うことはしない、との考えを示した。
【小玉沙織】

 
◇「へりくつだ」最大会派を批判--知事

川勝平太知事は、閉会後、記者らの取材に応じ、
「(自民改革会議が)『修正案は修正ではなく、あまりに中身が違って、全面改定だ』とし、否決したのは、ややへりくつだ」と述べ、
原案と中身との違いを理由に反対した、最大会派の主張を、「入り口論」と批判した。

有志県議らの修正案を、
「大変立派なもので、今後、直接請求する際の、モデルとなった。県外などに情報発信して、生かしていくことができると思う」と評価。
他方で、市民団体に対し、
「条例案の問題点を指摘したにもかかわらず、(不備を認めるなど)謙虚な姿勢でいなかったことが、否決の原因」と苦言を呈した。
【樋口淳也】


浜岡投票条例 県議会が否決
中日新聞 2012年10月12日

◆修正案 反対48賛成17

静岡県議会、9月定例会は、最終日の11日、
中部電力浜岡原発(御前崎市)の、再稼働の是非を問う、住民投票条例案の原案と、超党派の議員が提出した修正案を、ともに否決した。
修正案は、賛成17票、反対48票。
原案は、65人全員が、反対だった。
東日本大震災後、原発立地県で初となる住民投票は、実現しなかった。

条例制定を請求した市民団体、「原発県民投票静岡」の鈴木望共同代表は、「民意を実現できず残念だ」と述べた。
再度の署名活動と、直接請求は、否定した。

投票実施に賛成していた、川勝平太知事は、
「原案と修正案の中身が違うと、入り口論で否決された」と指摘。
条例案を、次の県議会に、あらためて提出することには
「住民自らが意思表明する、本来の趣旨を抜くことになる」と、消極的な姿勢を見せた。



投票資格を18歳以上とした、市民団体の原案は、問題があるとして、5日の総務委員会で、全会一致で否決。
修正案は、11日の本会議に提出され、民主党・ふじのくに県議団の池谷晴一政調会長が、
「投票資格は二十歳以上」などとする、案の趣旨を説明
した。

最大会派で過半数を占める、自民党会派の自民改革会議は、
「国策である、原発再稼働の是非を、県の住民投票で問うのは妥当ではない」と、両案に反対討論。
修正案に賛同する、公明党県議団などは
「原案の不備を理由に、門前払いはできない」と、修正案に賛成
討論した。

市民団体は、必要数(6万2000人)を大幅に上回る16万5000人分の署名を集め、8月27日に、県に、条例制定を直接請求。
川勝知事は、実施に賛成する意見を付け、9月19日の県議会初日に、条例案を提案していた。

原発再稼働をめぐる、住民投票条例案は、大阪市議会と東京都議会でも、否決された。

住民投票 
地方自治法の規定に基づき、有権者の50分の1の署名が集まれば、地方自治体に、住民投票条例の制定・改廃を、直接請求できる。
制定には、議会の同意が必要。
議会で可決され、投票が実現しても、結果に法的拘束力はない。
市町村レベルでの投票実施例は、多数あるが、
都道府県単位では唯一、1996年9月に、沖縄県が、日米地位協定の見直しと、米軍基地の整理縮小に対する賛否を問う、県民投票を実施、
賛成が、8割以上を占めた。


静岡県議の名前
誰が、どのような投票をしたか?
政党ではなく、個人個人をチェックすることが大切だ、と番組では話していたけれど、
その事を、一般市民が知ることは、とても難しい。
たとえば、今回の静岡県議。
党内で割れた場合には、誰がどうなのか?
調べてみても、なかなか答は出てこなかった。


自民改革会議 37名
(16万5127人の声を無視!市民より自分が大事)


下田市・賀茂郡 森竹治郎 
伊東市     小野達也 
伊豆市     石橋康弘
伊豆の国市   小野登志子
田方郡     仁科喜世志
三島市     宮沢正美
裾野市     鳥澤由克
御殿場市・駿東郡北部 和田篤夫
沼津市     杉山盛雄  
        多家一彦
富士市     植田徹  
        遠藤榮  
        鈴木澄美
富士宮市    吉川雄二
静岡市葵区   天野進吾 
        天野一 
        山田誠
静岡市駿河区  相坂摂治
静岡市清水区  深澤陽一
焼津市     塚本大 
        良知淳行
藤枝市     落合愼悟
牧之原市・榛原郡南部 大石哲司
島田市・榛原郡北部  伊藤育子
御前崎市    藪田宏行
菊川市     宮城也寸志
掛川市     増田享大  
        東堂陽一
袋井市・周智郡 渡瀬典幸
磐田市     安間英雄
浜松市中区   竹内良訓
浜松市東区   中沢公彦
浜松市西区   鈴木洋佑
浜松市南区   小楠和男 議長 採決に参加せず
浜松市北区   鈴木利幸
浜松市浜北区  渥美泰一
浜松市天竜区  中谷多加二



民主党・ふじのくに県議団 20名


【無回答】
熱海市    橋本一実    会派役員として所属議員に質問に答えないようにと言っている立場なので回答できない
駿東郡南部  田泰久  会派としては質問に答えない決まりがある。役員という立場もあり、ノーコメント
静岡市清水区 林芳久仁 会派内の意見がわら田中、どちらに回ったかとは言いづらい
磐田市    三ッ谷金秋   議員総会で投票行動のコメントはしてはならないと言われている。
浜松市北区  野澤義雄  無記名投票と言う事もあり、回答は差し控えたい。

