わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

上手になる方法 (装飾を施す 3)

2008-04-30 23:04:05 | 陶芸が上手になる方法
 3) 複数の色土を使って、装飾を施す。

  a) 赤土、黒御影土、南蛮土など、土本体に色が付いている土を使う。

  b) 粘土に練り込用の顔料を入れて、色土を作り使用する。

    ・顔料は市販され、黒、グレー、緑、青、紺、紫、黄色、ピンクなど

     色々有ります。

    ・この顔料を、3%~10%程度粘土に混ぜます。

     当然、白い粘土(半磁器土、志野、古陶土など)に混ぜた方が、色が

     鮮明に出ます。(なるべく、一種類の土を使い、この土に練り込む)

    ・顔料に水を入れ、粒粒が無い様に練り、用意した粘土を小さく分け

     指で混ぜ込み、菊練をしておく。
 
    ・顔料を混ぜた土は、生(混ぜた時点)では色が「ハッキリ」しません。

     本焼きして初めて、鮮明に発色します。

    ・それ故 色土の種類を間違わない用に、ラベルを貼るなどして区別して

     おくと良い。

 尚 a) の方法では、二種類以上の土を使うため、収縮率の差が問題になるが

    ほとんど無視しても良い。但し 後に述べる、市松模様などの繋ぎ目に

    微妙に関係するので、b)の方法で色土を用意する事を勧める。

   b)の方法で造った色土は、作ている段階で模様が「ハキリ」しない

    欠点がある。

 では 装飾の方法を述べます。

  イ) マーブル模様

    二種類以上の土を、5~6回 菊練をする。出来た土の外側は、模様が

    粗く、内部は模様が細かくなっています。 

    それ故 土を縦に半分にして、背中合わせにくっつけて、使ても良い。

   a) タタラ作りで平皿や、筒上の作品を作る。

   b) 電動ろくろで挽く。

    ・ 作品の模様は、螺旋上に伸び上がる。(下部は粗く、上部は細かい)

    ・ 食器など、内外が見える物は、内外の表面を一皮削り取り、模様を出

      す。それ故 若干肉厚に挽く必要がある。

   c) 市松模様

     粘土と色土を交互に貼り合せ、「スライス」して、半ピッチずらして

     再度貼り合せりる。(ここでは、文字だけでは説明が困難ですので、

     作り方の詳細は述べません)

    注意:粘土を接着する際、刻みを入れず水又は「ドベ」を付け強く圧着

       する。特にはがれ易いので、ゆっくり乾燥する事。

   d) 色土を作品表面に貼り付ける。(色土の肉厚は薄い方が良い)

     ・「ステンドグラス」の様に貼る。「モザイク」状に貼るなど。

     ・ 部分的に模様を入れる。など色々試して下さい。

     ・ 貼る際、両方の乾燥度を極力合わせる事。

   e) 練り上げ模様 (手間暇が掛かり、かなりの熟練を要す)

     二種類以上の色土を、色々な方法で積み上げて、模様を付ける。

    ・ らせん状に積み上げる。

    ・ 金太郎アメの様に造った土を、輪切りにして、模様を見ながら、

      積んでいく。

    ・ どう積むかによって、模様が変化する。


 前回の訂正

 櫛目の項で先端に「R](曲線)を付ける際、

  容器(擂鉢など)の内側用には凹では無く、 凸状に加工する。

  外側用には凸では無く、凹状に加工する。が正解です。


    



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする