ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

『見たくない、考えたくない』と思わせる、政府の術に嵌められている!ほんとは違うでしょ?みなさん!

2014年02月18日 | 日本とわたし
1週間前の記事ですが、共感する部分が多かったので、紹介します。
再生可能エネルギーに関しては、まだまだ不勉強で、きちんと理解するまでには至っていませんが、
素人なりにいろいろと考えていると、やはり日本には、ドイツの小さな村シェーナウの住人、スラーデクさんが始めたような、
川の本流から水の流れを引き込み、発電機を回してまた川に返すという、大きなダムを作らない、小さな水力発電所のアイディアが一番合うと思っています。
これは、川の生態系にも悪い影響を与えません。
詳しい事情は、ここ⇒http://blog.goo.ne.jp/mayumilehr/e/ecd1411fdb8e363f2214a724e2cc8537に書いてあります。

下記のロイターの記事の中で、一番気になっているのが、新潟県知事・泉田氏へかけられるであろう『圧力』の増加についてです。
今までにも、原発ムラに歯向かおうとした人、そこまでいかなくても、向こうに都合の悪い言動をした人、しようとした人を、
ムラは己の組織力を駆使して、徹底的に、異様なまでに執拗に、ありとあらゆる手段で、本人のみならず、親族一党、知人友人にまでを巻き込み、社会から追放してきました。
泉田氏は賢明な方なので、これまではなんとか凌いでこられていますが、なにかこう、新潟県だけ、一知事の問題ではないという、全国的な支援ができないものかと、ずっと考えています。

本当にキツイことは、見たくない、聞きたくない、考えたくない。

そうでしょう皆さん。だから我々は、あえて、皆さんのために、隠しているのですよ。

それが政府(国)の言い訳です。
でも、本当にそうでしょうか?
本当に、見たくない、聞きたくない、考えたくないのでしょうか?
違うと思いませんか?
自分の心に向かって、しっかりと尋ねてみてください。
本当は、見たい、聞きたい、考えたい。
そう言っていませんか?


安倍政権、早期の原発再稼働にカジ切る可能性 民意とかい離するリスクも
【ロイター】2014年2月10日

東京都知事選で舛添要一氏が当選し、反原発を訴えた候補が敗退したことで、安倍晋三政権は、早期の原発再稼働にカジを切る可能性が高まった。
ただ、各種の世論調査では、原発からの撤退や縮小を求める声が多く、こうした民意とエネルギー政策のかい離が大きくなっていった場合、
国内の政治情勢に影響を与えかねない、「磁場」が形成される可能性もありそうだ。

各種の論調査では、原発の再稼動反対が多数を占めることが多いが、
今回の都知事選では、細川護煕元首相ら脱原発を掲げた候補者が複数立ったことで、票が分散。
細川陣営が原発問題を最優先に掲げたことを、「ワン・イシュー化(争点の単一化)」と捉え、批判的な世論が醸成されたことも影響したようだ。

東京電力 福島第1原発事故から、間もなく3年が経過する中、一昨年末の衆院選以来、主要な選挙で原発の撤退や縮小を求める政党や候補が、敗退する現象が続いている。

  
<舛添氏、安倍政権と歩調合せる>

「原発を再稼働させない」との方針を掲げた細川元首相らの主張に対し、
舛添氏は、再生可能エネルギーの拡大など、原発依存は減らすとしながらも、再稼動は事実上、容認する姿勢だ。

安倍晋三首相は10日、午前の衆院予算委で、原発政策を含んで策定中のエネルギー基本計画に関し、
「現実を見据え、責任を持って、実現可能かつバランスの取れたものを取りまとめていく」と述べた。

東京都知事選で、脱原発を主張した候補が敗れたのを受け、原発再稼働に前向きな姿勢をにじませた発言とみられる。


<政権、脱原発はあくまで拒否>

2012年末に発足した、第2次安倍政権は、民主党前政権が、同年9月に、
「2030年代に、原発稼働ゼロが可能となるよう、あらゆる政策手段を総動員する」と掲げた方針を撤回。
安倍政権は、「将来的には原発依存度を減らす」としながらも、
福島第1原発の事故前に約3割だった、国内の原発依存度を、今後、どの程度減らすのかなど、具体的な工程表を示していない。

経済産業省の有識者会議が、2013年にまとめた「エネルギー基本計画」の原案では、
「必要とされる規模を十分を見極めて、その規模を確保する」と記載している。
有識者会議に参加した橘川武郎・一橋大学大学院教授は、必要な規模を確保、とした点について、
「将来もゼロにはしない、という政府の意思表示だ」と指摘する。

  
<夏にも西日本で再稼動の公算>

原子力規制委員会は、福島での事故を踏まえ、津波対策や、重大事故対策などを盛り込んだ『新規制基準』を、昨年7月に施行。
これまでに、関西電力など、電力7社の計9原発16基が、同基準への適合性を確認する審査を、申請済みだ。

このうち、
関電高浜3、4号と大飯3、4号(いずれも福井県)、
九州電力 川内1、2号(鹿児島県)と玄海3、4号(佐賀県)、
四国電力 伊方3号(愛媛県)、
北海道電力 泊3号の各審査は、
多いところでは40回(現地調査含む)を超える会合を重ね、ヤマ場は越えつつある。

今年1月上旬、高浜と大飯を現地調査した、規制委の更田豊志委員は、
「(高浜原発は)夏ごろの稼動は、不可能な目標ではない」
「夏になってもまだ、大飯原発の審査をやっているとは想像していない」などと、記者団に語っている。

規制委が、新基準への適合性にお墨付きを与えた場合、次は地元の了解が必要になるが、
審査が先行した6原発につては、立地道県の首長による強い反対もない。
泊3号は、追加工事の必要性を、規制委から指摘され、他の原子炉に比べ、再稼動は遅れそうな見込みだが、
西日本では、この夏ごろには、いくつかの原発が再稼動する可能性が高まっている。

  
<増すか新潟県知事への圧力>

橘川氏は、原発から出る「核のゴミ」の最終処分場の確保に、めどをつけることはできないとみており、
「いずれ、原発は畳まざるをえない」と、段階的な脱原発は不可避、との立場だ。

だが、一方で、「再稼働は必要だと思う。そうしないと経済がもたない」とも説く。
「そうした文脈で邪魔なのが、東京電力の存在だ」と指摘する。

東電は、昨年9月下旬、柏崎刈羽原発6、7号機の適合性審査を、規制委に申請したが、
原子炉建屋直下に複数ある断層が、活断層であるかどうかを調べるための、掘削調査が必要となるなど、審査が長期化する公算だ。

仮に審査をパスしても、地元・新潟県の泉田裕彦知事が、「福島事故の検証・総括が不十分」と繰り返し強調するなど、再稼働に反対する姿勢を崩していない。

橘川教授は、
「泉田知事の言っていることは、至極当然のこと。
東電は、去年の汚染水問題で、再稼動への“追試”に落第したと思う。
東電には、再稼動させるべきではない」と話す。

今回の都知事選で、脱原発方針を掲げた細川氏か宇都宮健児氏が当選すれば、
最大の電力消費地から、泉田知事への援護射撃となったとみられるが、そのシナリオは消えた格好だ。

2020年の東京オリンピック開催に向け、国内最大の柏崎刈羽を再稼動させるべきという、
各方面からの泉田氏に対するプレッシャーが、強まる可能性も否定できなくなった。


<原発めぐる民意>

共同通信社が、1月下旬に実施した全国世論調査によると、原発再稼働に反対と答えが60.2%に上り、
賛成の31.6%のほぼ2倍になるなど、原発に対する世論の拒否感は根強い。

