ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

米国保険事情

2008年08月21日 | 米国○○事情
ニュージャージー州に住む、わたしの周りだけの、わたしが知っているちっちゃな事情です。

この国には国民健康保険が存在しません。
なので、民間の保険会社(半端な数ではない)の保険を買わなくてはなりません。
月々の支払いが、安い借家の家賃以上だったりするのは日常茶飯事。とても高いです
うちの場合は、旦那がマンハッタンで会社員をしていた1年半は、会社が3割ぐらい負担してくれていたけれど、
それでも月々10万円を超えていました。
同時テロの直前にクビになって失業保険をもらっていた時は保険無し。
それからしばらく厳しい経済状況が続いた3年間は、州が出す低所得者用の保険を使てました。
確かに、この保険は貧しいわたし達を助けてはくれたけれど、
旦那がバイトをして少しでも低所得の枠を超えると、即刻契約を切られるので、
なんだか貧乏を強要されているようで、複雑な気持ちになりました

保険に入っていると、コーペイと呼ばれる診察料($15~50)を払いさえすれば、
高額な検査や手術、それから薬も、かなりの範囲で保険会社が負担してくれます。

ただ、最寄りの病院や、自分が選んだ医者に診てもらうのはかなり難しいです。
自分が契約している保険会社とつながっている病院、もしくは医者にかかった時のみ、保険が有効だからです。

保険会社が提示する名簿の中からまずホームドクターを選び、
そこで診察を受けて紹介状をもらい、またまた名簿から専門医を選びます。
専門医の所はたいてい予約がいっぱいで、2週間待ち、1ヶ月待ちなんて珍しくありません。
そんなこんなをしているうちに、病気じゃなくなったり、もっと重くなってしもたりします
検査の予約をしたものの、ちょいと不安になって前日に電話したら、
「あ、その保険、もううちでは使えなくなっちゃいました~」なんて、明るく断られたこともありました

とにかく、8年間ここで暮らして思うことは、半端な気持ちでフラフラしてちゃイカン、ですね。
早寝早起きして、基本的に健康でないといけません
微熱とか目眩とか、そういうマイナーな不健康が時々遊びに来てたわたしですが、
そういえばここ3年、しんどくなって寝たという記憶がありません。
アメリカに適応したってことでしょうか

それからもうひとつ、ただ今お世話になってる最中の車の保険。
かくいうわたしも、去年、急に車道に飛び出してきたバンにぶつけてしまいました。
どちらもなかなか堂々とした破損状況。
わたしの場合は相手が現場にじっとしてくれていたので、二人で警察に電話しました。
警官が到着。彼はわたしと相手をかなり離れた所に立たせて、
別々に、なんだか秘密の相談でもしているみたいに、わたしの話、相手方の話を聞いてリポートします。
こんなん、好きなように言えるやん、などと、かなり不安になりました
そして彼は、今日からきっちり3日後に署に出頭して、自分のリポートを受け取るようにと言って、
車のことなんか全く見ずに去ってしまいました。おぉ~いっ
リポートを受け取って初めて、保険会社が動き始めます。
相手側の査定調査員が来て、車の状態をくまなく写真に納め、
警察からのリポートと写真をもとに、保険会社同士で話し合い、どちらに何%の責任があるかを出すのやけど、
わたしの場合、100%相手方に責任があるという結果になり、
保険会社が判断した修理に必要な費用が、小切手で送られてきました。
日本では、どんな事故でも100%悪いってことにはならないと思てたので、これにはびっくり
しかも、修理箇所の欄に昔につけた古傷まで入っていたりして、こういうアバウトさは大歓迎~
小切手の額を見た時、これを他のことに使っちゃったりなんかしたりして~なんて考えてると
しっかり顔に出てたのか、旦那が「これは修理代」と、短くきっぱり
でも、時々ほんまに使っちゃったりしてる人もいるそうです。
向こうはそんなこともアリを承知で送ってるんでしょうかね。

そして息子の場合。
彼の相手は、明るく手を振って去ってしまっちゃったので、車両保険を使うことになりました。
わたし達の負担分は$500。あとの費用はすべて保険会社もちです。
そして……やっぱりこの場合も、旦那パパがつけた古傷もしっかり修理してもらえそうです。なんだかなあ……。

