ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

閣僚全員に、自宅に放置されて苦しんでいる人々の世話をさせたい! 閣僚全員に、受け入れてくれる病院を探させたい! 閣僚全員に、棄てられた人々の苦しみをそっくりそのまま経験させたい!

2021年08月27日 | 日本とわたし
(8月26日参院厚労委員会)

倉林議員:
やっぱり隔離・保護、そして治療につなげる、ということを原則にすべき。
「自宅療養が基本」という方針について、改めて強く撤回を求めたい。

田村厚労相:
基本は入院なんですね。
入院されない方以外は自宅療養が基本、ということでございますので、そこはご理解ください。
必要な方は入院ですから。
その上で、ホテル等々の療養施設ですね、そこが、当然これだけ感染者が増えて参りますと、自宅療養が多くなるのは当然でありますので、

倉林議員:
パラリンピックで今使っている選手村を活用すべきだと提案しました。
収容人数1万8千人です。
医療従事者についても確保しています。
診療所もあります。
そして、宿泊療養施設として、今ベッド300床確保されています。
オリパラで7千人の医療従事者を確保しているっていう事ですけれども、その3分の1はパラリンピックようだという事です。
あるんですよ。
資源の活用方法として、有効にどう使うかという事を考えた場合、かつてない感染拡大を迎えている今、やっぱりパラリンピックを中止し、国民の命を守るという観点から転用、直ちに考えるべきだと申し上げたい。


それからずっと気になっている事があります。
自宅放置されている人たちに届けられる食料ですが、内容は改善されているんでしょうか?


自宅療養は自宅放置です。
救急隊の方々や病院関係者、保健所、そして家族は、なんとかして助けようと必死になって病院を探します。
本当に頭が下がります。
けれども今だに政府や自治体は、病床削減という前々から始めていたことをやめていません。
政府自治体の思惑通り、ベッド数を減らした病院は褒美(といっても税金を使っているのです)がもらえるのだそうです。
呆れたことに、こんな疫病感染拡大が起こっている真っ最中なのに、この悪政は生きているのです。いまだに。

平松さん(以下で紹介します)のお兄さんのように、苦しんで苦しんで、家族とも会えないまま最期を迎えてしまった人たちに、政府はせめて謝って欲しいです。
そして1日でもいいから、患者さんのお世話をしたり、受け入れてくれる病院が見つかるまで電話したり、そういった大変な現実を連中に経験させたいです。
2度と「もちろんコロナですから自宅療養中に亡くなる人は出てくると思う」(by吉村知事だの、
当然これだけ感染者が増えて参りますと自宅療養が多くなるのは当然であります」(by田村厚労相)なんて言わせない。

シンガーソングライターで作曲家、そして今はデザイナーの平松新さん(https://twitter.com/hiramatsu_arata) がツイートで書いてくださったお兄さんの発病経過です。
最初のツイート以降は、文章だけを転載させていただきます。

【1日目】 
病院でPCR検査を行い、陽性が判明。 
血中酸素飽和度(SpO2)は96%とギリギリ正常値で、保健所からの指示により自宅療養。 
同居していた兄の妻と子どもは濃厚接触者となり、家族全員が自宅から出られなくなる。

【2日目】 
咳が止まらず、発熱も続く。 
解熱剤により落ち着いた際に果物を口にすることはできるが、体力はかなり落ちていた。 
保健所より今後の指針の連絡。
状況によってはホテルや病院を手配。
変化なし/改善すれば引き続き自宅療養。 
パルスオキシメーターが無く、SpO2の計測はできず。

【3日目】 
パルスオキシメーターが届き計測。 
SpO2は85%だったが、保健所からの指示は変わらず自宅療養
 呼吸困難が悪化し、親族の医師に相談したところ、すぐに救急車を呼ぶよう指示。 
しかし搬送先が見つからず、出発できない救急車で酸素吸入。 
数時間耐え、なんとか入院。

【4日目】 
肺の広範囲にコロナ肺炎の症状があり、中等症Ⅱと診断。 
それから酸素吸入により体調が少し回復。 
自ら食事を摂り、家族への連絡もできた。 
しかし数時間でSpO2の値が悪くなり重症に。
 人工呼吸器の装着と挿管を行う。 
この日が、兄が家族と会話をした最後の日となった。

【5~7日目】
 吸入に必要な酸素の量も安定。 
心電図に変化があり、心筋症の可能性があるため投薬を増量。
 肺の影も改善されてきているとの診断。

【8日目】 
急変。 
100%の酸素吸入でもSpO2の値は60%を保てない。 
心臓の働きも悪くなり、血圧の数値も極端に下がる。
 腎機能も悪化し、心臓補助と透析を開始。
全身が重篤な状態。 
より高度な治療ができる病院を探すも、受け入れ先は無かった

【9日目】 
心停止。 
その後心臓マッサージにより心拍再開。 
ECMOを導入するも、肺の状態はさらに悪化。 
より高度なECMO治療ができる施設を探すも受け入れ不可。 
病院でできる全ての治療を施したが良くならない状態。 
両親が兄の家族と電話を繋ぎ、意識の無い兄へ応援の声を届けた。

【10日目】 
心臓が動かなくなり、強心薬を打つも回復が望めない状態に。 
これ以上の自己回復は難しいとのことで、家族の到着を待ち、機器を停止。
 死去

【その後】 
遺体はコロナ患者専用の袋に収納され、専門の業者が対応。 
火葬場の受け入れ先もすぐには見つからず、離れた土地での火葬となりました。 
また現在コロナ患者の場合、火葬場に遺族の立ち入りはできません
 自分が兄と会えたのは、お骨になってからでした。

コロナ禍以前のように葬儀ができないため、 故人を悼み、死を受け入れて心を整理する、ということがとても難しく感じます。 
今はまだ実感できず、兄はどこかで生きている気がしてなりません。 
毎朝遺影と顔を合わせていても、この事実が信じられない。

自分は家族のなかでは特に冷静な方ですが、買い物などで人ごみに紛れた瞬間に恐怖を覚え、呼吸ができなくなることがあります。 
すれ違う人たちに対して、この人たちも誰かの遺族であったりするのかな、と考えるようにもなりました。

兄は、複数の基礎疾患で重症化・死亡のリスクを高めてしまいました。 
・睡眠時無呼吸症候群 ・糖尿病 ・高血圧 ・高尿酸値 上記の治療も怠り、ワクチン接種は1度のみでした。 
外食や移動も多くありました。 
すべては不摂生と、コロナへの認識の甘さが招いた死に他なりません。

【最後にまとめ】 
・若くても基礎疾患があると死亡するリスク 
・自宅療養時には必ずSpO2を計測 
・入院できるかは運 
・人工呼吸器装着後は会話はできない 
・ECMOを使用できるかは運 
・さらに高度な治療は難しい 
・火葬場に遺族は入れない 
・コロナによる死後、遺族の心の整理は難しい
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