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2007年08月02日 | 日記・エッセイ・コラム
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仕事帰り、のんびりと走っていると、
物凄いスピードで近づいてきて

“ピタッ”

と後ろをついて来る車がたまにある。

そんな時は、僕は思う。

(家族か、それもと恋人か!)

大切な人が今、一大事なのだ。
生きるか死ぬかの瀬戸際かも知れないし、
そばに居てやらないといけない状態かも知れない。

または、大事な大事な商談かも知れない。
約束の時間に間に合わないと、80億円の損失を招き、
家族、いや、一族郎党&社員が路頭に迷う事態になるのかも知れない。

だから僕はそんな人達の邪魔になっては一生の不覚と、
見通しの良い道なら路肩に車を止めて、
道を譲る。後ろ姿に祈りを込めて。

ただ、たま~に、
車の性能をフル稼働で何かをチェックしてるのか、
誰に対してカッコつけてるのか知らないが、
暇そうなヤツが、ブンブンと煽ってくる。

そんな時は、聞こえないように、呟く。

 
 
「お前はサメかぁ? 止ると死ぬのか!」

 
 
幸い僕の呟きは聞こえていないようだ。
バカづらで、笑ってる。


先日もそんな車と遭遇した。

後ろから猛追してきた彼は、案の定
僕の後ろでスリップストリームの体勢に入った。

先を譲ろうとしたが、対向車もあったので、
しばらく彼と同じスピードで走る事にしたのだが、
安全運転の車が走っていたのか、前の車が
急ブレーキを踏んだ。

(イラってるな!)

僕は冷静だ。

やがてカーブを曲がりきり、見通しの良い直線。

前の車が不機嫌そうに遅い車を追い越す。
そうしている間も、僕は後ろの車に突かれそうになりながら
走っている。

(わかってますよ!)

僕は紳士だ。

だが、少々前の車、コトのほか遅い。

(失礼します)

後ろの車も急いでいるだろうからと、僕も前の車を
追い越す事にした。
ウィンカーを出し、対向車線へ。

と、ここで思わぬ事態発生。

最初に追い越しをしたあの“イラ車”が右折ウィンカーを
出した。GSに入るようだ。


(しまったぁ!)


僕は行き場を失ってしまった。

前には右折車。
後方はサメ車。

横を見ると安全車。


幸い、後ろのサメ車もGSへと曲がるため減速したんで、
僕は追い越しを中断して元の位置へと戻った。

 
それからの10分間、安全車と一緒に走った。