【賛成】
御殿場市・駿東郡北部 池谷晴一  
富士宮市   四本康久 
静岡市葵区  小長井由雄 
藤枝市    佐野愛子 
浜松市東区  源馬謙太郎 
浜松市浜北区 阿部卓也 
湖西市    田内浩之 


【反対】
沼津市    曳田卓 
富士市    櫻町宏毅
静岡市駿河区 鈴木智 
島田市・榛原郡北部 大池幸男 
浜松市中区  岡本護 
浜松市中区  藤田寛 
浜松市西区  田口章 
浜松市南区  田形誠
 


※明確に賛成って、同意も署名をした7名が青色ですね。
そして、答えていない人の中で2人が、賛成をしているという事になります。



公明党静岡県議団 5名(全員賛成)
沼津市    蓮池章平
富士市    早川育子
静岡市葵区  田好浩
静岡市駿河区 前林孝一良
静岡市清水区 盛月寿美



みんなの党・無所属クラブ 2名
三島市 遠藤行洋 反対
磐田市 柏木健  賛成



富士の会 2名(全員賛成)
 
静岡市清水区   中澤通訓
袋井市・周智郡山 本貴史


市民の声に向き合って、賛成票を投じてくれた県議は、17県議。
公明党県議団(5議席)、
みんなの党・無所属クラブ(2議席)の1人、
富士の会(2議席)の計8人
民主党は、単純に引き算すると、9名が賛成

自民党系は全員、市民の声無視だから、分かりやすい。
反対して赤い色の方々は、原発関係の既得権益がある、という事ですよね?

参考にさせていただいたのは、こちらhttp://fujinomi8.exblog.jp/19027460/です。






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「だれが指導したのか、誰が頑張っているのかが分からない形で、政府を追い詰める」by 肥田舜太郎氏

2012年10月13日 | 日本とわたし
いつものこととはいえ、きーこさんが毎日続けておられる、この文字起こしは、並の根性と根気ではできません。
単純に、その量のすごいこと。
わたしが鈍行なのかもしれませんが、この量の講演内容を文字起こししようとしたら、いったい何時間かかるのか見当もつきません。
わたしはもう、とにかくありがたくてありがたくて、いつも読ませていただきながら、心の中で手を合わせているのですが、
ひとりで読むのはもったいなくて、ここにも残しておきたくて、こうやってまた転載させていただくわけで、
だからせめて、移す際に、ただコピーしてペーストするのではなく、一文字一文字をキーで打っています。
その際に、句読点などは、厚かましくも、自分の好みのものに変更させてもらっています。

この、肥田先生の講演は、2週間前に、沖縄で行われたものです。

↓以下、転載はじめ

肥田舜太郎氏10/1沖縄講演(内容全て文字起こし)
肥田舜太郎先生の、2012年10月1日、沖縄での講演です。
一言一言を、大切に書き出しました。
1時間位ありますので、文章にするととても長いのですが、分割せずに、一つのブログで、一度に載せることにしました。
どうぞ、ゆっくりと、お声を聞きながら、お読みください。


肥田舜太郎講演会@沖縄


【2012.10.01】

広島で経験した放射線の殺人、大量殺人を経験した人間として、少しお話ししていきたいと思います。
皆さんは今度の福島の事故以来、「放射線」という言葉が、新聞やテレビに沢山出てくるのを、見たり聞いたりされたと思う。
ところが、「放射線」というのは、目に見えません。
人間は目に見えないものは、いくら理解しようとしても、理解できないんです、分からないんだから。

それともうひとつ。
今、医学は、大変進歩した、と言われていますが、
放射線の影響を受けた人間の身体に、どういう病変が起こっているのかという事は、今の医学、今日の段階でも、まだ全く分からない
んです。

従って、皆さんがもし、放射線の被害を受けられたとしても、
日本中の医者は、だれ一人、みなさんを正しく診断したり、治療することはできません。


日本の医者だけじゃありません。
世界中、アメリカもフランスもロシアも、どこへ行っても、診断をして正しく治せる医者は、世界中にいない
んです。


私は、沖縄の方達に言わせれば、大和人(やまとんちゅう)、という人間なんです。
※沖縄では、日本本土(内地)の出身者のことを、大和人(やまとんちゅう)とか、内地人(ないちゃー)と、区別して呼びます。
沖縄の方は、自分たちの事を、ウチナーンチュ(うちなーんちゅ)と呼びます。
「ウチナーンチュは、大和人を信頼しない」
これが、高校生まで浸透しています。

無理もない、と思うんですね。
沖縄の人達は、本当に間違った日本の犠牲者と、無知な大衆とによって、
本土の大和人を守るために、一切の犠牲をみなさんに負わせて、平然と暮らしてきている。
口を開けば、沖縄の今のいろいろな困難を、分かったような事を書く学者もいるし、いろんな人もいます。
しかし腹の底から、沖縄県に住んでいる日本人の、本当の人権を考えて、
自分たちが今まで、皆さんにどんな事をしてきたか、心の底から反省をする人間は、ほとんどいない
と思います。

こういう点で、私は沖縄に来て、日本の国民が世界で初めて、放射線による大量殺りくを受けた原爆の話を、
実は、沖縄に来てするのが、何時も心苦しかったんです。

確かに、私が経験した、広島長崎の被爆者たちは、死んだ人はもちろん、悲しい結果でしたけれど、
生き残った者から見れば、「死んだ方が良かった」と、思う人がほとんどなんです。
「こんな苦しい思いをして生きていくんなら、あの時、ひと思いに死んだ方が良かった」と、
それが正直、沢山の被ばく者の本音
です。

