「縄文土器の造り手は、主に女性であった」の、話をしたいと、思います。
縄文時代の食料は、野山に分け入り、獣や動物類を獲る狩猟、川で魚を獲たり、海で貝などを獲る漁労、
及び、野山で木の実や、野草を採る、採取の3本立てが基本でした。
仕事の役割分担は、明確では無いが、狩猟や、漁労などの力仕事は、主に男性が、住居近くの、
日常作業や、育児、土器造りなどの道具造り、布造りなどは、女性が行っていた様です。
1) 土器を造った際に出来た、指跡の大きさ、爪跡等の他、縄文の組紐、布目など、女性が造った物
と思われる、痕跡が多く見られます。
2) 但し、土器造りには、土の採取、運搬、小石や葉っぱ等を、取り除く土造り、製作、燃料の調達、
野焼きと、色々な工程が有りますので、男女共同作業も、必要に成ります。
土は崖の側や、川の岸や、川の中など、採取する場所が、危険な場所に有る事も多く、運搬も、
力仕事ですので、男性が担当した事と、思います。
3) 土器に使える土は、至る所に有るように、思われます。
① どの家にも、数種類の土器が存在している事。
② 重い土を遠い場所から、運んだとは、思われない事。
③ 商品の様に、一箇所で造った土器を、持ち込んだとは、思われない事。
(壊れ易い土器を、遠くまで運ぶとは、考え難いです。)
但し、土器造りの、新しい技術は、常に導入されていたはずです。
④ 土は赤土が多く、良い土が出る所は、少ないですが、器に出来る土なら、割合簡単に、
手に入ったのかも知れません。
以上の理由で、土は現地調達し、女性が自分で(又は、その集落の特定の人が)土器を造ったと
見るのが妥当です。
4) 土器造りは、或る季節に、集中して作られていた。
① 野焼きは、ある程度の量の作品が、出来てから、行います。
野焼きの労力から考え、たぶん数十個の作品を、一度に焼いたはずです。
回数は、年に1~2度程度と、思われます。
尚、当時の一集落は、5~10軒程度が普通で、一軒で3~5個作れば、直ぐに、数十個の
作品を造る事が、出来ました。
② 作品を短い期間で、集中的に造る必要が有る事。当然他の作業が、暇の時期に成ります。
入梅時期では、土は乾きませんし、雪や氷が出来る時期は、作品が凍り破裂します。
集落中の女性達が、一箇所に集まり、「ワイワイ」言いながら、製作に励み、周囲では、
子供や、男達が、見物していたかも知れません。
③ 燃料の収集も大切で、燃料が常備されては居ても、野焼き用の燃料までは、難しいはずです。
それ故、容易に燃料が、手に入る時期(例:枯葉、枯れ木、落ち葉のある秋など)に、
野焼きをし、それに合わせて、作品を造ったとも、考えられます。
5) 縄文土器の造り方
以下次回に続きます。
縄文土器を造る
縄文土器と女性
縄文時代の食料は、野山に分け入り、獣や動物類を獲る狩猟、川で魚を獲たり、海で貝などを獲る漁労、
及び、野山で木の実や、野草を採る、採取の3本立てが基本でした。
仕事の役割分担は、明確では無いが、狩猟や、漁労などの力仕事は、主に男性が、住居近くの、
日常作業や、育児、土器造りなどの道具造り、布造りなどは、女性が行っていた様です。
1) 土器を造った際に出来た、指跡の大きさ、爪跡等の他、縄文の組紐、布目など、女性が造った物
と思われる、痕跡が多く見られます。
2) 但し、土器造りには、土の採取、運搬、小石や葉っぱ等を、取り除く土造り、製作、燃料の調達、
野焼きと、色々な工程が有りますので、男女共同作業も、必要に成ります。
土は崖の側や、川の岸や、川の中など、採取する場所が、危険な場所に有る事も多く、運搬も、
力仕事ですので、男性が担当した事と、思います。
3) 土器に使える土は、至る所に有るように、思われます。
① どの家にも、数種類の土器が存在している事。
② 重い土を遠い場所から、運んだとは、思われない事。
③ 商品の様に、一箇所で造った土器を、持ち込んだとは、思われない事。
(壊れ易い土器を、遠くまで運ぶとは、考え難いです。)
但し、土器造りの、新しい技術は、常に導入されていたはずです。
④ 土は赤土が多く、良い土が出る所は、少ないですが、器に出来る土なら、割合簡単に、
手に入ったのかも知れません。
以上の理由で、土は現地調達し、女性が自分で(又は、その集落の特定の人が)土器を造ったと
見るのが妥当です。
4) 土器造りは、或る季節に、集中して作られていた。
① 野焼きは、ある程度の量の作品が、出来てから、行います。
野焼きの労力から考え、たぶん数十個の作品を、一度に焼いたはずです。
回数は、年に1~2度程度と、思われます。
尚、当時の一集落は、5~10軒程度が普通で、一軒で3~5個作れば、直ぐに、数十個の
作品を造る事が、出来ました。
② 作品を短い期間で、集中的に造る必要が有る事。当然他の作業が、暇の時期に成ります。
入梅時期では、土は乾きませんし、雪や氷が出来る時期は、作品が凍り破裂します。
集落中の女性達が、一箇所に集まり、「ワイワイ」言いながら、製作に励み、周囲では、
子供や、男達が、見物していたかも知れません。
③ 燃料の収集も大切で、燃料が常備されては居ても、野焼き用の燃料までは、難しいはずです。
それ故、容易に燃料が、手に入る時期(例:枯葉、枯れ木、落ち葉のある秋など)に、
野焼きをし、それに合わせて、作品を造ったとも、考えられます。
5) 縄文土器の造り方
以下次回に続きます。
縄文土器を造る
縄文土器と女性