ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

米国「コロナ禍の子どもたち」事情

2021年08月21日 | 米国○○事情

4人の子どもたちのお母さんとお父さんが、ワクチン接種を拒否し、新型コロナウイルスに感染してしまいました。
2人は共に、数日のうちに相次いで亡くなったため、彼らの4人の子どもたちは孤児になってしまいました。
「どうか子どもたちがワクチンを受けられるようにしてください」
それが挿管をされる前のお母さんが口にした、最後の願いでした。
またしてもテキサスで起こった悲劇です。

テキサス州とフロリダ州の知事は、自治体や学区がマスク着用を義務づけることを禁止する知事令を出しています。
数日前に、そのテキサス州知事が感染し、今は自主隔離と治療を受けているそうです。
マスクをせずに、室内に大勢を招いた後で感染したのですから、場所を共有した人たちもきっと感染してしまったでしょう。
彼は毎日検査を受けていて、陽性だとわかれば適切な治療を即座に受けられますが、いくら検査が無料でどこで儲けられるとしても、罹ってしまったら大変なことになる人が大多数なのに、あまりにも無責任だと思います。
ここまで極端ではないにしろ、他にもあと6州が、感染対応がおざなりで、ワクチン接種率もとても低いままです。
テキサスのこの家族のような悲劇が何回繰り返されれば、あと何人の子どもが孤児になれば目が覚めるのでしょう?


一方で、子どもたちにも感染の被害が広がっています。
米国で14日、新型コロナウイルス感染症で入院した子どもの数が過去最多の1902人となった。
南部では感染力の強いデルタ型変異株による感染拡大で、医療体制が逼迫している。
デルタ型は主にワクチン未接種者の人口の間で急速に拡大しており、ここ数週間で入院者が急増。
厚生省によると12歳未満の子どもの入院が急増して過去最多に達した。
現在、小児の感染者は全米の入院者の2.4%程度。
12歳未満の子どもはワクチン接種対象となっておらず、感染力の強い変異型に対して脆弱な状態だ。
米疾病対策センター(CDC)によると、今週には18─29歳、30─39歳、40─49歳の新規入院者も、
過去最多の水準に達している。

ワクチンは万能ではありません。
救世主でもありません。
ワクチンの副反応で健康を害したり、最悪の場合には命を落としたりする可能性だってゼロではありません。
わたしは基本的にワクチンが嫌いでした。
恐ろしかったし自分の体に入れたくない物としてずっと忌み嫌っていました。
けれども今回、このパンデミックに遭遇し、仕事上でも悩み、家族としてでも悩み、本当に悩んで悩んで、それでも結構長い間決心がつかずにいましたが、結局今年の5月に接種しました。
ワクチン接種者となった今でもきっと、油断したら危ない。
いや、油断していなくても、いくら必死で注意していても、感染してしまう可能性はあると思っていましたが、今回のデルタ株、デルタプラス株やラムダ株は、その可能性をぐんと大きくしてしまいました。
けれども多分、これも100%ではないけれど、重症までには至らずに治すことはできるだろうという安心感があります。

さて、わたしの生徒の約半分はワクチン接種の対象外、12歳以下の子どもです。
本当に悩ましいです。
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なんてこった…。

2021年08月21日 | 日本とわたし
昨日久しぶりにあんこを炊いたので、小倉トーストにして食べた。
食パンはもちろんグルテンフリーである。
飲み物はいつもの、60℃迄冷ました白湯に味噌を溶いただけの汁に、刻みミョウガを加えたもの。
夫曰く、今回のあんこは砂糖の分量が絶妙で、これまでで一番美味しいらしい。
と言われても、毎回どこかが違うし適当なので、再現することは多分不可能なんだけど…。

また別の色の花が咲いていた。遠目からでもわかる鮮やかなアピール力。

金柑の葉がなぜかぎゅうぎゅうになっていた。

オクラが育っていたことを全く知らずにいた。

サラダ菜を放っておいたらこんな可愛い花が咲いていた。

鹿に手足を何度も食い千切られて大変だったうちの向日葵の花は、苦難を乗り越えた誇りに満ち満ちている。


つゆ草の葉っぱの裏側で孵化したセミがいるんだな…。



あと3週間余りで子どもたちの夏休みが終わる。
今朝レッスンを受けるはずだった高校生の双子ちゃんが、発熱したので病院で検査をしてくると言ってドタキャンした。
アメリカはまた、感染拡大の真っ只中である。
その多くは共和党&トランプの影響を強く受けている州(基本的にこういう言い方はしたくないが事実なので仕方がない)で、特にアラバマ、アーカンソー、ルイジアナ、ジョージア、フロリダ各州の主要な小児病院では、入院する子どもの感染者がパンデミック発生以降最も多くなっている。
集中治療や人工呼吸器が必要な子どもも一気に増えた。
なので、知事がマスク着用義務の禁止令を出しているようなフロリダやテキサスでさえ、学校や親たちが反抗して、子どもたちにマスクをつけさせるようになった。

最初のパンデミックで全米最悪だったトライステートの住民は、ワクチン接種率が高く、12歳以上のワクチン接種完了者は60%、1回目のみは70%になっている。
ニュージャージー州全体でも感染者数が100人台にまで下がった時は、これでやっと元の暮らしに戻れるのかもしれないと、人々は皆喜んでマスクを外しハグをした。

アメリカ全体としても、6月下旬から7月中旬にかけて感染者数がみるみる減り、ワクチン接種の成果があったとして、元の生活に戻れるという希望に満ち溢れていた。
子どもたちも夏休み明けには、友だちと机を並べて勉強し、いろんなことが一緒にできる毎日が待っていると思っていた。
わたしも同じく9月からは、生徒たちをコロナ禍以前の対面式で教えるのを楽しみにしていた。
でも今は正直言ってどうするべきなのかがわからない。
わたし自身はもちろんのこと、生徒たちや彼らの家族、わたしの家族にとって安全ではないかもしれない、という疑念を振り払うことが出来ないままやってしまっていいのだろうか。
この夏の間に一気に増えた5歳6歳の生徒たち12人は、まだ一度もオンラインレッスンを経験したことがない。
もちろん必要とあればオンラインに切り替えることはいつでもできるのだけど。
レッスンに来る子どもたち用に、4層の、けれども呼吸がし易いKF94のマスクを買い、ここに居る間はつけてもらうことにしている。
基本的に部屋に入るのは一人だけで、付き添いや兄弟姉妹の生徒は外か車の中で待ってもらっている。
次のレッスンとの間に10分空けて、窓を開けたり鍵盤を拭いたりして、完全ではないもののできる範囲の感染予防をしている。
でも、デルタ株の感染を甘く見ることは出来ないし、デルタを超える感染力を持つデルタプラス株、そしてラムダ株も、これから後数ヶ月間潜伏するだろうと言われている。

なんてこった…。
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