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日々の暮らしのなかで

水分補給

2007年08月21日 | 日記・エッセイ・コラム
文字だとそうでもないのに、言葉にすると
妙に現実感が増す
 
“暑い”
 
って言葉。ホント、聞くだけでも暑い。
 
あー暑い。
 
こまめに水分補給をすることは、熱中症の予防にもなるんで
気を使っている。
まぁ、僕の場合、ツウフウとムネヤケがあるんで、
普段から水分だけは、十二分に摂取している。
 
しかし、思い返してみれば、
僕達の学生時代は、運動中に水分を取る事は禁止されていた。
 
中学校の部活でも、
終わるまで水を飲んではいけなかった。
 
ランニングとなれば、グラウンドではなく、
学校の外周を走るのだが、その外周からグラウンドに
戻るには、バックネット裏の小さな小川を飛び越えなくては
ならない。
 
幅にして50cmほどだったか。
飛び越えられない川ではない。
むしろ、その川へ落ちる方が難しいほどだ。
そんな難易度100%の川を目の前に何度考えただろうか?
 
“落ちたどさくさで、水を飲めるか?”
 
もちろん、湧き水の様な綺麗な水ではなかったと思うが、
それほど枯渇していた。
いまからでは考えられない。
 
ただ誰もが、あの手この手で水を飲んでいたのも確かだ。
僕は小心者だったお陰で、飲んだ事は無いのだが。
 
後輩でひとり面白いヤツがいた。
彼はトイレに行きたいと言ってきた。
生理現象は仕方がない。
トイレに走っていく彼。しばらくすると彼が帰ってきた。
 
僕は何も思わなかったのだが、監督の顔色が変っていくのは
はっきりとわかった。
周りの同級生は笑っている。

彼は何事もなかったかのように帰ってきたが、
手招きをされ、監督の前へと呼ばれた。
 
「水飲んだのかぁ!」
 
苛ついた言葉がグラウンドに響く
 
「いえ、飲んでません!」

 
きっぱり言い切った彼であったが、
彼の帽子の“ツバ”は後頭部にあった。

邪魔だったんだろうなぁ、水を飲む時。
 
 
その後、彼は練習が終わるまで
ランニングを続けた。