何故、そんなふうに思ったのか。
戦争も終わって、苦しい状態が、家も無い、焼けた。
父ちゃんは帰ってこない。
子どもに食べさせるものも無い。
いろんな苦しみの中で、原爆を浴びた人間も、危なかった人間も、同じように10年、20年苦しみました。

しかし、原爆に遭わなかった人は、あの日を境に、働くことのできないまともな健康を失う、というような事はなかった。

あの戦争で、腕一本無くした。
目が一つダメになった。
いろんな傷を負った人は、沢山いるけれども、
あの日を境に、学校時代、健康優良児と言われて、病気一つしなかった健康な人が、
あの日を境に、67年間、今日まで、病院通いをし、医者通いをし、
社会からは、「なまけもの」、「働かない」と言われながら、
中には、「仮病」とまで言われて、社会から抹殺された、原爆の被曝者の苦しみ。


これは、ある意味で言えば、腹立たしいというよりも、
ものすごい激しい地上戦の中で、助けてくれるはずの日本軍からも阻害され、
まかり間違えれば、命までも奪われるという、非常に悲惨な状態の中で、戦われた沖縄の方々には
私は、被ばくの人達の苦しみを、人間としての苦しみを、
「何とかして分かってもらいたい」、そう思って、今まで7回、沖縄に来ました。
そして、一生懸命、話をしましたけれども、
話をしながら私は、本当にこれを、話すべきなのかどうなのかと、ずいぶん迷いました。

ところが今度、福島で、全く平和な生活をしていた人達が、放射線の被害を受けて、
おそらく、本当の恐ろしい被害は、これから起こってきます。
広島長崎の経験で言えば、3年ないし4年後から、放射線の被害は、表に出てきます。
そして、その被害に対して、日本中のどの医者も、その正しい治療法を、誰も知らない。

政府、役人、議員、今、盛んに分かったような事を言っている、専門家と称する人たちも、
年齢を見ると、みんな、原爆が落ちる後に、生まれた人達ばかりなんです。
10年、20年、30年経って、本当に苦しんできた、そういう被ばく者の、苦しんだ姿を見た人は、一人もいない。

アメリカに言われた通り、
「放射線が体内に入った、内部被ばくというのは、一部の医者が、恐ろしいとか何とか言っているけど、それはみんな嘘である」
「内部に入った放射線は、非常に微量だから、絶対に病気は起こさない」
「人間に害は与えない」


彼らは、爆弾を落とした直後から、目に見える、
焼けたとか、町を一つ潰したとか、沢山の即死をしたとかの、目に見えた被害は隠しようがない。

ところが、10年後、20年後、30年後、50年後に現れてくる放射線の被害は、
「それはもともとないんだ」という事を、占領軍が日本に入った瞬間に、彼らはそれを、占領軍の名前で、政府と被ばく者に押し付けた
んです。

私は、広島で、助ける方法が分からない、毎日毎日死んでいく、大事な大事な命の重みに向き合いながら、
何で死んでいくのか、どういう症状で、何の病気なのか、全く分からないまんま、本当に、医者であることが悲しくて苦しくて、
しかしやっぱり、立場上、私が診て、病名を付けて、死亡診断書を書くより仕方がない。
その苦しみを、私は、30年続けました。

そして、30年経って初めて、アメリカへ行きました。
そしてアメリカで、政府に、やはり弾圧されながら、医者の良心を守って、
放射線の内部被ばくの問題を、これこそが本当に恐ろしい被害だ、ということを研究した学者に会って、
その人から初めて、30年間、全然原因が分からずに、何で死んだのかもわからない、
しかも自分はその人に何にも出来なかった、そういう病気の根源が、
原爆の時に放出された放射性物質が、空中に漂い、水の中に溶け、あるいは食物の表面についていたのを、人間が知らずに体内に取り入れる、
それで起こってくる内部被ばくの症状が、生前、どんなに良心をもって助けようと思っても、一人も成功しなかった。
だから今も、誰がやっても、それが出来ないんだ。
今の医学は、そこまで分からないんだ、という事
を教えてもらいました。

その日から、私は鬼になって、日本の医師、外国の医師、友達、そう言った人たちに、放射線被害の本質を、自分が分かった範囲で知らせたい、
そう思って、何冊しかないアメリカの本、ドイツ語の本、放射線に関する本を翻訳して、私自身も勉強しました。
仲間や沢山の人に、それを教えたくて、今日まで生きてきました。

広島で、頼ってくる沢山の被ばく者を診ながら、被ばく者を親切に、沢山診れば診るほど、
占領軍の憲兵、軍隊の警察、これが目を付ける。
反米思想を持つ人間、というレッテルを貼って、
「何も知らない被ばく者を先導して、反米活動に駆り立てている男」と言うふうにレッテルを貼って、
朝から晩まで、いつ殺されるかわからない中で
、でも医師として、患者の命が守りたくて、頑張ってきました。


今日では、世界中で、原子爆弾の被害を受けた人間の身体の中の、どこがどういうふうに、どういう理屈で悪くなっていくかということを、
私は、世界中のどんな博士よりも、ちゃんと説明する能力を持っています。