日本はどんなだったか、あんまり覚えてません。
まあ、どんなことにも、いいこと悪いことがあるんでしょうけどね。
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寒いです。

2008年08月20日 | ひとりごと
今夜は気温が11℃しかなくて、半袖ではちょっと……
この夏は、冷麺とか素麺とか、そういうのを食べたいと思わずに終わってしまいそうです。
お~い、夏よ~どこに行ってしもたん?
昨日は、友人K美から教えてもらった、ドライイチジクとポートワインで作るソースで、シンプルに焼いたポークロインを食べました。
わたしの作る料理は、お味噌汁の作り方も知らなかった嫁時代初頭からの13年間、
慌てて叔母に電話して教えてもらったり、姑の料理を真似たりして覚えたものばかり。
それはそれは見事に、おばあちゃんのお惣菜のオンパレードなのです。
今の相方は、そんなお惣菜がだぁ~い好きなアメリカン。
なので、ドライイチジクとかポートワインとかを使うお料理なんてハイカラ~、作りながら感激しちゃいます。

そのK美が、うちの食器洗い器から出してきたワイングラスに、水滴の痕が無いと驚いてました
その時は、まあね、なんて軽く答えてたのやけど、後からふと思い出したことがあって、
それをちょっと話しておこうかなと思います。

わたしが、洗濯物や食器につく、白っぽい痕について真剣に考え始めたのは、こちらに来て2年ぐらい経った頃でした。
アメリカでは、蛇口から出てくる、人が飲む可能性のある水に、フッ素を入れてあると聞きました
虫歯の予防とかなんとか
そんなもん、なんぼ虫歯の予防やからって、生まれてからずうっと飲んでもええのかなあ。
体のどこかに蓄積して、それがいろんな臓器や血管に悪させえへんのやろか。
今では州や町によっては禁止してるらしいけれども、ここが禁止してるのかどうか、よく分からないまま時間が過ぎていきました。
それからは、洗濯物や食器に白い痕が見つかると、もしかしてフッ素?と疑い始め、
だからといって、高い飲み水を買うわけにもいかず、ひとりで悶々としていました

ところがある日、洗濯物がいっぱい溜まってしまったのに、洗剤を買うのを忘れていて、いつもの半分以下の量で洗ったら、
なんとまあすっきり
え?これってもしかして……と、早速食器洗い器の洗剤も3分の1ぐらいにしてみたら、
そしたらまたまたすっきり
洗剤会社は、洗浄に必要な量以上の目盛をわたし達に使わせて、
水痕がついたら、じゃあ今度はこの特別な洗剤を使ってと、またまた別の製品を売りつけているのかも。
それからは、うちの洗剤はいつもの3倍以上長持ちです。
うちの洗濯機も食器洗い器も、この家と同じようにお年寄りなので、
もうちゃんと洗えへんのかなあ、なんて失礼なことを考えたりしたけれど、
なんのこっちゃない、洗剤会社の陰謀にひっかかってただけみたいです。
そしてまた、この件に関しては、フッ素は関係無かったようです。

でも、こんなこと、みんなはもうとっくに知っているんでしょうね。
なんでも気がつくのに時間がかかるのは直りません
もしわたしが、わたしみたいなのを家族として持ってたら、イライラのし通しかも。
旦那くん、息子達、ごめんよ。
な~んて、とんちんかんなタイミングで独り反省しながら、コオロギの鳴き声聞いてます
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三歩進んで二歩下がる。

2008年08月19日 | お家狂想曲
昨日の息子の追突事故の後、わたしはくっきりと自分にこう言った。
家を買うのはやめとこう。
待てど暮らせど、丸1週間、売り手側からの返答無し。
そこに、けっこうな額の費用が要りそうな問題が立て続けに数件勃発。
これって多分、今はやっぱりやめときって、神さんか誰かがわたしらに教えてくれてるのかも……
本気でそう思て、旦那とも何回も話し合うて、今日かかってくるはずの弁護士からの連絡を待ちながら、
息子の事故処理の手続きやら連絡やら、保険会社との駆け引きやらでてんやわんやな朝を過ごしていた。

そして……メールで送られてきた最終答案。
オイルタンクの件はすべて売り手側が責任を持つ
アスベストに関しての費用も払う

オイルタンクの件は一切関わりたくないと言い張ってた兄弟姉妹の誰かさんを説得するのに、これだけの時間がかかったのかしらん?

なあ神さん、やっぱり買うた方がええの

なんだかな~、待ちぼうけを食わされてる間に、情熱とか勢いとかがすっかり萎えて、
とっても冷静かつ複雑な気分のわたし達。
でも昨日、もうやめとこって言うては相方の顔を見るわたし達のどちらもが、
「そんなん言わんと、やっぱり好きなんやから住もうな、あの家に」って言うてもらいたがってるのが分かって苦笑い。

長~~い付き合いを経て、やっとこさ結婚式だか婚姻届だかにこぎ着けたカップルの、
まさにその日の前日の晩の心境って感じ。

その条件でこちらもオッケー。そう答えてからが正念場。
オイルタンクの撤去やら、土の汚染状況の検査やら、汚染されてた場合の撤去工事やら、
アスベストの処理やらオイルバーナーの掃除やら、電気使用可能容量の大幅な変更工事やら、
かわいらしいところでは、バスタブのお湯の栓の修理やら、
そういうのを全部終えてからでないと引っ越しできない。

なのに、今までタラタラ待っている間に日がどんどん過ぎて、夏はもう終わりかけてるし、
9月のマンハッタンでのコンサートがすぐそこに近づいてきてしもてるやん
コンサート前にピアノを移動させるなんて……そんな大胆なこと絶対にできん!
まあでも、こんなことで目くじらたてる必要なんか無いか。
ど~せ予定日数×4が常識なんだし、引っ越しは多分、コンサートも終わり、
もしかしたら生徒達の発表会(11月)も終わっちゃってるかもしれん……冗談抜きで。
あ、それじゃ困る。メチャクチャ困る。
クリスマス前の、伴奏バイトの稼ぎ時に、それでなくても従来の仕事との掛け持ちでヘトヘトになる時期に、
引っ越しなんかしちゃったら……。
しかもめちゃんこ寒いし……

ありゃりゃ、ごめんなさい、これを読んでくださってる皆さん、わたしのクヨクヨにすっかり付き合わせてしもて……

とりあえず、やっと一歩、前に足を踏み出せそうです
ええよね、神さん。(まだ迷てるか?わたし……

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祈り

2008年08月18日 | 家族とわたし
今日は生まれて10週間目の赤ちゃん、ヨハン君に会いに行った。
彼の両親は、ジャーマンのお父さんウーベと、アフリカンアメリカンのお母さんケリー。
40才を越えてからの親業2ヶ月目、かなり眠たそうやったけど、
ヨハン君を見つめる二人の、なんとも言えない優しい眼差しは、見ているだけでほのぼのとした

彼らの家から戻って一息ついていると、
下の息子から電話……事故った……
運転し始めて1ヶ月が経過、そろそろなにかやるやろな~と案じていた矢先だった。
彼が後ろから車をぶつけたのやけど、なんとそのぶつけられた相手は、息子に軽く手を振って走り去ってしもたそうな
警察に連絡しようにも、相手がいなくなってしもてどうしたらいいのか分からず、
とりあえず家に戻って保険会社に連絡させることにした。
車はバンパーはともかく、ボンネットがテントを張ったみたいにグニャッと変形していてビックリ!
旦那はしきりに、首とか背中に異常はないか聞いていた。
ニュージャージーは異様に交通事故が多くて、彼の患者の中にも、事故の後遺症で困ってる人達が大勢いる。
まあ、息子の場合、専属鍼灸師がいてくれるのやから、なにか症状が出てもなんとかなるとは思うけれど。

もうかれこれ2年前ぐらいから、わたしは毎晩眠りにつく前にお祈りしている。
天の神様、石神様(去年、鳥羽の民宿に連れてってもろた時、女性の願いを一つだけなら叶えてくれる神様がいるよと教えてもらって行った神社)、
仏様、ご先祖様、という文句で始まるわたしのお祈り。
わたしがわたしの命と同じぐらい大切に思う人達の、無事と健康を祈る
そして、今日も1日、守ってくださってありがとうと言って目を閉じる

失いたくないものの圧倒的な存在感。
毎晩それを痛いほど感じながら、神様も仏様もご先祖様もごちゃまぜにして祈るわたしを、
みんなして上から眺めながら、やれやれ、またなんかゴニョゴニョ言うとるで、とため息ついてはるのかしらん
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みんなちがって、みんないい。