しかし、その声が、政党間の政策段階では反映されず、なし崩し的な原発維持・推進という国策が、既成事実化されている。

一昨年の衆院選、昨年の参院選で、程度の差こそあれ、脱原発を掲げた政党の、比例代表における得票率(全国)を合計すると、自民党を上回る。
今回の都知事選は、原発が争点となった3度目の大型選挙だったが、前2回と同様に、脱原発票が分散し、国政に反映できない状況が続いている。   
今回の都知事選で、宇都宮候補の支持層には、細川氏支援で前面に立った小泉純一郎元首相に、色濃い新自由主義路線に対する拒否感が強かった。

一方、細川・小泉両氏の支持層には、宇都宮候補を支援した共産党など、左翼陣営に対するアレルギーが残るなど、
もともとの政治的な立ち位置の違いからくる、脱原発を主張する勢力内の対立構造も根深い。

また、脱原発の中身についても、再稼働を認めない「即時ゼロ」か、段階的に脱原発を進めるべきか、その場合の時間軸をどう考えるのかといった面で、コンセンサスが取れていない。

細川氏に政策を助言した、元経済産業官僚の古賀茂明氏は、「第4象限(安保ハト派、経済改革派)」の政治勢力が必要だ、と説く。
縦軸を上から、安全保障面のタカ派からハト派へ、横軸の左側に、経済政策の守旧派、右端に改革派を置き、
4つの象限に分けると、今の日本には、右下に位置する第4象限が不在だと、古賀氏は指摘する。

「欧米企業は、再生可能エネルギーにシフトしているが、既得権としがらみによって日本は出遅れた。
新しい産業が出現せず、成長戦略も描けない中で、代わりにやっているのが、原発輸出や武器輸出だ」と、同氏は指摘し、
安倍政権は、世界の潮流に背を向けている、と批判する。

そのうえで、脱原発の機運を持続させるには、
「単なるイデオロギーや運動ではだめ。
安心して政策を選択できるための、理解につながる国民運動が必要だ」と強調する。    


<原発推進は変わるのか>   

政策議論の場を作ることは、メディアの主要な役割だが、今回の都知事選では、少なからぬ主要マスコミが、原発問題で沈黙した。
あるラジオ番組で、経済学者の1人が、原発の問題点を取り上げようとしたころ、放送局の担当者が、発言しないよう要請したケースがあったという。

原発推進という国是を、なぜ変えられないのか──。
若手の政治思想学者、白井聡氏(文化学園大助教)は、
「福島事故は、もっと悲惨なことになっていた可能性もある。
東京で、普通の市民生活を取り戻せたのは、たまたまのこと。
一番きついことを、有権者は見たくないし、権力側は見せたくない、考えさせたくないという術に、多くの人がはまっている」と話している。
(浜田健太郎 編集:田巻一彦)
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雪が教えてくれたこと

2014年02月17日 | ひとりごと
ネットがようやく使えるようになりました。
降り積もった雪と氷の下で、ケーブルの回線がちょん切れていたようです。
旦那が見つけて、なんとかしようと頑張ってくれましたが叶わず、今朝、ケーブル会社の修理人さんがやって来てくれて、無事直りました。
こちらでは、こういう修理などの際に、むこうが「朝の9時から11時までの間に来るから~」などと言ってもほぼ来ない、ひどい時には全く来ないということもあるので、
かなり期待せずにいましたが、なんと、時間内にちゃんと来てくれたばかりか、きっちり直してくれたので、大大感謝です!

この間、情報源は、携帯で見るツィッターのみに限られていましたが、その間、日本も雪の被害がとても酷かったので、とても心配していました。
そしているうちに、高速で取り残されていた方が車の中で亡くなられたというニュースを読み、大きなショックを受けました。
それと同時に、他人事ではない、忘れられない思い出が、強烈に蘇ってきました。

それは、今から4年前の、長男の誕生日に起こりました。
その日は、長男の大学の卒業式でもありました。
彼が1年生の時、わたしの50才の誕生日の翌日に、大勢の学生が射殺された事件があった大学です。
彼はこちらに強制?移住させられてから、わずか4年とちょっとで、大学受験をしなければならないという過酷な状況を乗り越え、
途中でとても落ち込んだり、混乱したりして、卒業がかなり危ぶまれたこともありましたが、なんとか踏ん張って立ち直り、4年半で晴れの卒業を迎えたのがこの日なのでした。

その日の詳しい様子は、↓この記事に書きました。
『地獄と天国』

卒業式が終わり、天気予報が大雪警報を出していたのですが、なんとなくいけそう(←この考え方が災いを呼ぶのですね)だと思い、昼食を食べた後、帰宅の準備をのんびりとしてしまいました。
予報通りに、みるみる空の様子がおかしくなり、気がついた時にはもう大雪!
1時間も経たないうちに、10センチ以上も積もってしまいました。

慌てて道路に出ましたが、もう道はスケートリンク状態。
バージニア州のその地域では、雪そのものが珍しいというか、降っても積もるようなことはあまりありません。
なので、道路では、ツル~ツル~と、あらぬ方向に滑って行く車が後を絶たず、ひどい渋滞となってしまいました。
やっとの思いで、ニュージャージーへと続く高速に上れた時にはもう夕暮れ。
そして道路には雪が降り積もり、いったいどこがどの線なのかわからなくなっていましたが、それでも車は、ゆっくりではありましたが、滞ることなく動いていました。
わたしは、日本でいる間に、何度か、大雪の中の高速で運転をしたことがあったので、これなら行けるかもしれない、などと考えていました。
ところが、冬には極寒になるペンシルバニア州で育った旦那は、それとは正反対の意見を持っていました。

とにかく、いったんここで考えをまとめよう。
その時、そのまま突っ走る気まんまんで渋っていたわたしを説得して、入ったのがこのガソリンスタンドでした。


そこには、たくさんのドライバーと家族が、同じように、どうすべきかを決めかねていました。
最寄りの町で宿泊ができないものかと、あちこちに電話をかけても、どこも満室。
うーん、どうしたものか……と、1時間ぐらい居たかもしれません。

その日の翌日は、旦那母の70才の誕生日祝いのパーティがあり、わたしはそのパーティでピアノを弾くことになっていて、どうしても家に戻って練習をしたかったのでした。
なので、帰ることしか考えていなかったのです。
そして、帰れると思い込んでいました。多分大丈夫だろうと。

渋る旦那を説得して、高速に戻りました。
戻ってほんの10分ほど経った時、急に車が止まってしまいました。


始めは原因が分からず、事故なら1時間から数時間はかかるかもしれないと、誰もが思いながら、ただただ車の中で待っていました。
ところが、1時間経っても2時間経っても、3時間経っても、全くなんの変わりも動きもありません。
これはおかしいのではないか?と、そろりそろりと、車の外に人が出始めました。

ガソリンは、寄ったスタンドで満タンにしてあったので、とにかくエンジンだけは切らないでおくことにしました。
前の車からの排気ガスが入らないよう、室内循環にして、時々窓を開けて空気を入れ替えたりしました。
近くに止まっていたトラックの運転手さんが、無線で聞いた情報を教えてくれました。
あともう少ししたら、助けが来てくれるらしい。
真っ暗な中、真っ白な雪だけが降り続く、とても静かな夜でした。

携帯の電波状態がとても悪かったので、頼りはカーラジオ。
地元局のニュースで、渋滞で取り残されている場所の名前が次々に伝えられているのですが、なぜか我々の場所だけアナウンスされないまま、時間だけが過ぎていきました。
一睡もしないで待つだけの時間というのは、本当に長い。
その長さと苛立ちと恐さ。
今回の、日本の雪のニュースを読みながら、しみじみと思い出したのです。

長い長い夜がようやく明けて、周りの様子がやっと見えてきました。




ワンちゃんもいたんです。それも何匹も。


そして運が良かったことに、歩いて行ける距離の所に、トイレ休憩所があることがわかり、皆が順番に使うことができました。
その時にわかったことですが、中には赤ちゃんやお年寄り、持病が悪化しかけている人、薬の補給をしなければならない人などがいて、
とにかく、一刻も早い救援を必要としている人が少なくないことを知りました。

そして実に、車が止まってしまってから12時間後に、トラックの運転手が窓から大きく手を振り、出発の合図の警笛を鳴らしてくれました。

動き始めたことは本当に本当に嬉しかったけれども、この道は恐かった!本当の本当に恐かった!