理屈を知っただけじゃなくて、私が実際に会って、診察をして、死ぬまで面倒をみた被ばく者の数が、私の推定で、約6000人います。
人によっては、もっと多かった、という人もいます。
わかりません。
しかし、それだけの顔の違う、しかも、被ばくをして苦しんで、苦しんで苦しんで
どこのお医者さんにかかっても、最後は「仮病だ」、と言われるような状態で、
社会の片隅で、涙をのんで死んでいった、その人たちの経験の中から、
3年後、5年後、10年後、15年後、25年後、30年後、40年後、50年後に死んでいった人たち
の症例を、
私は、いくらでも、しゃべることが出来ます。
そういう医者は、世界中に、1人もいません。

つい最近、沢山の被ばく者が、今はもう、75から80になる人たちが、
「かつて、自分がこんな身体になったのは、あの原爆に遭ったことが原因だ」、と確信を持っている、本人は。
ところが、政府の方は、アメリカの言う通り、
「内部被ばくを受けた被ばく者には、放射線の病気は起きない」という考えをもって、
被爆者援護法という中で決められた、法律で決めた援護を、全部、そういう患者に断ってきたんです。
それからは、しょっちゅう裁判をしました。

大阪の裁判で初めて、当日広島にはいなかった。大阪に行っていた。あるいは、3日間は福岡にいたと。
原爆は、全然浴びていないと。
家族が心配で、焼け跡に帰って、行方の分からない家族を探して、焼跡を1週間2週間歩いたと、
それが原因で、身体の具合が悪くなったと。
それは、内部被ばく以外に、原因は無い。
それを全部、政府は、原発とは関係ないと言って、法律で決めた補償を、全部断った

それと争って、私たちは勝ちました。

やはり、人間が生きて、のたうちまわって、苦しんで死んでいく、
一つ一つの経過を、詳しくしゃべることで、裁判官は、私が相手をして、厚生省の側の証人が出ます。
どこどこの大学の、何とか博士というのが出てきて、
アメリカに留学して、アメリカで教わってきた放射線被害を、滔々(とうとう)と述べます。
そして、「この患者は、放射線の影響も何にもない」、「全然関係ない」、ということを証言する。

それと、対で論争をしながら、私が勝ちました。

それは、医学で戦ったんじゃなしに、人間が、苦しみの中でもがいて死んでいく、その具体的な事実を、
3年、5年、8年にわたった経過を、諄々としゃべる。

それを聞いた裁判官は、アメリカで習った放射線の理論を、ぺらぺらしゃべる博士よりも、
救う事が出来ないで、涙を流しながら、その例に詫びながら、
その人の命の終わっていく様を、具体的にしゃべった私の証言の方を、裁判官は取りあげたんです。


今、福島で被ばくをしている人達は、全部、内部被ばくです。
あの人たちが、何にも知らない所へ、あそこから洩らされてきた放射線が、風に乗って、
彼らの身体の中に、水を通じたり、呼吸を通じたり、あるいは、野菜をつまんで食べたことを通じて、
体内に入った放射性物質が、時間をかけてじわじわと、あの人たちの身体を、中から壊していく。
今、その途中にいます。

最初は子どもが、先にやられます。
大人は何でもなくても、まず、子供が被害を受ける。
下痢が続く、鼻血が止まらない、口の中が荒れて、口内炎がだいぶ続く。
そういう状態が、福島で起こり、それが埼玉で起こり、静岡で起こり、山梨で起こり、
だんだん、関東から関西へ広がっていく。


今、日本中を、私はしゃべって歩いていますが、
あそこの放射線の影響が、まだ全然来ていないという場所は、日本にはもうありません。

専門家と称する人達は、「逃れる道は、あそこから、出来るだけ遠くへ引っ越せ」、
それと、「食べるものと飲むものを、絶対汚染が無いという事を、確かめて食べろ」、
もっともらしい事を言っています。

そういう事が出来る人が、じゃあ何人いますか?

あそこで、先祖から住みついて、農業をやり、漁業をやり、そこでしか収入の道が無い、家族を養う道が無い、という人が、
放射線の影響のために、九州の遠い親せきにやっかい行って、そこで親子4人で生活する、なんていう事ができますか?
「出来ない人をどうするか」が、一番だいじなことで、
それを、「遠くに逃げれば大丈夫」「汚染されていないものを食べれば大丈夫」。
それで、専門家と称して、威張って皆にしゃべる。

人殺しですよ、これは。

人間の命を考える気が、全然ない。
残った人はどうなる。

つまり、今、原爆であれ、原発であれ、これは放射線がもとの兵器であり、殺人です。
命の問題から、これを見つめる人が、誰もいない。

もしこの中に、何人か、現地から来られた、心配なお母さんもおられると思います。
「なにを食べたらいいか」とかね、「どうやって生きたらいいんですか」という質問が、もう積もって必ず出ます。
自分の子供だけ助ければいいんですか?
そんなこと、出来っこないんです。
福島中、埼玉県中、山梨県中、今、問題が起こっているところの子どもさんが全部、助かる道を、一緒に考えなければダメだ。
「自分の子どもだけ、何とかしてくれ」。
これじゃあ絶対に、問題は解決しない。



私は、何十万という被ばく者と、一緒に生きてきました。
私が対象にした人間は、被ばく者です。
僕の任務は、そういう集団の中で、たった一人、被ばくを経験した医師なんです。
僕から見れば、放射線の影響で出てくるであろう病気を、起こさせないで長生きさせることが、原爆に負けない人生なんです。

そう思うから、私は、その人たち、当時20歳の人もいれば、30の人もいる、50の人もいる。
毎年、その人と集まって、「どうやったら、病気を起こさないで長生きするか」
その勉強を、一緒にしてきました。

そして、
高血圧でも死なない、糖尿病でも死なない、脳梗塞を起こさない、心筋梗塞も起こさない。
つまり、みんなが恐れる成人病を、自分は絶対に起こさないで生きていく。
そういう、まず考えを、みんなに植え付けておく。


あなた方が自分で、自分の命の主人公になって、「俺は、絶対に、放射線に負けない。生きるんだ」、そう思う覚悟を、決めていく。
私がやっちゃいけないという事を、やるような人には、俺はこれから付き合えない。
俺が止めろといっても、食べ物止められない人間は、二度と俺の前に顔出すな。
脳が悪いからと言って、俺のところに相談に来るな。
来るんだったらまず、煙草を止めてこい。

そういう厳重な道をつくって、指導しました。

現在、約20万の人が、生き残っています。
平均年齢は、78歳です。
当時1歳だった人が、今67歳で、そういうのも平均しますから、年寄りの数は、やっぱりもっと少ないですよ。
でも、少なくても、90、80まで長生きしている被ばく者が、私の一緒に生きてきた仲間には、沢山います。
それは、みんな、他人を頼らないで、自分が自分の命の主人公になって、
「俺は、負けないで生きる」、「病気を起こさない」、
そのための生活を、一生懸命、意識的にやった
んです。

私は、その経験を持っているから、福島で被爆をした人が、「最近かったるくなった」と。
「一人前に動けない」、あるいは、中にいるご婦人で、「頭の毛が抜け始めた」という人もいます。

現地では今、もう何もかも終わったと。
綺麗になったと。
何でも、福島のものを食べても大丈夫。
魚でも野菜でも、全部大丈夫。
身体の悪い人間は、一人もいない。
これを、上から押し付けた。

だから、そういう中で、髪の抜けた女性が、泣いて訴えてくるんです。
「髪が抜けた。っていう事が言えない」
よそへ行ってくれ。
埼玉や福島には、住んでくれるな。
村八分になる。
それが今、起こってて、ようするに、福島の放射線被害は、みんながワーワー言うほど、大したことないんだと。
もう、大部分終わったと。
そういう事で、あそこを鎮める。


国際的な力が今、大変な人間が、日本へ入りこんで、チェルノブイリの被害も、放射線被害はなかったという事を、
皆さんが知っている、WHOという、国連の、健康に関する、一番頼りになる集団があります。
ここの総会で、「チェルノブイリには、放射線被害はない」という事を、この間、決議させてしまったんです。
つまり、あそこを買収しちゃった。

世界中の核を維持する勢力は、皆さんが想像する以上にしつこく、反対勢力を押し殺しながら、
爆弾をつくることと、原発を続けてあの機械を売りこむことに、一生懸命になっています。


そういうのを相手に、我々は、子どもの命を守り、皆さんの命を守りながら、
原発の放射線に、負けないで生きていく道を、みなさん自身がやらなければならない。

医者に頼ってもダメ、学者に頼ってもダメなんです。
だから最後は、命を持っている皆さん自身が、命の主人公として、自分の意志で生きていく。


皆さん、毎日毎日、目を覚まして、自分が今日、こうやって生きている。
これを、明日から続けていこうと思えば、ただ漫然と生きていたんじゃダメなんです。
していけないこととするべきことを、自分で決めて、それを守って、
どんなにつらくても、健康を守って生きる、という事を意識的に続けなければ、
自然に生きている恰好では、放射線に負けます。


今日、今は、100人以上の方が、ここにおられる。
皆さんに、私は、本当に命懸けで、お願いを教えてあげます。
どういう願いか?

皆さんの中にも、お孫さんがいる人はいる。
だけど、ひ孫がいるという方は、そう多くないと思う。
ひ孫は、これから、お孫さんのところから生まれてくる。
このひ孫は、何も知らずに、自分の両親が住んでいた、綺麗だと言われる日本の、自然の中に生れて幸せになると思って、生まれてくるんですね。

ところが彼らは、汚れた空気を吸い、水を飲み、汚れた野菜を食べ、ごはんを食べるかもしれない。
そして、何にも分からないうちに、中から、放射性物質で身体を壊されて、
健康な、一人前の人間になれないで、欠陥を帯びたまま、大人になっていく。
そういう人生を、強いられる。

これを、何とかして、防がなければならない。
それには、生き延びた、今日まで生きてきた、戦後を生きたみなさんが、戦後の日本をつくったんだから、
「俺は知らなかった」と言っても、責任を逃れるわけにはいかない。

53も、外国の人が、「原爆を浴びた人間が、なんであんなものを、53も造ったんだ!」と、
みんな言いますよ、外国では。

それをみなさんは、電気が安くできればいいんだ。自分たちがね、停電が無くて、あるいは電気がいる。
その元っこで、なにが起こっているのか?


原発の労働者が、本当に決死隊で、毎日働いて、僅かなお金をもらって、追い出されて、最後は肺がんになって死んでいくっていうのを、みんなやってきた。
それも知らずに、原発がいいことだと思って、反対もしない。
そういう大人がほとんどいたから、あれが出来ちゃった。

だから、今日から、今日、私の話を聞いて、大田先生(大田昌秀氏)の話を聞き、原発労働者の苦しかったことも聞かれ、
沢山の被ばくした人間をみて、助けることが出来ずに、みんな死んで、死亡診断書を書かざるを得なかった、一人の医者の苦しみを、今日聞かされて、

放射線というものは、人間とは一緒に生きていけない、
人間には、どうする事も出来ないんだと
一緒に生きていくことが出来ないというものは、まずは、自分たちの生活の実態の中からは、これを排除する!

