ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

何度でも問う。「あなたはこの、『焼き場に立つ少年』の写真を見てもまだ、戦争はしょうがないと思いますか?」

2021年08月09日 | 世界とわたし
タイトル写真の黒い丸は、世界に存在している核兵器の数を表しています。
その数なんと13,865発…。
その中のたった二つが、広島と長崎に落とされました。
その原子爆弾によって家族を失い、幼い弟の亡骸をおぶり、唇から血がにじむぐらいに歯を食いしばりながら、焼き場の前に立つ少年の写真が、米兵オダネル氏によって残されました。







広島での挨拶文の読み間違いが問題になり、忖度した報道側がテロップを流さなかったというお粗末なお話。
ちなみに菅首相は式典に遅刻したそうです。

それに引き換え、ニュージーランドのアーダーン首相のメッセージは、人の心と知性にあふれています。

アーダーン首相のメッセージ書き起こし(訳はDeepl Translatorとわたしの拙訳のミックスです)
Kia ora koutou katoa.

As the world continues to face the challenge of responding to COVID-19, the 75th anniversary of the atomic bombings in Hiroshima and Nagasaki remind us of the devastating impacts of world events.
世界がCOVID-19への対応という課題に直面し続けている中、広島と長崎への原爆投下から75周年を迎えた私たちは、世界の出来事がもたらす壊滅的な影響を思い起こしています。

In August 1945, the world saw for the first time what nuclear weapons could do.
1945年8月、世界は初めて核兵器の威力を目の当たりにしました。

The consequences were catastrophic, involving unimaginable suffering for those who managed to survive the initial impact and radiation exposure.
その結果は壊滅的なもので、最初の衝撃と放射線被曝から生き延びた人々には想像を絶する苦しみがありました。
 
Since then we have also seen the disastrous and impact of nuclear testing, including in the Pacific. 
Each of the more than 13,000 nuclear weapons in existence today possesses an even greater destructive force than that seen in Hiroshima and Nagasaki.
その後、私たちは、太平洋を含む核実験の悲惨な影響を目の当たりにしてきました。
現存する13,000発以上の核兵器の一つ一つが、広島・長崎で見たものよりもさらに大きな破壊力を持っています。


The use of just one bomb would be devastating and nobody believes a nuclear conflict would end there.
たった一発の爆弾が使われれば壊滅的な打撃を受け、そして誰も核紛争がそこで終わると信じていません。
 
Millions would certainly die, and the damage to our environment would be irrevocable.
数百万人が確実に死亡し、環境へのダメージは取り返しのつかないものになるでしょう。
 
Experts have warned that no state, group of states or international organization is able to prepare for or deal with the effects of nuclear war.
専門家は、いかなる国家、国家グループ、国際組織も、核戦争の影響に備えたり、対処したりすることはできないと警告しています。
 
So if we cannot prepare, we must prevent.
だから、私たちが核戦争が及ぼす影響に備えることができないなら、食い止めるしかないのです。

As UN Secretary-General Guterres has said, the international community must reinvigorate its work on nuclear disarmament to quote “save humanity”.
グテーレス国連事務総長が述べているように、国際社会は、「人類を救う」という言葉を引用して、核軍縮への取り組みを再活性化しなければなりません。

It is not a job that we can leave to others or to future generations.
他人や将来の世代に残すことのできる課題ではありません。

He waka eke noa - we are all in this together.
He waka eke noa - 私たちは全員、共にこの課題に関わっている「運命共同体」なのです。

This is why New Zealand - with a majority of the United Nations membership recently adopted the Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons.
だからこそ、ニュージーランドは、国連加盟国の過半数の賛成を得て、先日、核兵器禁止条約を採択したのです。

I urge all others to join with us and ratifying this landmark Treaty as a necessary step towards the total elimination of nuclear weapons, and in pursuit of global negotiations involving all nuclear weapons possessors to achieve nuclear zero.
この画期的な条約を批准することは、核兵器の完全廃絶に向けた必要なステップであり、すべての核兵器保有国が参加する核ゼロ達成のためのグローバルな交渉に向けて、私たちと一緒に行動することを他のすべての人々に強く求めます。