2008年08月17日 | ひとりごと
この一節に出会ってから、ずいぶん時間が経った。
普段、フフンと思い出したりする時は、まるで歌の文句みたいに、スルスルッと心の隅っこに落ち着くのやけど、
つまらないことで(それがほんとに実につまらないことで)、旦那や息子達や人に腹を立てた時には、
喉に引っかかった魚の骨みたいに、なんとも飲み込むのが難しい
飲み込めたとしても、無理矢理って感じがすごくする

歯ブラシをろくにすすがないまま、ポンとブラシ入れに入れるのを見ただけで、
だから!まったく!なんでちゃんとすすがへんねん!と沸騰してるようではなあ……。

あまりに次元が低過ぎて、みすゞさん、苦笑いしてはるかもね

写真の中央、小さくて見えにくいかもしれないけど、ひとつだけ咲いた金魚草です。
勝手口から出てすぐの、日本紅葉の老木に抱っこされて気持ち良さそうです。
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中国と中国ではない国と

2008年08月16日 | 世界とわたし
オリンピックの開会式の演出のいろんなウソが発覚して、あちこちで報道され始めた。
小さな子供に、容姿や声の良し悪しと国益とを結びつける、無謀とも言える大胆さ、
本当は政治家が真剣に考えて改善していかなあかん民族問題を、子供の衣装で適当に誤摩化せると思う軽卒さ、

けど、そういうのって中国だけかなあ。

今回は、オリンピックの開会式という場でやっちゃっただけに、目立ったし、注目しやすかったけど、
どこの国にも、政治や軍の頂点付近にいる自分の利益と名誉のことだけで頭が爆発しそうな連中は、やってまっせ、もっとえげつないこと。

そやからって、まあええとしましょうよ、なんて全然思てないけど。

ただ、どうしても分からんのは、バレたらヤバいと思われるようなことをやってしまう心理ですね。
精神分析とかを受けた方がいいかもしれない。
もしかしたら連中は、これってヤバいとちゃうか、なんてこれっぽっちも思てなかったのかもしれんけど……。

それにしても、開会式の太鼓や筒の波紋の演技には感動したなあ
絵巻物の演出も、品格があって好きやったし。
なんてことを、同じ町に住む友達とランチしながらしゃべってたら、
「けど、ああいうのは中国でないとできないよね。
 だってさ、なんも生活の心配せんと練習だけに励めるんやもん」と、
友人K美がクールに言った。
彼女は、わたしみたいに、なんの脈絡もないのに、表彰式に立って国家を口ずさむ選手を見た途端、
ウルウルと涙を浮かべたりしない。とっても現実主義なのだ。
ただ、ちょっと前にあったコンサートを聞きに来てくれた時、
「ピアノの先生ってのは知ってたけど、まうみちゃん、ちゃんとピアノ弾けるんや~」と、
なにげにとんちんかんなことを言って褒めて?くれた人でもあるけれど……。

その国、その地方、その町、その家族、その人にとっては別にええやんかで済むことが、
違う国、違う地方、違う町、違う家族、違う人にとってはそれはあかんやろってことっていっぱいある。

大好きな詩人、鈴木みすゞの『私と小鳥と鈴』の最後の2行、
    鈴と、小鳥と、それから私、
    みんなちがって、みんないい。

世界がこんなふうに、とってもシンプルに、自分を大事にするように、人を大事にできたらいいのに。
そんな小さな個がだんだんに集まって、町になって地方になって国になって、
いろんな違いを、いいなあと認められるようになったらいいのに。

もちろん、どんな違いがあるにせよ、いいこと、悪いことを判断する基準は共通していて欲しいけれどもね。






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イライラ、セカセカ、クヨクヨは、

2008年08月15日 | ひとりごと
                      (突如バスルームの鏡の上に現れたバッタくん)↑
すべてコロコロの素。
お便秘歴が定かでないほどの長年の付き合いなのに、
イライラ、セカセカ、クヨクヨの3大擬態語が元凶だと気づいたのがほんの数年前。