原発は、全部止める!
アメリカから持ってきている核兵器は、全部、沖縄から持って帰ってもらう。
放射線とは縁のない、綺麗な日本の中で、これから住もうじゃないか。


そういう覚悟を決めて、明日からがんばってくれ。

皆さんはおそらく、自分はまだ、放射線の被ばくを受けていない、と思っている方がほとんどだと思う。
もう、1年半経っているんですよ。
1年半、毎日毎日、あそこから放射線が出ている。
同じ量が、出ているんです、1年半。
計算すると、600日近いんです。
いくら少しずつでも、同じ量が毎日出ていて、風に乗って、全国にきている。
今日まで1年半、何も知らずに生きてきたみなさんが
知らずに、放射性物質の一つや二つを、身体に取り入れなかったっていう事はあり得ない、もう。


皆さんは、僕から言わせれば、カタカナの『ヒバクシャ』にもうなっていて、
問題は、これから先、その放射線のいたずらで、恐ろしい変化が起きないとは限らない、誰も。
可能性は、みんな持っている。


そう思って、明日から、発病しないために、自分の大事な命を、一生懸命守って生きる。
家族にもそれを教えて、そういう生活をする。
これ以外に、上手い方法が無いんです、どうやっても。

何かうまい方法があればね、大きな力でそれを手に入れて、それで何とかするっていうのがあり得るんだけど、
どう考えても、世界中の良心ある医者や学者が、どう一緒になって相談しても、今のところ、うまい方法が全くありません。

結局、本人が耐えて、頑張って生き抜く以外、手が無い。

そのためにはもちろん、これから、新しいそういう人をつくらないために、
今、あそこから出ているのを、一日も早く、あれをまず、収めなければいけない。
だからあれは、さっきも言われたが、決死隊を組織して、
1000人なり2000人が、死ぬつもりで、あれを掘ってね、下に沈めると、持ち上げて、そこからじゃないと、やる方法が無い。
どこへ持っていっても、始末の付けようがない。
これは、消すわけにいかない。

だから、アメリカに頼もうと、フランスに頼もうと、どんな専門家に頼んでも、
結局は、生身の労働者が、死ぬつもりであそこへ行って、少しずつ掘って……持って行くところが無いんだ。

地面に置ければ、地下水が全部、汚染します。
だから、ただ埋めればいい、というわけにもいかない。

彼らは、海の中に、少しずつ流している。
アメリカの、西海岸のマグロが、汚染しているのが分かりました。

世界の漁業者が、あの事故が起こった後、会議を開いて、
「もし、自分らがとる魚に汚染が見つかったら、賠償を要求しよう。いくら貰えばいいか」
もうちゃんと、会議をやっているんです。
結論は、「300兆円」弁償してもらう。
どうします?
300兆円っていうお金を、「むこう10年間で払え」って言われたって、日本人には払えませんよ。

そういう事を、やっちゃったんです。


反省が、全然ないの。
「俺の責任じゃない」って、みんな思っている。
国民も、そう思っている。
あれをつくる時に、賛成反対っていうのを問われなかった、知らなかったから、反対も言わなかった。
みんな、そう思っている。

1億総無責任。


で、世界中、地球の上で住んでいる人間に対して、我々は、大きな罪悪を犯してしまったと。
そういう意味で、せめて、これから生まれてくる子どものために、原発は全部止めておく。

アメリカさんには、余計な核兵器は、持って帰ってもらう。
『安保条約』なんていうものは、いりません。


先生もおっしゃった、今、我々に必要なのは、仲良く付き合って、商売で、お互いに儲けさせてもらう、これはみんなやるべきだ。
ところが、アメリカさんが、「どうも将来、中国がへんてこりんだ」と。
あれと事が起こった時に、アメリカからじゃ戦争にならない。
日本という、格好なとこを足場にして、戦争をやらしてもらおうじゃないか。

そのために、日本で、軍事同盟を結んで、
「アメリカがなんか起こったら、日本人が、金と命を出して、助けます」
アメリカは、変わりに何をやるか?
「日本が核攻撃を受けたら、核兵器で守ってあげます」、という事になっている。

だから最近、アメリカに行って、どんな人に聞いても
「『日本人が危機になったから、アメリカが核兵器を使って、核戦争を起こして、日本を守る』そんなバカなことを誰がするか!」

当り前ですよ、こんなことは。
それは、日本の政府が勝手に、国民に言っただけのことで、初めから嘘
なんです。

だから私も、先程、大田先生がおっしゃった、今、日本を苦しめている一番の本家本元は、「軍事同盟」です。
それを、日本が、どこかと戦争する気になって、「やれないから助けてくれよな」。
そういう同盟じゃないの。
彼らが、自分でやる戦争に、日本を足場に使わせてもらう。
そういう条約
なんです。

あれを、何度も、私は読んでみた。
そしたら、最後のところに、
「この条約は、加盟しているどちらかの国が、『来年から止めましょう』って言ったら、
別に、両方が討議をして一致しなくても、片方が言っただけで、その翌年から効力が無くなる」
って書いてある。
だから、日本の総理大臣が、
「今日までありがとうございました。明日からは結構です」って言えばいいんですよ。
書いてあるもの。

そう言わせるように、何か反対反対、デモもやる。それも、もちろんいいけれども、
同時に、そのもとになっている安保条約は、
「もう67年も経って、大昔の事だから、もうそろそろ、やめた方がいいんじゃないですか」
世論を、国民の中から起こすべき。

政治家は、自分ではよう言わんの。

だから、誰が言ったか分からないように、国民の中からね、どこで言ったか分からないけれども、だんだんだんだん方々で、
「安保はそろそろやめましょうよ」世論
を、ここで起こしていく。
それが、私は、非常に大事な時期になっている、と思っています。

時間がきましたから、これ以上はもう話せません。
だから、皆さんのお知り合いに、子どもを連れて、向こうからね、疎開をして逃げてこられた人が、いろいろと心配しておられたら、
あなた自身が、子どもと旦那を、自分の身体の主人公になって、健康を守るような、一生懸命の生活を、一緒にしなさい。
具体的には、こういう事を、本に書いてあります。

そうやって、放射線に対する抵抗の姿勢を、きちんと打ち立てたうえで、
沢山の人と一緒になって、もとっこになるね、一つ一つの原発を止めていく、という運動に、
自分のこれからの残りの人生の時間を、何がしかそこへ使って、全体で戦う、という事が必要
なんだ、
という事を、私は思ったんです。

それ以外、人間の命を守る道は、
世界中の原発の火を止めて、原爆を、新しいのをもう作らせない。
これが、何よりも一番、大事なこと
だ。

いうふうに、
人間の命が一番大事だ、と思ってきた、一人の被ばく者、医者の、67年かかってつくった結論です。

ま、皆さん、この話をお聞きいただいて、いろいろ検討されて、
「そうだな」と思われたら、ご自分の持っている力を、そっちの方へ集めていただいて、というために、
明日からの生活設計をしていただきたい、そういうふうに思います。
大変長い間、ご無礼をいたしました。
これで終わります。


質疑応答

自然の放射線と人工の放射線 人体への影響

肥田:
たとえば、成田からニューヨークまで、2回飛行機で往復すると、かなり自然の放射線を浴びる。
それでも無害であると、
「だから、今の程度の放射線は、いくら吸い込んでも心配ないんだ」
と、盛んにしゃべります。

これはね、全くの間違いなんです。

というのは、人間というのは、学問によれば、
4億年前に、海の中に生活していた動物が、波打ち際で、何万年も跳ねたり踊ったりしているうちに、
空気をエラで取り入れて、つまり、空気で酸素をとる、という事が可能になった、生理的に。
その連中が、だんだん地上に上がって、地上の動物になっていく。
ところが、そうやって地上に上がると、地上にあった自然放射線と、それにもうひとつ、紫外線という、非常に強い線に当たって、
ほとんどがみんな、殺された。
殺されても殺されても、上がった連中が頑張って、だんだんだんだん、免疫をつくっていったんです。
それは、何千万年であり、あるいは1億年であり、何億年であったかもしれない。
で、かつては、海中にいた生物が、地上で生活をするようになった。
それが、人類の祖先なんだ。

つまりそうやって、自然の放射線と紫外線という強敵に、長い間順応しながら、免疫をつくって、人類が、地上の生物になったんです。
そういう歴史があって、自然の放射線に対しては、人間は、何億年という歴史をもってね、対抗して、免疫をつくってきたんです。


それが、今、危険だという放射線は、自然の放射線ではない。
工場で作られて同じである、と彼らは、化学方程式では同じであるから、同じものだと言うけれども、
ウラニウムにしてもプルトニウムにしても、人間の身体にとっては、自然にあるものとは違うんだ。

そういう、人工の放射線は、今まで作った免疫では役に立たなくて、それで、皆が被害を受ける。
そういう生理の事を、全く考えなくて、「同じだから大丈夫だ」なんて言うのは、
根拠のないデタラメだ
っていう反論が、ずっと出ていて、この頃はもう、言わなくなっちゃった。

そういうふうに、国民が無知であることを知ってて、ウソばっかり付くんですよね。
そういうふうに、ちゃんと分かっている学者が、いろいろ、自分の専門で抵抗して、ちゃんと本を書けば、黙っているんです、向こうは。
もう言わなくなる。

そういう頼りない宣伝で、「安全だ、安全だ」をやっている。
まだいっぱいあります、そういう例は。
だけど、それをしゃべっていると、もう何時間でも時間がいるから、ま、要するに、みなさんがもし、もうちょっと知りたいと思ったら、
私が訳した本とか、そういうものを、多少困難でも読みこなせれば、大体私と同じくらいの知識は、みなさん持てるようになる。
彼女だって、何も知らなかったのを、私の本を読んできて、いろいろな人と交流している間に、
僕なんかよりも、よっぽどエネルゲンになっちゃった。
だから、何も知らない人でも、本を読んで、その気になって学べば、現実に、社会で人を苦しめて今いるわけだから、その事を正しく理解をする。
これは、難しい事ではないんです。

どうか、「子どもさんが可愛い」、あるいは「主人が心配だ」、と思われるんだったら、
女性でもそういう本を、たとえば250ページあれば、2年かけて、じっくり読まれれば、2年目には、全部が理解できるようになります。
そうすれば、知らない人にね、あなた方が、僕と同じように、ちゃんと説得できるようになる。
それは、放射線と一緒に生きていかなくちゃならない皆さんとしては、時間がある方は、そういう努力をしていただきたいと思います。


アメリカ軍の、ヘリに積まれている放射性物質

質問:
実は、沖縄の国際大学に、ヘリが墜落しまして、たまたま夏休みで、死者も出ないで済んだんですけど、
そのヘリのバランスを取るために、どうしてもストロンチウムが必要だと。
で、MV22のオスプレイも、ストロンチウムが、そのバランスを取るために、搭載されている。

で、そのヘリが、国際大学に突っ込んだ際にも、そのストロンチウムが、どこかに飛んで行っているわけですよね。
多分、宜野湾の、あの周辺のどこかに、飛んで行っていますが、アメリカ軍は、「回収できなかった」と言っています。
これは先生、どれぐらい、私たちの身体に、もし被曝を受けているとしたら、そのストロンチウムの除去に、100年ぐらいかかるんですか?
50年位?

