
弥生と言えば陰暦の3月、陽歴では4月ということになる。草木が弥々いよいよ生えそろい、次々と花が咲く季節。坂巻川の堤にある桜を見に行ったが蕾が膨らんできた。気温が高くなると、いつ咲きだしても不思議ではない。昨夜の睡眠スコア82点。レム睡眠17%、浅い眠り62%、深い眠り12%となっている。酒を飲まずに寝ると、確実に睡眠の質がよくなる。
花咲くといふ静かさの弥生かな 小杉余子
アマプラの映画「手紙」を観た。空き巣に入った男が、帰宅した老婦人を殺して服役、弟に手紙を書く話だ。刑務所の服役生活の淋しさゆえに書く手紙だが、書かれる弟にしてみれば読みたくもない。殺人者の弟であることが、社会でどれだけ差別され、夢を壊されてきたか。その生活を見続け、心を寄せた女性がいた。主人公直貴に山田孝雄、恋人の由美子には沢尻エリカが扮する。手紙をめぐってストーリーが展開される。
由美子には離れて暮らす父親がいる。父からの手紙が由美子にはかけがえのない大切なものであった。刑務所から送られてくる兄の手紙を疎んじるようになる直紀。それを見て由美子は直紀になりすまして手紙を書く。それを喜ぶ兄、由美子をなじる直紀。兄の手紙を破り、橋の上から投げ捨てるシーンが圧巻だ。それを見た由美子は手紙を拾いに川に向かって走る。車が走る大通り、あわや事故か。かろうじて事故を免れた由美子は、語る。「大切な手紙を、なんてことするの」
被害者の老婆の息子へ、毎月送られてくるお詫びの手紙。手紙で謝らても、母が生き返るわけではない。直紀はその息子から兄の大量の手紙を見せられる。この映画には直紀の人生にかかわる手紙の存在もある。手紙など書かなくなった社会へ、この映画はその価値を問い直している。ジェンスパークに書いてもらったこの映画の解説。
「映画『手紙』は、直貴という青年の人生を描いた人間ドラマです。直貴は兄が犯した罪によって人生に影響を受け、夢を諦めざるを得なくなります。物語は、彼が世間の冷たい視線や差別を乗り越え、成長していく過程を丁寧に描きます。特に兄弟の絆、夢を追い求めることの意義、そして赦しと再生のメッセージが感動を呼び起こします。重厚なストーリーと主演の演技が魅力です。」