未熟なカメラマン さてものひとりごと

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天空の城 備中松山城を訪ねる 11月3日 その2

2014-11-07 22:28:14 | 観光名所

途中で休憩する人々 眼下には高梁の町並みが一望

シャトルバスに乗ると、5分ほどで、ふいご峠に到着しました。ここからも車道はありますが、一般車は進入禁止となっています。天守閣まで歩いて約700m、時間にして20分ほどです。車道(途中まで)を歩いてもよいのですが、大半の人が山道を歩きます。まさに山歩き、いい運動というか日頃鍛錬していないと簡単には登れません。途中で座り込んでいる人を何人も見かけました。松山城といえば、まず一番にこのつらい山歩きを思い浮かべます。そして眼下に見え隠れする高梁の町並み、いかに高いか実感できる瞬間です。

備中松山城天守は、標高430mの臥牛山頂上付近に建ち、現存する天守を持つ山城としては最も高いところにあります。城は鎌倉時代にその起源を発しますが、今の天守の姿になったのは、1683年のこと、水谷勝宗が3年がかりで修築しました。山陰と山陽の東西の主要街道も交差する要地であるため、戦国時代は激しい争奪戦が絶えず、城主が目まぐるしく交替しています。

ところで江戸時代から現存する天守は、全国でたったの12城しかありません。弘前城(青森県)、松本城(長野県)、丸岡城(福井県)、犬山城(愛知県)、彦根城(滋賀県)、姫路城(兵庫県)、松江城(島根県)、丸亀城(香川)、宇和島城(愛媛)、松山城(愛媛)、高知城(高知県)、そして備中松山城(岡山県)。
このうち、国宝に指定されているのが、松本城、犬山城、彦根城、姫路城の4城で、他は重要文化財に指定されています。そしてすべてが日本百名城に指定され、姫路城は世界遺産にも登録されています。備中松山城は、12城の内、唯一の山城です。



石垣が見事です。

また備中松山城は、日本三大山城にも指定されています。ちなみに他の二つは、美濃岩村城(岐阜県)、大和高取城(奈良県)です。
さて息を切らしながら登ること20分、ついにお城の石段が見えてきました。そして左手には、漆喰の土塀、右手に立ちはだかる切り立った岩壁、その上を見るとそこにも漆喰の土塀がありました。幾重にも重なり合う石垣もまた見事です。



切り立った岩壁の上にも漆喰の土塀があります。よくぞこのような場所に作ったものと感心します。

石段を登って広場に出ると、甲冑姿の男性2名が、観光客の記念撮影に応じていました。ここから見るお城はとても見事です。天守閣は決して大きくありませんが、天守中央部分の唐破風出格子窓はとても優雅です。お城の周辺のカエデ類は紅葉しかけてとても絵になります。二重槽には初めて入りました。ちょうど係の人が来られたので、雲海を見る展望台はどのあたりか尋ねましたが、あの木製の展望台は確認できませんでした。

臥牛山周辺には野生の猿が多く生息しており、お城の主要建物の周囲には高圧の電柵が張り巡らされていました。それにしても観光客の多さには驚きます。これも同じく天空の城、日本のマチュピチュといわれる竹田城址ブームの有難い影響なのでしょうか。そのようなことを思いながら、天守をあとにしました。



小振りながら美しい天守です。
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