肥田:
具体的に、どのぐらいの被害が起こり得るという事は、私にはあまりよく分かりません。
ただ、あの飛行機にはね、おもりとして、核物質の、あれは重いんです、とても、核物質はね。
それで、要するに、各原発とか、原爆工場なんかで出た廃棄物で、そういうおもりをつくってね、
飛行機のバランスを取るために、それを使っていた
という事は、いろんな事で、私も知っております。
それが、どこへ行ったかが分からないんで、日本の警察があそこへ入って、はじめは消防とかね、
それがみんな、アメリカ兵に追い出されて、日本は、全然タッチできなかった、という状態が起こって、
結局、アメリカだけが始末をしたんですが、
アメリカの、どんな文献を探しても、その結果、何がどうなったかというのを、書いたものはありません。
で、何人か、詳しい者に聞いてみても、
「俺も気になっているけれども、何か分からん」、という返事が多いんですね。
で、アメリカにとっては、うっかりすると、核兵器の、核の恐ろしさが、あの時に、世界中に知られる危険があったんです。
だから、必死に、あの事実を隠した。
というのが、私の知っていることで、具体的にどうなったか、というのは分かりません。

で、消防やなんかで、そういうのを気がついて、
なんで自分たちが、あの学校の被害について、日本人として救援しようというのが、アメリカ兵によって、阻害されて追い出されたのか、
そういう事に、だいぶ疑問があって、そういう事を、長くみんな言っていました。
無理も無い、と思うんですね。
でも、その事を、対処交渉?に立って、ちゃんと報道した機関は、どこも無いんですね。
新聞も報道しなかったし、テレビやラジオも、そのことには触れていない。


つまり、日本の側は、やっぱり、当時の政治権力が一緒になって、日本側のものを押さえてね、
公にならないようにした
、という事だけは分かります。

で、あの時に、チェルノブイリの放射線被害が、国連のWHOの機関でもね、買収されて、
「直接の被害はなかった」という結論を、あそこで押しつけられて出した
、という事実から考えても、
煙にするという、事実を知らせないようにする側の、勢力の熱心さとその力は、侮(あなど)れないと、そういうふうに思います。

だから、今でも、世界中の関心は、福島がどうなるかを、みんなが見ている。
その結果が、いつの間にかうやむやになって、政府と県知事が、発表している「もう事は終わった」と「片付いた」という声明が、
そのうち力をもって、いつの間にか、そういうものが無くなる方向へ行くんじゃないか、という危惧を感じています。


それにはやっぱり、これから起こってくる、あそこの実際の被害者が、
どれぐらい、自分の命の大事さに目覚めて、なんと言われようと事実を訴える、というね、勇気を持ってもらいたい
、と思うんだけど、

なかなか、我々があそこへ入ることだって、もう大変ですから。
下手すると、殺されるかもしれない。

だからこれは、ロシアというあの大国の、あれだけ大きな被害が、「放射線と関係ない」という結論に、学問的に押し付けられてきた。
で、中で、勇気を持ったお医者さんがね、命を取られる覚悟をして本を書いたり、いろいろといましたよ。
抵抗している人は。

だけど、全体としては、ロシアそのものが、今の政府そのものがね、当時の共産党政権とは違うけれど、
やっぱり、今の大統領にしても、あるいは首相ですか、あの二人のごちゃごちゃが、まあ時々新聞に出てきますけども、
二人ともやっぱり蓋をして、「放射線の問題には、責任を負いたくない」と。
やっぱり軍部の、核兵器に対するしがみつき方の力の強さは、一政治家ではどうにもならない、ぐらいの力を持っている
んですね。

フランスでも、あれだけある原発の施設が、何時事故を起こしても不思議でないような状況であることは、いろんな報告で知っています。
一つ事故を起こせば、大変なことが起きる。
だけど、フランスの陸軍が、頑固に、それに手を付けることを反対してます。


要するに、やっぱり軍隊なんです、基本は。
軍隊の侵略性格が、各自の立身出世の欲と抱き合ってね、
なかなか、国民の良識が示す方向へ、国の世論を導いていくという事は、軍人の勢力の反対で、なかなか難しい。
これが、私の実感です。

それに負けないように、草根の力をどこまでも大きくして、どこかで勝たなきゃいけない。
そう思っています。
それに勝つにはやっぱり、草の根が立ち上がって、
だれが指導したのか、誰が頑張っているのかが分からない形で、?と政府を追い詰める。

いま、首相官邸前で、毎日行われているあのデモも、責任者が誰もいないんです。
だから、捕まえて、妥協して収めたいと、向こうも一生懸命なんだけど、
誰に話したらいいかが、分からないんです。
で、出ているのは、何も知らないお母さん方であり、お父さん方が、毎日毎日入れ替わってきているんです。
あの形が、一番すぐれている
んです。

あれを絶対に、尻つぼみにさせないように、遠くにいる皆さん方も、何人かが時々あそこへ、自発的に出て行って、
日本全国で、あそこを支える
というのが、僕は、一番大切だ、と今でも思っています。
コメント (2)
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