山本議員の、鴻池委員長に対する不信任動議の賛成討論の後半部分を、文字起こししました。
あの、世にも愚劣で情けない採決モドキを演じた自民党、公明党、そして次世代の党、日本を元気にする会、新党改革の議員たちの様子を、目にしっかりと焼き付けておこうと思います。
こんなものが採決になるほど、日本は腐ってはいない。
必ず無効にしてやる。
そういう気持ちがフツフツと湧いてきます。
↓以下、文字起こしはじめ
山本議員:
どんどん軍事を膨らましていけば、この国の主な産業が、軍事になってしまうっていう話。
だとしたらアメリカのように、軍事を中心に、この国の経済を回さなきゃいけなくなる。
建国して239年、その93%を戦争でつないできている(アメリカ)、その使いっ走りとして、自衛隊は出せない!
自衛隊員はこの国の宝だ!
災害があった時に、たくさんの人々を救ってくれ、そして専守防衛でも命をかけてくれるといってくれている。
佐藤:
山本委員、山本委員、
山本議員:
はい。
佐藤:
山本委員、申し上げます。
あのー、理事会協議で討論は、常識の範囲となっております。
かなり時間が経過しておりますので、討論のとりまとめをよろしくお願いします。
山本議員:
すみません、もう、まだまだ言いたいことがたくさんあったんです。
まとめた方がいいってことですね。
自分の中でスケジュールがあったので、なかなか急にまとめろと言われましてもですね、もう少しお時間いただけますかね、これ…。
わかりました。じゃあ、終わりにした方がいいですよね。
わかりました。じゃあ最後に言わせてください。
私たちはもちろん、もちろん、今回のお話は、鴻池委員長に対するこの動議、それに賛成をするということで私は話を始めております。
けれどもやはり、その内容の振り返りも含めた上でのお話ということが、自由な発言を認めてくださっていた鴻池委員長が、
今、このような、不穏な動きをされたというのは、圧力かかってんじゃないかなって思うんすよ。
汚い仕事をさせないでいただきたいんです。
正々堂々と、公平公正な、委員長としての審議をされていた鴻池委員長に対して、
私たちは、日本の安全保障に関する対案となる政策も、主張していかなければならないと思います。
当然です。
日本の領域に対する(聞き取れず)侵害に対しては、従来通り個別的自衛権。
日米安保、もちろん安保の内容や、地位協定の改定の必要はあると思いますが、それで対処できます。
従来通り、尖閣、小笠原、東シナ海の中国漁船等については、海上保安庁の能力を一段と高め、自衛隊はそれをサポートすべきだと。
南シナ海に対しては、軍事力ではなく外交力で対処すべきだと。
安倍政権が一番弱い部分ですよね。
ASEAN諸国と連携し、エイペックの枠組みで、海上輸送路の安全を確保すべきだと。
中国に、国際法に違反するような行為があったとするならば、中国中国という名前が、よく政府から出てくるので、あえて中国と言いますが、
エイペックやG7などとも協力して、経済制裁をすることが一番の道じゃないかと。
もう武力で、緊張状態を作る時代じゃないんですよ。
それをやって傷つくのは、この国に生きる人々、そしてその相手国の人々。
いかに…中国を見ればわかるじゃないですか、アジアの輸出、どれぐらいですか?
56%?輸入は51%。
経済連携によって、一歩踏み外すことを止めることはできますよね。
外交力です。
議場内からヤジ(まとめろよ!)
