ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

新型コロナウイルス感染者に『重症者以外は自宅療養』を押し付ける菅首相。 これ、『不作為による殺人』だと思う。

2021年08月02日 | 日本とわたし
緊急事態宣言の真っ最中に五輪を強行開催し、感染被害が日に日に悪化しても「オリンピックは続行する」と言い、そして今、とうとう「危篤寸前までは自宅で苦しんでいろ」と公言した菅首相。
この甚大な人災を引き起こした責任を取って辞職しなさい!



病床が足りない。
そりゃそうでしょう、政府が粛々と削減を進めてきたし、しかも信じられないことに、今回の未曾有の感染問題が発覚してから後も減らし続けているんですから。

こんな表があります。


菅首相が言う「軽症」は、咳が出て苦しいけれども、酸素吸入が必要というほどではない。
そして「中等症」は、人工呼吸器は要らないけれども、肺炎が広がり、多くの人にとって人生で一番苦しいと。

「状態が悪くなれば」と菅首相は言いますが、それは「危篤」であり、そんな状態で搬送されても助からないじゃないですか。
しかも東京都内の病院は、すでにほとんどが病床の確保ができない状況に陥っています。
「すぐに入院できる態勢を整備する」?
そんなこと今の自公政府にできるわけがありません。
する気さえ無いと思っています。

まともな政府なら、まずオリンピックは開催していません。
病床が足りなくなるのは目に見えていましたから、オリンピック用の施設を利用して病床を確保し、治療者の確保に努め、いつ感染爆発が起こっても対処できるように準備したでしょう。
他国の失敗や成功を参考にできる時間は十分にあったのですから。
30兆円という莫大な金を、ワクチン確保や設備拡充に使い、自粛に伴う損害を補うための金を、個人や会社や店舗の銀行口座に、定期的に、そして期限を付けずに送ることもできたでしょう。
アベスガ内閣の共通点は徹底した棄民と利権追求。
この姿勢は今後も絶対に変わることは無いし、自民党全体がそれに追従しているので人が入れ替わっても同じことが続くでしょう。

維新の大阪では、ほんの数ヶ月前に、一部の三次救急(一次救急や二次救急では対応できない重症・重篤患者に対しておこなう医療)の受け入れが停止になりました。
運よく救急車が来てくれても、搬送先が見つからないということが続きました。
保健所からの電話もかかってこなくなり、壮絶な苦しみの末に自宅で亡くなる人が相次ぎました。
今、東京都だけで、自宅放置を余儀なくされている人たちが2万人近くいます。
中でも「入院療養調整中」の、重症に近い約9000人の方々の苦しみと恐怖を思うと、頭の中が真っ白になります。

わたしは若い頃、ある後遺症のため、1分間に数回の呼吸しかできなくなったことがあります。
咳も出なかったし痛みも無かったのですが、あの時のなんとも言えない苦しさや、自分はもうだめかもしれないという恐怖感は、今でもはっきりと覚えています。
そんなわたしの経験よりも何百倍も苦しく恐ろしい思いをしている人たちを見捨て、オリンピックだ金メダルだと盛り上がっている人間が国の首相で、それを批判もせずオリンピック効果を一緒になって享受している報道は、今回の甚大な人災の共犯者だと思います。
コメント
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