道路のあちらこちらに、見事にひっくり返っている車が何台も。


延々と続く、恐ろしい道。


この除雪車で、徹夜で除雪し続けてくれてたのです。それでも12時間かかった、ということなのですね。


途中で、やっとやっとここで、食べ物と飲み物にありつけました。
食べたり飲んだりすると、トイレに行きたくなるからと、ずっと何も口にしなかったのでした。


と、こんなふうに我々は、今回、日本で被害に遭われた方々と比べたらわずか12時間で、なんとか帰途につけたのですが、
それでももう二度と、雪や雨を安易に考えてはいけないという、とても貴重な教訓になりました。
わたしはそれまでやっぱり、心のどこかで、大丈夫だから、という気持ちを持ってしまいがちなところがありました。
それとは反対に、旦那はまず、大丈夫ではないかもしれない、という考えがまず先にあるのだと思います。

でもわたしは、今回被害に遭われた方が、わたしのような考え方だったから、などと言っているのではありません。
そういう方もおられたかもしれませんが、そうではなく、たまたまタイミングが悪かったり、他の事情があった方もおられたと思います。

そして、これはわたし自身に限って言えることですが、
やはりわたしは、周りの状況を自分の目でよく観察したり、自分の頭で考えたり、情報を集めたり調べたり、その上でどうすべきかを決めたりする、
そういう一連の、大人ならば当然できなければならない作業を、怠ってきたのだと思います。
生きていく上で、それはそれはいろんな辛い経験をしてきたのに、どちらかというと、しっかり見据えると余計に辛くなると感じていたからか、
見なかったことにする、なかったことにする、そういう妙な癖がついていたのかもしれません。

アメリカの東海岸の慣習や文化、それから考え方が、自分の人生に加わって初めて、目を覚まされることがたくさんありました。
そしてあの11日。

わたしたちはもう、自分の身は自分で守る。
自分の子や家族も、それぞれ彼ら自身が守る。
そんなふうにしっかりしないと、生き残れないような社会に生きているのかもしれません。
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米国(大雪でネットがダウン)事情

2014年02月14日 | 米国○○事情
ハッピーヴァレンタインズデー!
大雪のためインターネットが使えなくなりました。
月曜日に多分、回復する予定です。
慣れない携帯で四苦八苦しながら書いております。

TwitterとFacebookにちょこちょこ書きながら、月曜日を待つことにします。
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「この内閣は一刻も早く退陣させなければならない。 さもないと日本が日本ではなくなる」江崎孝議員

2014年02月13日 | 日本とわたし
「闘う政治家」とは、ここ一番、国のため、国民のためとあれば、批判を恐れず行動する政治家のことである。
初当選して以来、わたしは、常に「闘う政治家」でありたいと願っている。
それは闇雲に闘うことではない。
「スピーク・フォー・ジャパン」という、国民の声に耳を澄ますことなのである。

この男の虚言癖は、もう治らないのでしょう。
世界に向かって、公共の報道で、完全にコントロールされていると言い切ったほどの狂いっぷりですから。
スピーク・フォー・ジャパン……それのどこが、国民の声に耳を澄ますことになるんでしょうか。
いったい、この男の頭の中は、どうなっているのでしょうか。

江崎議員が言われたように、この内閣は、本当に、一刻も早く退陣させなければなりません。
日本が今、どのような国だと認識されているのか、それを知った方がよいと思います。

残念な国だと。

目がつぶされたまま、耳がふさがれたまま、そのことすら知らずに、そこそこ幸せで便利で快適に生きられてると勘違いしている市民が多すぎると。

国というバケモノは、国民を、黙って金を貢ぐ、都合の良い生き物としか見ていません。
命とか、健康とか、暮らしとか、そういうものを持っている、ひとりひとりの人生……なんて、全く意識にありません。
とにかく金を貪り取れるだけ取って、使い捨て。
だから数が増えたらホクホクで、減ったらとたんに都合が悪くなる。
それで、あれやこれやの餌を使って、必死になって囲い込むのです。

ここアメリカでは、多分欧州でも、政府を信じている大人など、ほとんどいません。
報道の態度もかなり違います。
ただ、ひと時だけ、とても気味が悪い時期がありました。
ブッシュ政権の、戦争に向かって転げ落ちていた頃のことです。
いつもははっきりと言いたいことを言う新聞テレビ(もちろん政府御用局もあります)が、こぞって同じ論調で、戦争は不可避だと伝え始めました。
毎日のように、テレビの端っこに、国が危機的状態であるかどうかの、黄色、オレンジ色、赤色のサインが出ていました。
諜報員だの軍だのが、摘発したとか見つけたとか適当なことを言って、そのたびに、黄色からオレンジ色(より危機が増したという意味)に変わりました。
まあ、中には本当のこともあったかもしれませんが、基本はやっぱり、我々を恐がらせたかったのですね。

そうやって、誰かが攻めてくるぞ、テロがまた起こるぞと、毎日念仏のように、テレビも新聞も伝えていました。

いったいあれはなんだったんでしょうか。
あのウソの大芝居のせいで、いったい何人の、死ななくてもよかった人が命を奪われてしまった、あるいは今も奪われようとしているのでしょうか。

ほんと、ちゃんちゃらおかしいとはこのことです。
そして、そのウソをついた、都合の良い話をでっち上げた、戦争を決めた人間たちの誰ひとり、責任を取ったり刑に服しているものはいません。

そんな、一部の戦争オタクらのために、命を落としてはなりません。
そんなに戦争したけりゃ、そいつらが行って、好きなだけすれば良いのです。
我々市民の誰ひとりにも、害が被ることのないような、とても広大な無人の場所でやればいいのです。
アドレナリン全開で、自分の手に武器を握って、戦争オタク同士、好きなだけ、戦争ゴッコをすればいいのです。
そうすれば、刺された時の痛み、恐怖を、しっかりと思う存分味わうことができるし、それが戦争の現実だということを学べるでしょうから。




首相、立憲主義を否定 解釈改憲「最高責任者は私」
【東京新聞】2014年2月13日

安倍晋三首相は12日の衆院予算委員会で、集団的自衛権の行使を認める、憲法解釈の変更をめぐり、
「(政府の)最高責任者は私だ。政府の答弁に私が責任を持って、その上で選挙で審判を受ける」と述べた。
憲法解釈に関する政府見解は、整合性が求められ、歴代内閣は、内閣法制局の議論の積み重ねを尊重してきた。
首相の発言は、それを覆して、自ら解釈改憲を進める考えを示したものだ。
首相主導で解釈改憲に踏み切れば、国民の自由や権利を守るため、政府を縛る憲法の、立憲主義の否定になる。 
 
首相は、集団的自衛権の行使容認に向けて検討を進めている、政府の有識者会議について、
「(内閣法制局の議論の)積み上げのままで行くなら、そもそも会議を作る必要はない」と指摘した。
 
政府はこれまで、集団的自衛権の行使について、戦争放棄と戦力の不保持を定めた憲法九条から、
「許容された必要最小限の範囲を超える」と解釈し、一貫して禁じてきた。
 
解釈改憲による行使容認に前向きとされる、小松一郎内閣法制局長官も、昨年の臨時国会では、
「当否は、個別的、具体的に検討されるべきもので、一概に答えるのは困難」と、明言を避けていた。
 