はい、わかりました。そろそろまとめます。
このような、私の、自由な発言に対しましても、鴻池委員長は、私に、たくさんのチャンスをくださった方。
でもやはり、まだ会期が残っているにもかかわらず、この法案を途中で切り上げて、そして数の力で押し切ろうとする姿は、
たとえ鴻池委員長であっても、私は、この動議に賛成する以外無い、断腸の思いで、私の、不信任動議に対する賛成討論を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
この後、佐藤議員によって採決が行われ、あっさりと動議は否決。
そしてあの、世にも愚かな採決モドキの茶番劇が始まります。
約8分です。
↑以上、文字起こしおわり
↓以下は、日刊IWJだよりより
■「だまし討ち」「肉団子」なんでもアリで強行採決ごっこを演出した自民党と、それに加担するNHK
一昨日の夜は、徹夜で、SEALDsによる雨中の国会前の抗議行動が続き、IWJも雨の中、朝まで完全中継を続けました。
そして、騒然たる夜が明けた昨日の朝、8時50分、自民党がギミックを仕掛けてきました。
なんと、理事会を、看板を掛け替えて、委員会室で開くという離れ業を行い、そのまま委員会も開催しようとしたのです。
鴻池委員長に野党が詰め寄り、悶着が続き、休憩に。
その後も悶着と休憩が繰り返され、最終的に委員会が開催されたのは13時。
議題は、鴻池委員長の不信任動議について、でした。
不信任動議を提出者である民主党・福山哲郎議員が、47分の趣旨説明を行ったのを皮切りに、維新を除く野党議員たちが30分以上の討論、
いわゆる「牛タン演説(フィリバスター)」を繰り出し、最後に山本太郎議員が、47分間の討論を行った後、
動議は、反対多数で否決されました。
そして、鴻池委員長が委員長席に戻ってきた直後、「事件」は起こりました。
いきなり、委員以外の体格の良い自民党議員たちが、鴻池委員長をさーっと取り囲み、「人間かまくら」を形成。
強行採決に踏み切ろうとしたのです。
またしても自民党のギミック。
「異変」に気づいた野党議員が、委員長席に殺到し、場内は大混乱に。
その場にいた議員も、それを中継していたNHKも、誰の耳にも、鴻池委員長の声は聞こえていなかったはずです。
まさに肉団子状態が続いたあと、佐藤正久議員が何やら拍手。
何が何やら分からない状態のところ、NHKはテロップで、「採決され可決」と速報を打ちました。
なぜ、NHKが採決は成立したと判断できるのか、理解できません。
議事録にすら、何が起きたかが記されていないほどもみくちゃの混乱で、怒号に包まれていただけ。
あれで採決が成立したとは、到底いえないでしょう。
そもそも、「人間かまくら」を作っていた自民党議員すら、鴻池委員長の言葉が聞こえていたがどうか。
また、本来、議題の設定は、一旦理事会で整理してから、仕切り直して総括審議が始まるはずでした。
その総括審議をすっ飛ばして、不意打ちで、採決の成立を一方的に宣言しただけ。
これは、とてもではないが、採決とは呼べません。
強行採決ですらない、と言ってもいいでしょう。
この強行採決ですらない、「暴力的な何か」が起こった直後、NHKのインタビューに応えた民主党の福山哲郎議員は、
開口一番、「可決はされていません」と断言。
「委員長が何を言ったのかも、いつ採決になったのかもわからない。あんなものが採決と認められれば、この国の民主主義は死にます」と、強い口調で非難しました。
野党は、採決無効を訴え、仕切り直しの審議を求めていきます。
誰がどう考えても、あの場面で採決が成立したとは思えず、与党と、NHKのような偏向メディアだけが、有効であると主張しているに過ぎません。
まともなメディアならば、「採決が行われたと与党は主張、野党は無効を求めている」と、中立的に報じるべきでしょう。
安倍政権とメディアの「強行採決」の既成事実化は、大問題です。
安保法制の審議は、その始めから今まで、終始一貫して「強行」されてきました。
そこには、国民の声や、国会という場を尊重するという姿勢は、微塵もなかったように思います。
自民党の、こうした立憲民主主義の否定ともいうべき路線の先には、何度でも言いますが、彼らの悲願である、「自民党改憲草案の実現」がセットされています。
今回の彼らの暴挙を見て、彼ら自民党が、改憲草案にあるような、国民のあらゆる自由・人権の規制を、大真面目に考えていることが分かると思います。
あらためて、この改憲草案を紐解き、分析した書籍『前夜』をご覧ください!
今回、彼らが見せた民主主義の否定。
以前であれば、まさか、そんな大げさなと、リアリティを持てなかったことが、今ならばリアリティをもって実感できると思います。
※前夜 ~日本国憲法と自民党改憲案を読み解く
http://bit.ly/1jWh3da
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