あ、食べながら読んでくれてるあなた、それからこの手の話が苦手なあなた、
この記事は読まない方がいいです、念のため。

波瀾万丈、七転び八起き、なんでもええけど、かなりまともではなかった毎日が延々と続いていた頃、
気がついたら、わたしのウンチは丸い石っころ状態になっていた
いったい、どないしたらこんなもんがヒトの体の中で生産されるのか、
ちょっと感動するぐらいの固い小石のようなブツが、
日によって数は違うけど、コンッコンッと見事な音をさせて落ちた。
まだ出ている時はいいとして、それが日に日に少なくなり、やがて一つも出なくなっても、
それが全く苦痛でなく、普通に飲み食いできてしまったので、
数日(6日に及ぶことなど日常茶飯事だった)後、地獄の痺れと疲れと痛みに苦しむことになる。
痛みはともかくとして、なぜに痺れなのか、
それは、その頃住んでいた家のトイレが、どれもこれも和式だったから。
コロコロの小さな石っころが合体して巨大化したブツは、
祈るような気持ちでう~んう~んと唸っても微動だにしない。
そうして20分、30分、40分と経ち、腰から下は痺れきってしまう。
トイレは外にあったから、冬の寒い晩なんか最悪。
すっかり感覚を失ったお尻は、力一杯、ゴール前の騎手のようにバシバシ叩いても、全くなにも感じなかった。
そして病院へ
便秘を侮る事なかれ。悪いガスが体に充満するとかなりヤバい。
病院で、あの手この手でトライしてみてもダメと分かると、
おもむろに手袋をつけた看護士さんに、指でほじくり出してもらう羽目に

その技術を体験し学んだわたしは、岩石化したブツを指で一つ一つ外したり、向きを変えられるようになった。
もちろん外側、皮膚の上からですよ。
それが密やかな自慢ではあったけど、そんなことを繰り返されてる肛門が平気なはずがない。
そのうちに、ふと見下ろすと、フウッと気が遠くなるほど出血するようになった。

もうわたしは、生きてるうちに、普通のウンチは拝めないのかも

だがしかし、人生、捨てたもんじゃありません。
大腸がんの疑いあり、と診断されて、慌てて受けた大腸カメラの検査。
毎年1回受けている間に、癒着していた部分は開通し、風?通しが良くなった。
それに加えて、こちらの水と空気が性に合ったのか、
健康オタク旦那の、16年間のしつこい指導の成果が出たのか、
毎日トイレに座ること2分、感動的な早さで事が終わるようになった。

なのに、家の事が始まってからどうも調子が悪い。さすがに岩石化までには至らないけれど。
要するに、原因が分かっているのだから、なんとかして無理にでも、
例の3大擬態語に捕われないようにしたらいいのだ。

なんてクヨクヨ思てしまうのがあかんのちゃう
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さらにここモントクレアでは、

2008年08月14日 | ひとりごと
リスがネコをおちょくる。
(写真のリスくん、真冬にどこからかゲットしたベーグルをかじってます。横に張った枝の中央、見えるかなあ)
わたし達に付いてきてくれた(無理矢理連れてこられたと彼女は思てる、きっと)三毛猫は、
こちらにやって来た当初、毎日のようにおちょくられていた。
あの愛らしい容姿からは想像もつかないような鋭い声でギギッと鳴く彼ら。
それまで聞いたことのない声に興味津々の三毛嬢は、しっぽをクルクル回して声の主を探す。
そして目が合う……。
巧みに声と動作で誘導して、ネコが追っかけたくてどうしようもないモードになると、
一気にそばの木をスルスルと上り、素早く振り向いてギギッ!
たまらなくなったネコは真似して木を駆け上がる。
そして、ネコの前足がリスのしっぽに届く寸前、
くるりと180度回転して、顔と顔をはち合わせ。おお~なんだかハリウッドっぽい。
その瞬間のネコのビビり度は気の毒なほどなのである。
というか、ネコの世界では多分、そういう展開は想定されていない、とわたしは思う。
仰天して固まっている三毛嬢のすぐ横を、ギギッ!(バ~カ!)と一声かけながらスルスルと降りて行くリス。
そして高さ2メートルぐらいの位置で、ようやくハッと我に返った三毛嬢は、
世にも哀しげな声でニャーンと鳴くのであった。

な~んて余裕かましてたら、
わたし達もしっかりおちょくられていた。
秋晴れの週末、裏庭でバーベキューを楽しんでいると、サラダボールに入れたはずのないナッツ……?
よくよく見ると、中身がすっかり食い尽くされた残骸ナッツ。
まあまあリスちゃん、いたずらね~なんてなこと言うて笑てるところに、ポチャンと小さな音が。
あらまあ、今度はワインにダイブ……なぬ?

下界のヒト達、そこで少しマジになって上を見上げる。
すると、まさにサラダとワインの真上の、いかにも狙たんやで~という位置の電線や木の枝にすまし顔のリスが!
まったく、どんな性格しとんねん!
けど、あの高さからワイングラスに命中させる技能、
多分ヤツはオリンピック級の技を持つスーパーリスに違いない、などと感心してしまう。

とにかく、声を大にして言える。
容姿に惑わされたり誤摩化されたりすることなかれ。
ま、ネコがリスのこと、愛らしいとは思てへんと思うけど……。
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ここモントクレアでは、

2008年08月13日 | ひとりごと
おちょくってくるのは、弁護士だけにとどまらない。
なんと、踏切の遮断機も、たま~にドライバーをおちょくるのだ。
赤と白のめでたい(日本人のわたしだけが思うことかもしれんけど)ストライプの棒が、止まるのじゃー!とばかりに通せんぼしてりゃ、
そりゃ誰だって従いますよ。
けど、待てど暮らせど、辺りはシーンとしたまま。
1分が経ち、2分が経ち、5分経ってしもた頃、
初めてそういうのに遭遇した者は窓から顔を出して怒り出し、経験者は、何か暇つぶしになりそうな物を探し始める。

今しがた、久しぶりに、おちょくられてきた……
これが、行きしなの、ちょいと仕事に遅刻しそうな時じゃなくて良かった。
一度、待ちきれんかったおにいちゃんが、棒と棒の合間を縫って、ジグザグに暴走してったのを見たことあるけど、
今朝のわたしやったらやってしもてた可能性が大きいもんね~だ

あ、もう一つ。
昨日の仕事帰りに、前庭のガーデニングに励んでる女性と立ち話していたら、
彼女いわく、業者に頼んであるはずなんやけど、1ヶ月経ってもまだ1回も人が来てくれない。
電話したら、なんかいっぱい理由やら言い訳やら言うて、その時は行く行くって言うのやけどね……だって。
そして最後に彼女は、弱々しく微笑んで、いい人達なんやけどねって……。

こっちで家の修繕とか改築とかを頼まんとあかん状況になったら、
まず座禅などで精神修行をしてから、業者に電話した方がいいかもしれない。
彼らは十中八九、約束した時間に来ない。遅れるのはまだマシな方で、姿を現さないこともアリなのだ
なので、物事が円滑に時間通りに済んでいくなんてことは奇跡に近い。
向こうの言う工事期間×4倍の長さの日数、というのが常識らしい。
そして、大抵、とってもいい人達なんである(←再び登場)。
会社名の看板に、on time なんて書いてあるのがあって、
それがジョークでなく、とっても惹かれて、看板の電話番号をササッと控えてる自分に、
ああ、ここの生活がすっかり馴染んだんやなあとしみじみ思う

馴染みたくねぇ~!!
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返事の返事のまた返事

2008年08月12日 | お家狂想曲
今日は涼しいを通り越して寒い。朝からいきなりでっかい雷が鳴って、その後すっきり晴れ
変に冷や冷やしてるけど、雲はやっぱり夏の雲

やっとこさわたし達サイドの弁護士がバカンスから戻ってきて、さっそく稼働開始とばかりに電話がかかってきた。
もう、何を聞かれたのか、何と答えたのか忘れるぐらいのスローテンポ
ほんまにわたしら、家買うてんの?
気を取り直して向こうサイドのお答えを拝聴する。

向こうはどうしても、はっきりと返事をしたくない様子。
オイルタンクとアスベストの撤去、これだけをきちっとやってくれたら、あとの問題はすべて込みで買います。
こっちはこう言い続けてるのに……。

向こうからの細か~い交渉術に、ついイライラして、白黒きっちりつけたくなるわたし。
やってくれたら買う!やってくれへんのやったらいらん!これでええやん
どうも、アメリカ式弁護士付き交渉ってのは性に合わない。
このやたらと的なテンポと、おちょくってると思えてしまう返事、あ~イライラする!

おかげでうんちがコロコロになっちゃったよ
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