今年から検査入院している小松氏の、事務代理を務める横畠裕介内閣法制次長も、6日の参院予算委員会では、
「憲法で許されるとする根拠が見いだしがたく、政府は行使は憲法上許されない、と解してきた」と、従来の政府見解を説明した。
 
ただ、この日は、憲法解釈の変更で、集団的自衛権の行使を認めることは可能、との考えを示した。
横畠氏は、一般論として、
「従前の解釈を変更することが至当だ、との結論が得られた場合には、変更することがおよそ許されない、というものではない」と説明。
「一般論というのは、事項を限定していない。集団的自衛権の問題も、一般論の射程内だ」と踏み込んだ。
 
元内閣法制局長官の阪田雅裕弁護士は、首相の発言に、
「選挙で審判を受ければいいというのは、憲法を普通の政策と同じようにとらえている。
憲法は、国家権力を縛るものだという、『立憲主義』の考え方が分かっていない
と批判した。
 
横畠氏の答弁にも、
「憲法九条から、集団的自衛権を行使できると論理的には導けず、憲法解釈は変えられないというのが政府のスタンスだ。
(従来の見解と)整合性がない」と指摘した。

<立憲主義> 
国家の役割は、個人の権利や自由の保障にある、と定義した上で、
憲法によって、国家権力の行動を、厳格に制約するという考え。
日本国憲法の『基本原理』と位置付けられている。



↑上記のような、とんでもなく恐ろしいことを言い出している首相の座に居座ってる男のことが、
新聞によっては、こんなに報じ方が違うのですね。
驚きました。
あ、報じ方というより、報じていない……オリンピックのメダルの方が大ニュースなのか……。




そしてこれは、その男が、国会でどのような態度でいるかが、よく分かる記事です。

参議院議員の江崎孝氏が書かれたブログの記事を、転載させていただきます。
この記事は、去年の11月26日に書かれたものです。

↓転載はじめ

「闘う政治家」になりたい政治家

わたしは政治家を見るとき、こんな見方をしている。
それは「闘う政治家」と「闘わない政治家」である。
「闘う政治家」とは、ここ一番、国のため、国民のためとあれば、批判を恐れず行動する政治家のことである。
・・・初当選して以来、わたしは、常に「闘う政治家」でありたいと願っている。
それは闇雲に闘うことではない。
「スピーク・フォー・ジャパン」という、国民の声に耳を澄ますことなのである。
(安倍晋三著「美しい国へ」はじめに―「「闘う政治家」「闘わない政治家」」より)



昨日の決算委員会で、同僚の小西議員が質問に立ち、集団的自衛権行使容認についての政府見解をただした。
総理から、解釈変更を命じられ、自身も容認派の小松内閣法制局長官が、長々と答弁を行う。
当然ヤジがとぶ。
それまで、いたって冷静に対応していた、安倍総理の態度が一変。
ヤジに反応した。

「外野は黙ってなさい」

なんと、自席に座っている総理が、傍聴議員に対して、ヤジで応戦したのだ。

「端的に応えて」

小西議員が、長い答弁を繰り返す、法制局長官に促す。

「丁寧、丁寧に応えなさい」と、今度は、長官に諭す総理。
丁寧にとは、長く応えなさい、という意味であるのは誰にでもわかる。
総理のほぼ正面に座っているわたしには、その声がはっきり聞こえてしまう。

「答弁者に、何を変なこと言ってんですか。総理がそんなこと言っちゃだめだ」と、わたしが声を上げた。

すると……、

「アシストしてんです。アシスト!」と総理が答える。

小西議員の持ち時間を示すデジタル掲示板が、3分くらいのところで、総理が答弁に立った。
途中から、脈絡のない答弁を、執拗に繰り返す安倍総理。
ちら、ちらっと掲示板を見る仕草で、時間稼ぎしていることがわかる。
怒号の中、持ち時間表示が0になったのを確認して、総理が答弁を終えた。

気持ちが収まらない小西議員。
持ち時間を超えて話す。
すると「時間だ。時間だ。時間を守らせて、委員長」と、手を大きく振る安倍総理。
とても総理大臣とは思えない態度に、情けなさを感じつつ、劣化する政治の現実に、愕然とした。

小松法制局長官の長い答弁は、これまでの内閣法制局の、「集団的自衛権行使は憲法違反」という解釈を、
安倍内閣で変える、と言わんばかりの内容であった。
時に、笑みさえ浮かべる、総理と閣僚の面々の態度は、傲岸不遜としか言いようがない
この内閣に、何を言ってもしかたがない。
自らの考えこそが正しい、と思っている。
そして、本気なのだ。
特定秘密保護法案も、集団的自衛権行使容認も、憲法改正も、本気でやる気なのだ。

それまで、一縷の望みを持っていた。
世論の反対に勢いがでてきた中で、特定秘密保護法案は、審議未了廃案に追い込めるかもしれない、という思いは、この瞬間消し飛んだ。

このブログを書いている今、その思いはもう、現実になっている。
つい先ほど、衆議院の特別委員会で、採決が強行され、間もなく衆議院本会議が開かれ、ここでも強行採決されるであろう。
これほど問題があり、マスコミも学者も弁護士も、ありとあらゆる人々が反対し、
昨日、福島で行われた公聴会でも、ほとんどが反対意見であったにもかかわらず、

強行採決で押し切った与党に、正義はない

あるのは、「闘う政治家」でありたいと願う政治家の、自分の考えこそ国のためなのだ、という傲慢さだけである。
「闘う政治家」になりたいと、自らを鼓舞する政治家には、国を担う度胸も度量もなかった
そう思って、冒頭の、安倍晋三の文を読み返す。
育ちのいい男から漂う、薄っぺらな正義感がぷんぷんに臭う

この内閣は、一刻も早く退陣させなければならない。
さもないと、日本が日本ではなくなる。
決して、「美しい国へ」導かせてはならない。


それができるか。

↑以上、転載おわり

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米国『ゆぅ~きやこんこん』事情

2014年02月13日 | 米国○○事情
大雪警報が数日前から出ておりました。
今年の冬は、毎週一回、雪がどっかり降り、そのために週に1日、レッスンが全くできなくなる日が出てきます。
さらに、気温が二ケタの零下になる日が少なくなく、いくら室温を18℃に設定しても、それで地下のボイラーが休みなく働いても、15℃までにしか上がらなくて、
だからすでにもう、8万円×2回のオイル代を支払っているのに、またまたタンクの中は空に近く……おぉ~のぉ~!!
この地域の春は、4月の中旬になってようやく姿を現してくれる、かなりののんびり屋さんなので、
今年はいったい、あと何回、タンクを満たさなくてはならなくなるのか……ああ恐ろしい。

う~ん……鳥の水飲み場が、全部埋まってしまっています……。


うちの裏庭の、すべての凹凸が消え、バーベキューコンロまでもが埋まりそう……。


今日の雪は、今年一番かもしれない。


家の前の道路も、完全に埋まった……なのに、次男くんは、上司が会社に行ってるからと、我々が止めるのも聞かずに出かけてしまいました。
非常事態宣言が発令されてるというのに……日本人の会社感覚は狂ってる!と、旦那は呆れ返っています。


お隣のプールはもちろん、椅子もあと半分。


リスくん、寒いよなあ。ごめんね、中に入れてあげられんくて。


おなじみの景色ですが、わずか数時間でこの状態は新記録!



さてこちらは、昨日の家猫の様子です。
家に戻って3日が経ち、やっとやっといつものリズムが戻りつつあります。
身づくろいとかもできるようになりました。


やぁ~!


とぉ~!
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戦争を知らない者たち&戦争の実態を語らない者たち

2014年02月13日 | 日本とわたし
こんなグラフを見つけました。







20代の人たちの投票率が突出して低いこと、そしてそれほど低いのに、田母神氏への投票数が多いことを憂う意見を、選挙後よく耳にします。
けれども、こうやってよく見てみると、30、40代も、田母神氏に投票している人が多いのですね。
もちろん、選挙運動中のアピールのうまさもあっただろうし、わたしには無理ですが、彼の思想や信念に共感したという人もいるのでしょう。

ほんとうに、いろんなことを考えざるを得ない選挙でした。

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NHKが示す、日本の民主主義を本気で壊そうとしている勢力ののさばりっぷり!ど~ん!

2014年02月12日 | 日本とわたし
10日前に、ニューヨーク・タイムズに掲載された記事を紹介させていただきます。
いつも、海外の記事を翻訳してくださっている、星の金貨プロジェクトの小林順一さん、本当に頼りっ放しで申し訳ありません!!

↓以下、転載はじめ

【 日本を代表する報道機関、NHKの『公正と中立』が危ない! 】《前篇》

NHKは「日本の民主主義の基礎を作り上げる、大切な基盤の一部」であるはず
日本、民主主義の基礎を『本気で壊す』勢力が台頭

マーティン・ファクラー 
【ニューヨーク・タイムズ】2014年2月2日




まずはじめに、報道内容が「自由主義に『偏向』し過ぎている」として、前任の松本NHK会長が、政権与党の攻撃を受け、突然の辞任に追い込まれました。
これに対し今度は、後任に選ばれた会長が、今後NHKは、政府の方針に異議を唱えるつもりは無い、と暗に表明し、国民の怒りを買うことになりました。

さらに、それから数日後の2月2日木曜日、長年勤めてきたNHKのニュース解説者が、重要な選挙の前に、
原子力発電を批判するのを止めるように命令され、辞任することになった
と、怒りを込めて記者会見しました。
この事実に、批判が高まっています。

NHKにとっては、受難の時代がやって来たのかもしれません。
これまでNHKは、テレビ放送、ラジオ放送において、日本で最も権威ある報道機関と考えられてきました。
その存在を、英国BBC放送と比較する向きもありますが、現在は、スキャンダルの渦中にあります。

安倍晋三首相とその支持者が、日本国内のあらゆる分野において、右翼的政策を強要しようとしている中、
NHKの在り方についての現在の論争の背景にも、批判的な言論や報道を、力で抑えこもうとする安倍政権の姿勢がある、との批判が評論家などの間にはあり、
国内のリベラル的立場の人々は、懸念を深めています。
安倍首相はすでに、『愛国心を育てる』教科書の採用を、教育界に迫る一方、反対意見の方が多かった特定秘密保護法を成立させ
もともと秘密主義傾向の強さについて批判が多かった日本政府が、より一層その傾向を強めることを可能にしています。



こうした一連の動きは、中国・韓国との間に、もともとあった領土問題に加え、
戦後、長い間、深刻な紛争の火種となって来た、第二世界大戦中の歴史認識の問題により、
日本と両国との関係が、泥沼にはまり込んでいく過程において発生しました。

「私が心配しているのは、NHKが、これまでよりももっと体制を支持する性格を強め、日本政府の宣伝機関になってしまう事なのです」

野党議員である原口一博氏が、議会において、いつになく激しい口調で批判を行った金曜日、このように語りました。
NHKは、「日本の民主主義の基礎を作り上げる、大切な基盤の一部」であるはずなのです。

新しく就任した籾井勝人(もみい・かつと)会長が、海外向け放送において、
今後NHKは、日本の外交政策について、一切批判する事無く報道する、という姿勢を明らかにしたことも含め、
議会委員会の席上、議員が、新会長の見解を求めました。
領土紛争を含めた諸外国との外交紛争において、NHKはどのような報道姿勢を取るのかと尋ねられると、籾井会長は次のように答えました。

「政府が右というものを、我々が左という訳にはいかない」

籾井会長は、NHKが政府の方針に従うのは、『極めて自然な事』だと語ったのです。
籾井会長はさらに、特定秘密保護法の成立や、安倍首相の靖国神社訪問についても、批判的な報道を止めるべきだと語り、中韓両国の怒りを買ったのです。




しかし、籾井会長の一連の発言は、放送受信設備を持つ人すべてが、受信料の支払い義務を持ち、
『不偏不党、公正中立な報道』を行わなければならない、NHKの立場に反するものと言えます。

名目上、独立しているとはいうものの、予算に関する決定権を持ち、実質的にNHKの経営を行う12名の委員は、国会によって任命されます
この委員は、NHKの会長を、選挙によって選定しますが、現在の委員の内4人は、安倍政権によって任命されました

議会での質問に対する、籾井会長の誠意を欠いた対応は、
第二次世界大戦中に日本軍が行った、数々の戦争犯罪行為は無かったものとして、歴史を書き換えてしまう事も含め、
安倍政権が推し進めようとする、国家主義的政策に対する批判を、封じ込めようとしている同政権が、
NHKの経営委員会においても、その影響力を決定的なものにしようとしている、その点に対する疑いを、濃厚なものにしました。


この後、籾井会長は、自身が会長を務めるNHKも、報道をしたその証言について、『誤解』があると謝罪をしました。

「私の真意は、言論の自由と公正中立の報道を行う、という事です」

しかし、籾井会長が撤回するとした発言は、わずかひとつだけでした。

籾井会長は、第二次世界大戦中に、日本軍の占領地区の女性たちが、売春宿で働くことを強制された従軍慰安婦問題について、
「戦争地域には、どこの国にもあった」と発言しました。
その見解は、各国の数多くの歴史家によって否定されましたが、日本の国家主義者たちは、こぞってこの見解を支持しました

過去においては、安倍首相もその一人だったのです。
しかしこの撤回についても、心からそうしたようには全く見えませんでした。
籾井会長は、比較が適切では無かったとは謝罪せず、NHK会長として、『個人としての見解』について発言をするべきでは無かった、とだけ語ったのです。

組織の頂点に立つ籾井会長が、就任後わずか1週間で、公の場で、これ程の追及を受けてしまったことは、
夜のニュース番組が、他の小規模な民間放送局の報道の論調に、影響を与える程の力を持つ組織としては、恥ずべき事態です。

NHKは、高品質のドキュメンタリーや、子供番組から人気の高い時代劇まで、幅広い分野の番組を提供していることで知られます。
NHKは、歴史の転換点においても、重要な役割を果たしてきました。

昭和天皇が、第二次世界大戦を終わらせる、日本の降伏を国民に告げたのも、NHKの前身の放送局を通じてでした。

そして、この国の高度成長時代、労働者が大挙して、NHKラジオに合わせて屋外で体操をしたこともあったように、
その時代時代において、国民の生活と文化に、密接に関わってきました

2004年には、番組制作者が、愛人を東南アジアのリゾートへ連れだすために、NHKの番組制作費を着服していたことが明らかとなり、
日本国内では、4軒に1軒の割合で、月額1,000円~2,000円の放送受信料の、支払い拒否が発生しましたが、
今回は、その時以来の、NHKの企業イメージにとって、大きなダメージとなりました。

NHKは、2011年の福島第一原子力発電所の際、放射性物質が広範囲に拡散した状況を国民に隠したという、疑惑に直面したこともあります。

公共放送に対する、安倍政権による政治的介入が明らかにされたことは、安倍政権にとって新たな頭痛の種になりました
安倍政権は、特定秘密保護法を半ば強引に成立させたことにより、その支持率が下がり始めています



日本のジャーナリストの多くが、特定秘密保護法を、政府にとって不都合な真実を、報道関係者に伝えないように、国家公務員を脅迫する手段のひとつだと考えています。
日本のニュースメディアは、あまりに国家権力寄りだとして、世界の報道関係者から批判的な目で見られていますが、
安倍政権による一連の動きは、日本の報道の独立性を、一層窮地に追い込んでいます

「これは、著しい政治的干渉です。」
元NHKの政治記者で、現在は名古屋市近郊の椙山(すぎやま)女学園大学でmジャーナリズムの講義を行っている川崎 泰資(やすし)教授が、こう語りました。

「安倍政権は、報道を無力化するために、NHKの経営委員会に、自分たちに都合の良い人間たちをどんどん送り込んでいるのです」

日本政府の最高位のスポークスマンでもある菅義偉官房長官は、
NHKの経営委員の氏名には、政治的動機はあったが、安倍首相が個人的に信頼している人物を選んでいる、という指摘に対しては否定しました。

前任者であるNHKの松本雅行前会長は、昨年12月、次の任期につくつもりは無いと、突然発表しました。
他局や新聞報道によれば、松本前会長は、原子力発電や、沖縄の米軍基地の問題について、安倍政権の意に沿わない報道姿勢をにらまれ、
与党自民党による執拗な攻撃により、その座を去ることになった
、と伝えました。

NHKが、安倍首相の圧力に屈したのは、これが初めての事ではありません。

2005年に、安倍首相と自民党議員が、NHKが制作した番組の中から、
日本軍が従軍慰安婦を利用することを許可したことで、昭和天皇は有罪であるとした模擬裁判のシーンを、
削除するよう圧力をかけ、NHKがこれに従った
、とされる疑惑です。
NHKのプロデューサーによるこの証言を伝えたのは、日本最大の日刊紙のひとつ、朝日新聞です。
この場面が削除された背景に、政治的圧力があったとされる点については、NHKの幹部も安倍首相も、否定しています

そして昨年には、人気が高かったテレビニュース・アナウンサーである堀潤氏に対し、
アメリカに留学中に作成した、福島第一原子力発電所の事故を題材にしたドキュメンタリー映画について、
上司による6時間を超える審問が行われ、結局堀氏は、NHKを退職することになりました

このドキュメンタリー映画は、東京の小さな劇場で、今月上映されることになっています。

そして1月の末には、約20年間、コメンテーターを務めてきたNHKのラジオ番組で、
原子力発電の問題点について解説を行なおうとした、中北徹東洋大教授が、原発問題には一切触れないように強く求められ、担当した番組を降板しました



NHK側は、中北氏に対する要求について、原子力発電が争点の一つとなっている東京都知事選挙において、公平性を保つために行ったものだ、としています。

フリージャーナリストである堀氏が、NHK側の見解について、否定しました。
NHKは、権力機構に対して、反対意見を述べるのが難しい場所になってしまいました
堀氏がこう語りました。
日本の民主主義にとって、憂うべき状況です

〈 完 〉

http://www.nytimes.com/2014/02/03/world/asia/news-giant-in-japan-seen-as-being-compromised.html?_r=0


NHKを、『政府メディア』だとして攻撃することは簡単です。
しかしその前に、私たち国民のメディアを、私たちはその手から奪い去られた!
その意識を持つことが、必要なのではないでしょうか?
この記事を読んで、つくづくそう感じました。

私は、安倍政権の広報について、ゲッペルス並みの有能さを感じ取っています。
それは、民主党政権の『自壊』が始まった時から、感じ続けてきたものです。
この国が、これ以上あらぬ方向に走りださないよう、NHKの問題についても、みんなで考えていく必要がありそうです。


↑以上、転載おわり


そしてこれは、一昨日の記事。

JCJ、NHK会長らの辞任求める「最高責任者として不適格」
 
日本ジャーナリスト会議(JCJ)は10日、
従軍慰安婦問題に関して「どこの国にもあった」などと就任会見で発言した、NHKの籾井勝人会長の辞任を求める声明を出した。

声明は、従軍慰安婦問題の他に、
「政府が『右』と言うものを『左』と言うわけにはいかない」と発言した籾井会長が、
「公共放送の最高責任者として不適格だ」と指摘。

さらに、東京都知事選の応援演説で、旧日本軍による南京大虐殺を、「そんなことはなかった」と否定した百田尚樹氏と、
就任前に、右翼活動家の自殺をたたえる文章を、追悼パンフレットに寄せていた長谷川三千子氏の、NHK経営委員辞任も求めた。

声明は、
「NHKの公共性に鑑み、広く国民の意見が反映できるよう、選考方法を民主的に改革すべきだ」としている。
(共同)

↑以上、転載おわり

上記の記事に出ている3人は↓

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命の日

2014年02月11日 | 家族とわたし
このブログは、友人かおりちゃんのおかげ?で、始まりました。
それは今から5年半前、2008年の8月のことでした。
それからはぼちぼちと、はじめは日記のつもりで書いていましたが、2011年の3月以降は、ちょっと様変わりしてしまいました。
それでもやっぱり基本は、自分がどういうことを考えたり見たり、そして行動したりしていたかを、書き残しておきたいと思って書いています。

なので、中には、そんなことまで公に?というような内容を、書いていることがあります。
特に、身内のことについては、本当は、こういう場で話すべきではないのではないか?と、注意を受ける時もあります。
けれども、それがわたしなのです。
こうやって書いたり話したりすることできっと、まだもやもやとしている気持ちを整理しているのだと思います。
なので、読み辛いとお感じの方はどうぞ、読み飛ばしてください。

先日10日は、父の命日でした。
命の日と書いて、亡くなった日。
なんだか不思議な気もします。

先々週の金曜日に、家猫の容態がとても危くなり、死というものが急に間近に感じられたので、
気功瞑想の後の対話の時間に、身内の死ということについての話になりました。
クラスメイトのマリアンが、ホスピスに入院していた父親の最期の話をしてくれました。
「父がホスピスに入院する際に、茶色の箱を渡された。
その中身は見ないようにと言われた。
父がいよいよ危ないという時になって、伯母と看護士が目配せをして、茶色の箱が看護士に手渡された。
それはきっと、父の死期を早めるためのものだったに違いない、と自分は感じ取っていたのに、それを止めることができなかった。
それを今もすごく悔やんでいる」

その話を聞いているうちに、わたしの脳裏に、あの3日間がまた、とても鮮明に蘇ってきました。
たまらなくなって、気がつくと、話し始めていました。
「マリアンはいいよ、わたしなんかより全然いいよ。
わたしは、たったの2日間、モルヒネの投与が増えて朦朧としていた父が、夜中にとても暴れて手に負えなかった、
ただそれだけで、その夜の担当だった、父がとても嫌っていた看護士が、モルヒネをさらに増やしましょうか?という問いを目でされて、つい頷いてしまった。
父はただ、部屋から出たかっただけなのに。
部屋から出て、家に帰りたかっただけなのに。
家に帰る途中で、上六の近鉄百貨店の天ぷら屋で、天ぷらを食べたかっただけなのに。
だから、体につながってる管を全部引っこ抜いて、自由になりたかっただけなのに。
それをわたしは、ただ自分が辛かったからって、父の死を早めることを知ってて頷いた」

もうこういうふうには考えない。
わたしが父を殺したのではなく、癌という病に襲われて死んだのだ。
父の死期を早めたのは事実だけども、それはまた、彼を苦しみや痛みから開放したとも考えられる。

そんなふうに考えられるようになり、思い出しても泣かなくなり、自分なりに整理できてきたのかなと思っていたのに、
涙がバアッと溢れ出てきて、自分でもびっくりしてしまいました。

でも、ミリアムがこんなふうに言ってくれました。
「わたしも、分身のような、親友のような母を亡くした時、3年間ずっと、大泣きしていた。
それだけ泣かないと、納得できなかったのだと思う。
人も動物も、そうやって、思い出してくれる人の中で生きている。
いろんな感情といっしょに思い出すことは、その人の命がうんとカラフルになる。
泣きながら、笑いながら、怒りながら、どんどん思い出して」

今年の命日は、ショーティの退院の日と重なりました。
父がきっと、連れて帰ってきてくれたのだと思います。

なのに、今年に限って、美味しいものを作ってあげることができませんでした。
今週末に、好きだった日本酒と、弟からリクエストされた『白菜と豆腐だけの湯豆腐』⇒絹ごしで、を作ってお供えしようと思います。
弟はほんとに、家族思いの、情の深い男だと思います。
父はいい息子を、そしてわたしはいい弟に恵まれました。

↓下記は、これまでの『父の命日』の記録です。

2009年2月10日

2010年2月10日

2011年2月10日

2012年2月10日

2013年2月10日
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「小泉さん、本気で脱原発考えてるなら、細川・宇都宮両氏と共に即時脱原発一斉行動呼びかけて」志葉氏

2014年02月11日 | 日本とわたし
いろんな記事を書きそびれたままですが、後ろを振り返っていても仕方がありません、前をしっかり見据えて一歩、また一歩と進みたいと思います。

これまでの、これが選挙と呼べるのか?と、首を傾げているだけでは済まない投票率について、考えていることがあります。
それは、他国でも実施されている『義務投票制』。
そんなものを義務づけてどうする?という意見をお持ちの方もおられるでしょうけれども、
ここまで低い率が、当たり前のように、別にええやん、みたいに続いているような国は、本当に考え直す必要があると思えてなりません。
そしてまた、選挙の期間が短いこと、候補者同士の公開討論がしっかりと行われないこと、それを報道機関が無視し、こともあろうに偏向極まる報道を、堂々とし続けていること。
もう本当に、これが日本という国の実際の姿だったのかと、唖然とせざるを得ない日が続いています。

そのようなことを考えながら、あれこれと思いを巡らせていると、この記事に出会いました。
時々、ここで紹介させてもらっている、志葉玲さんのものです。

以下、転載はじめ

舛添都政は短命。
では、脱原発派都民の課題は?
マスコミ世論操作への対抗策は?

2014年2月10日
志葉玲 [フリージャーナリスト(環境、人権、戦争と平和)]

予想通りであったが、今回の都知事選のマスコミの報道ぶりが、最初から最後までヒドすぎた。
「舛添氏圧勝」「安倍政権に信任」……、
そんなに安倍政権や原発業界に媚を売りたいのか、それとも脳ミソ空っぽで何も考えていないのか。

冷静に今回の得票数を観てみよう。
宇都宮健児氏、細川護煕氏の、いわゆる「脱原発候補」の得票はそれぞれ、98.2万票、95.6万票。
合計すれば約200万票だ。
それでも舛添氏の得票数には及ばないが、肉薄する数である。
一方、都知事選で唯一、「原発推進」を訴えていた田母神俊雄氏は、約61万票であった。
舛添氏が「私も脱原発」と語り、脱原発の争点外しにやっきになっていたことから考えれば、脱原発200万票はバカに出来ない数字である。
安倍首相は、あまり調子に乗り過ぎない方がいい。
原発再稼働が承認されたわけではないのだから。


さて、新都知事となった舛添要一氏だが、おそらく4年間の任期を務めあげることはできないだろう。
拙稿でも取り上げた通り、舛添氏は、政党助成金の不正使用疑惑など、「政治とカネ」でのツッコミどころが多すぎるからだ(該当記事)。
女性関係のスキャンダルも、色々と追及されることであろう(関連記事)。
だから、今回、宇都宮氏や細川氏を応援した都内の人々は、「舛添後」を考えて動き始めた方がいいだろう。

その上で、いくつか課題がある。


■低投票率への批判と制度改革

首都圏を襲った大雪のせいもあってか、今回の投票率は46%と、半数にも満たなかった。
この様な低投票率では、選挙の正当性だけでなく、民主主義そのものが成り立たない。
だから、提案したい。
日本も、義務投票制を導入すべきではないだろうか。
実際、オーストラリアなどでは、投票に行かないと罰金が科せられるため、投票率は常に90%台である。

無論、身体にハンディキャップのある方々のことは考慮しないといけないが、
日本が代議制民主主義制度を採用し、主権が国民にあると憲法に明記されている以上、
特に理由もなく投票に行かない、ということは、この国の根底部分を揺るがす。
「投票したい候補がいない」という人々もよくいるが、彼らがどれ程、各候補の政策を読み、理解しているのか。
投票が義務化されたら、少しは政治に関心を持つようになるかもしれない。

ただ、不投票の摘発は、法改正が必要だろうし、裁判等のコストもかかる。
ならば、投票にいくことへのインセンティブを持たせる、というもの良いかもしれない。
私のフェイスブックに、
「投票した人に、1週間有効の、5千円分の地域クーポンを配るのはどうでしょう。低コストで、投票率と地域経済の向上に貢献できると思います」という提案があった。
非常に良い提案だと思う。
こうした制度改革についての議論が、もっと行われるべきだ。


■勝ち馬予測的な報道から、政策・実績の分析重視の報道へ

日本の政治報道は、その多くが、政局報道であって、政策報道ではない
有力政治家の派閥争いやら、誰が誰とくっついた離れたやらと、芸能ゴシップとさして変わらない内容だ。
特に、選挙戦中は、「公平さ」という大義名分の元、
各政党・各候補の政策・実績の分析よりも、世論調査で「どの党・どの候補が人気」という、競馬の勝ち馬予測的なものが大半となる
今回の都知事選でも、早い段階から、「舛添氏が最有力候補」という報道が繰り返された。
有権者は、自分の投票がムダになるのを嫌う傾向があり、こうした世論調査は、「世論操作」という側面もある。
だから、諸外国では、選挙前の一定期間、世論調査を禁じていたり、世論調査を行うにしても、厳格なルールを定めているということも多い関連論文)。
そして、実は日本においても、公職選挙法138条の3において、「選挙戦での人気投票を禁じる」という規定があるのである。

『第百三十八条の三  
何人も、選挙に関し、公職に就くべき者(衆議院比例代表選出議員の選挙にあつては、政党、その他の政治団体に係る公職に就くべき者、又はその数、
参議院比例代表選出議員の選挙にあつては、政党、その他の政治団体に係る公職に就くべき者、又はその数、若しくは公職に就くべき順位)を予想する、人気投票の経過、又は結果を、公表してはならない』

出典:http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25HO100.html

マスコミ側は、「世論の分析であって、人気投票ではない」としているが、
上記したような日本の政治報道のお粗末さや、結局は、知名度に勝る候補が当選しやすいという、昨今の日本の有権者のレベルから考えて
公職選挙法138条の3は、より厳格に守られるべきだろう。

今回の都知事選でも、日本の政治・選挙報道の弊害は、際立った。
猪瀬前都知事の辞任引き金が、「政治とカネ」であったにもかかわらず、
舛添氏はじめ、各候補の「クリーンさ」は、十分に論議されることはなかった。
安倍首相の、「原発は国政の問題、都知事選とは関係ない」という主張をタレ流しにしている報道も目立ったが、
東京都は東電の大株主であり、最大の電力消費地である。
東京都のエネルギー政策は、自ずと原発の是非にも関わってくる。
こうした政策論争が、もっと活発に行われるべきだったのだ。
開票後の、宇都宮事務所での会見で、NHKインタビューでの「政策が届かなかったということか?」との質問に対する宇都宮氏の、
街頭宣伝では届く範囲が限られている。テレビ討論が16回もなくなったのは残念。
NHKはなぜ、政策討論会を開かなかったのか?私はききたいですね
」という切り返しには、全く頷けるものがある。
正直、私自身、日本のマスコミが劇的に変わるとも思えないのだが、
NHK会長・経営委員人事を観ればわかるように、安倍政権は、露骨なメディアへの介入を、何の躊躇もなく行っている
視聴者や読者が声を上げなければ、日本のマスコミはますます劣化していくことだろう。


■既存メディアしか目にしない人々に、どう伝えるか

報道によれば、舛添氏は、高齢者から圧倒的な支持を得たという。
「福祉の舛添」というイメージ戦略が、成功したのだろうが、大変皮肉なことだ。
先日、拙稿でも触れたように、
舛添氏はテレビで、高齢者を「ジジイ、ババア」「ヤツら」と罵り、「高齢者から金を取ればいい」と発言していたメンタリティの持ち主である。
そして、舛添氏は、厚生労働大臣時代に、
「姥捨て山制度」「高齢者いじめ制度」として悪名高い、後期高齢者医療制度を、「長寿医療制度」として正当化。
後に、同制度の見直しを示唆したが、「制度の根幹は変えない」との発言の通り、高齢者の保健負担額はむしろ増大した。
「医療費適正化計画」として、医療費削減を推進した、という「実績」もある。
「適正化」の掛け声の元、多くの高齢者達が、入院してもすぐ病院から放り出されるという憂き目にあったのだ


だが、今回の投票傾向でも明らかになったように、多くの高齢者の方々は、「福祉の舛添」というイメージに流された。
その原因として、高齢者の多くは、ネットも使わず、情報源はテレビや新聞といったマスコミだけ、ということがあげられるだろう
デジタル・デバイドであり、メディア・デバイドでもある。
つまり「情報格差」だ
少子高齢化が進む中、高齢者の票の動向は、バカにできないものがある。
既存のマスコミ情報に頼る高齢者達に、いかにオルタナティブな情報を届けるかは、日本の市民社会の課題だろう。
ツイッターで私に寄せられた意見では、
ずっと自民党支持だった高齢の母に、Youtubeでいろいろな動画を紹介したら、別人のように意見が変わりました」というものもあった。
ネットメディアにはネットメディアの弊害もあるものの、ともかく、もっと多種多様な視点や分析が、より多くの人々にとどくことは重要である。


■あくまで日頃が大切―もし、200万人が官邸前に押しかけたら

所詮、短い選挙期間でできることは限られている。
だからこそ、普段からの行動が大事なのだ。
今回、東京都だけで、約200万人の人々が、脱原発候補に投票した。
この200万人が、一斉に行動を起こす―例えば、首相官邸前に押しかけるなどすれば、
それ自体の効果のみならず、広範な連鎖反応を呼び起こし、脱原発への道は一気に開けるであろう

私は、小泉純一郎氏は全く信用していないし、彼のイラク戦争支持・支援は、絶対に許すことはできないのだが(関連記事)、
もし、小泉氏が、本気で脱原発を考えているのならば、細川氏や宇都宮氏らと共に、即時脱原発一斉行動を呼びかければいい
あるいは、脱原発派の都民が、そう求めればいい。

今回の選挙結果を、ただ敗北と受け止めるのか。
それとも、次の行動のステップとするのか。
それは、脱原発派の人々の、一人ひとりに問われること
なのである。


志葉玲
フリージャーナリスト(環境、人権、戦争と平和)
パレスチナやイラクなどの紛争地取材、脱原発・自然エネルギー取材の他、米軍基地問題や反貧困、TPP問題なども取材、幅広く活動する反骨系ジャーナリスト。
「ジャーナリスト志葉玲のたたかう!メルマガ」 http://bit.ly/cN64Jj や、週刊SPA!等の雑誌で記事執筆、BS11等のテレビ局に映像を提供。
著書に『たたかう!ジャーナリスト宣言』(社会批評社)、
共編著に『原発依存国家』『母親たちの脱被曝革命』(共に扶桑社新書)など。
イラク戦争の検証を求めるネットワーク(http://iraqwar-inquiry.net )の事務局長。
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@reishiva

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おかえりショーティ

2014年02月10日 | 家族とわたし
ど~しても書けなかった。
パソコンの前に座ることができなかった。
けれども、iPadや携帯で、ずっと追いかけていた。

都知事選挙……最低最悪の結果になった。
いろんな話が、ネット上で飛び交っていた。
ほんとうに、一筋縄ではいかないことに呆然としていた。
人の思いというのは様々であり、どれもが尊重されるべきであるけれども、
今回の知事選に限らず、日本の選挙というものに与えられる時間が短か過ぎる。
そしてそれは、もう仕方がないと思い込まされている世界に穴を空けない限り、これからもずっと続いていくだろう。
インチキ臭いムサシという会社の投開票器で、限りなくインチキ臭く数えられた票の結果を、マスコミは鵜呑みにして伝えていく。

マスコミといえば、今回の選挙報道も、とんでもなく悲惨だった。
日本で暮らしているのに、何も知らされないまま投票日を迎え、だから投票日だということすら知らずに、9日を過ごしてしまった人もいる。

当選した男に関しては、それはそれは酷い、それでも人か、と言いたくなるような言動が、新聞テレビ以外の所で報道されている。
お金にもかなりルーズで汚いようなので、もしかしたらまた選挙か、もしくは次点の宇都宮氏が繰り上げられるか。
とにかく、今や、選挙というもので民意を示せないのなら、他の方法で示すしかないだろうし、
そのためにはもう、あっちこっちの方を向いて分裂してないで、皆で知恵を出し合って、作戦を練らねばならない。
今までのやり方ではもう、絶対に無理。
相手は実に巧妙(というか、こういうことに慣れ切っている)で、人材も組織も充実している。
けれども、その分、バカもたくさんいるようなので、なんとかそこを突破口にできないものか……。


鬱々と、気分も萎えて、記事を書くことができなかった。
いっぱい資料はたまってるのに。

ひとつだけ、嬉しかったこと。

ショーティが、ひとまず無事に、家に戻ってきてくれた!
初めての、それも5日間もの入院。
病院の先生も看護士さんたちも、本当によくしてくださった。
これからは、今までボヤッとしてたわたしたちの番。

薬局でインシュリンと注射器を買った。


上の方が、血糖値が下がり過ぎた場合に、口から糖分を補給するためのシリンダー。
下の赤いキャップ付きのが、インシュリンを打つ注射器。


看護士さんに、打ち方を詳しく説明してもらう。
針を打つことに関しては、旦那はプロフェッショナルだが、今回のは同じ針でもちょいと勝手が違う。

カリカリしか食べなかったショーティだけども、そのカリカリが糖尿を発症する原因とも言われているので、とにかく食事の内容も変えなければならない。

久しぶりの我が家。
ここ数日、ついつい見てしまっては空っぽのベッドに、いるいる!ショーティがいる!


きっと疲れているのだろう。すぐにこんなふうに眠っていく。


インシュリン投与の前後に、計量カップ4分の1ほどの缶詰の餌に、お湯、きざみ海苔、砕いた雑魚を足してあげてみる。
食欲があるのかないのか、分かりにくい食べ方をする。
きっと、少し食べたらインシュリン、ということが分かっているのだろう。
二口三口食べたら、ササッとどこかに行ってしまった。

インシュリンを打ってからしばらくは、血糖値が低くなり過ぎてないかどうかを観察しなければならない。

だるいのかなあ……。


家に戻ってから初めて、いつもの椅子にやってきてくれた。
背骨や大腿骨がくっきりとわかる。やせたねショーティ。


でもきっと、こうでなかったらいけなかったんだろう。
抱っこしたら、ふわりと軽かった。
重い重い、子豚ちゃん、などとからかって抱っこしてたおバカな飼い主を、どうか許しておくれ。
おしっこ玉だって、どんどんおっきくなってきてたのに、それを今まで放っといてたわたしを、どうか許しておくれ。

これからも、ゆっくりと、ぼちぼちと、一緒に暮らしていこうね。
コメント (13)
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