Only that can be a worthy legacy for those who have suffered the use of nuclear weapons in Hiroshima and Nagasaki, and their testing in the Pacific and beyond.
それこそが、広島や長崎での核兵器の使用や、太平洋やその他の地域での核実験に苦しめられてきた人々にとって、価値ある遺産となり得るのです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

せやろがいおじさん「スポーツ選手を激落ちくん扱いしてスポーツウォッシングに利用した政治家さん、こういう人たちを次の選挙で激落ちくんさせなあかんと思わん?」

2021年08月09日 | 日本とわたし
昨日今日と、偶然にも別々の人から聞いた「スポーツウォッシング」という言葉を、そうそうそれそれ!と言いたくなるような説明をしてくれたせやろがいおじさん。
あんまり早口で話さはるので、ゆっくり読みたい方のために書き起こしておきます。

とにかく僕は、今回の東京オリンピック、全然楽しめなかったんですよ。
その理由の一つとして、やっぱりスポーツウォッシングに加担してまうんちゃうかなということ。
スポーツウォッシング、みなさんご存知ですか?
これは、権力者が自分たちの抱える問題や都合の悪いことを、スポーツの盛り上がりによって、目を逸らして洗い流すことを言うんですよね。
まあー本当に、スポーツの持つ力ってすごいから、これが効果的なんですよ。
汚れた権力者たちにとって、スポーツはもう、ほぼね、劇落ちくんぐらい便利なんですよ。
今回の東京オリンピックでも、本当にさまざまな問題が見えてきましたよね。
商業主義、利権構造、開催地への過度な負担、政治利用、マスコミへの問題、これらを隠してオリンピックを存続していくために、スポーツと選手の頑張りを利用している、これが今のオリンピックなんですよ。
今回の東京オリンピックでいよいよそれがバレてきて、国際的に批判は高まっているわけですよ。
問題点を改善して持続可能な形にしないと、五輪終わるよ。
「選手を応援したい」
それは俺も同じ。
じゃあこういった、選手が利用されてる構造を変えるために、選手が最高に輝ける五輪という場を残していくために、五輪の問題点に声を上げていく。
これも選手を応援する立派な声援の一つなんちゃうかなと、俺は思う。
そして、今回のオリンピックではっきり分かった。
開催地の市民やメディアが声を上げても、オリンピックは変わらん
IOCの耳の右から左へ抜けていく。
やっぱりここは、主役である選手のアクションが必要なんとちゃうやろか。
このオリンピック期間中に、選手にさまざまな声が飛んでましたよね。
「選手を批判するのは止めよう」って仰ってた方もいた。
もちろん選手への誹謗中傷、これは論外として、今のオリンピックの在り方について選手に問うこと、これは必要やと思う。
競技を通じて子どもたちに夢を与える、これは素晴らしいよ。
けど、夢を持って競技を始めた子どもたちが行き着くのが、問題だらけのオリンピック
それでええんか?と、俺はアスリートのみなさんに問いたい。
もし、その問いに答えてくれないのであれば、競技だけしてハイ終わり。
そんな都合の良い夢しか与えられないのであれば、その点において、俺はアスリートを批判する。
スポーツ界では、オリンピックの問題点に触れることはタブー視されてるみたいですよね。
勇気を持って声上げた選手がいたら、もうめっちゃ応援しようぜ俺たち!
それが本当の意味でスポーツを応援することになるんとちゃうやろか。
そして今回、あからさまに、スポーツウォッシングのために、オリンピックを、スポーツ選手を、激落ちくん扱いしてスポーツウォッシングに利用した政治家さん、こういう人たちを、次の選挙で激落ちくんさせなあかんと思わん?
今年の秋は衆議院選があります。
TOKYO2020の次はTOHYO2021.
盛り上げていかなあかんのとちゃうか

TOKYO(東京)2020の次はTOHYO(投票)2021、うまいこと言わはるなあ…。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする