賑う参道、長谷寺はまだまだ先のようです。
室生寺を後にして室生口大野駅まで戻った私は、少しの時間の合間を利用して大野寺(おおのじ)を訪ねてみることにしました。駅から歩くこと5分、室生川の対岸に巨大な摩崖仏が見えてきました。それにしても穏やかなお顔、多くの人々の心を慰めてきたことでしょう!
しかし鎌倉の時代、岩壁によくこのように大きな仏を彫ることができたものだと感心することしきり。さて、そろそろ駅に帰って長谷寺に向かわなくてはなりません。
長谷寺駅は準急しか停まらないので少し不便です。駅を降りると、早速下り急勾配の石段が待ち構えています。それも半端ではありません。道順は標識だけが頼りでしたが、左に曲がったり、右に曲がったりとなかなか目的地は遠いようです。
しかし、参道には、吉野葛、地酒、草もちなど特産品を売るたくさんのお店や、お休み処が並んでおり見ているだけでも楽しいものでした。それにしても何と人通りの多いこと。特にリュックを背負った中高年の男女のグループが目に付きました。ほどよい運動でウオーキングには最適かもしれませんね。
駅から15分ほどと聞いていましたが、20分ほど掛かって、やっと長谷寺に到着です。
それにしてもなんと大きな寺院でしょう!山の斜面を利用して建てられたいくつもの堂塔が目に飛び込んできます。入山料だけなら500円ですが、今、特別公開もおこなわれていてセットで1,700円、との案内もいただきましたが、時間もないので入山料だけにしました。
まず、大きな仁王門が迎えてくれます。そしてその向こうに龍が昇るように登廊(のぼりろう)が見えます。柱や天井には千社札がいっぱい貼られ、それがまたほどよい景色となって見えます。この登廊の脇には150種、7000株ともいわれるボタンが植えられています。
・・が殆んど終わっているようでした。わずかに残っている花ももはや勢いがありません。(つづく)