神宮寺遠景 手前がスイレンの池
知人から、「神宮寺のアジサイ、きれいだったよ!」との報告を受け、出かけることにしました。
当日は、快晴の30度を越える真夏日、アジサイに限っていえば、雨の方がよかったとも思いました。到着したのは10時頃、駐車場は半分ほど埋まっていました。
神宮寺の楽しみは、アジサイだけではありません。
駐車場の前の小さな池に、スイレンが、白、ピンク、黄色のかわいい花を咲かせています。
白、黄色、ピンクのスイレンがかわいい
駐車場の係りの方曰く、「午前中に来られてよかった!午後には花を閉じてしまいますから」とのこと。
スイレンというと、昨年訪ねた、高知県北川村のモネの庭や、三原市の三景園、津山市の衆楽園を思いおこしますが、こちらのスイレンも毎回楽しみにしています。
(神宮寺とは)
さて、神宮寺は真言宗御室派の寺院で、かつて南宮神社の一部だった寺です。「神宮寺」というのは、神仏習合時代に神社の中にある寺を指す一般名詞であって、固有名詞ではないのですが、神仏分離時に固有名詞を付けずにそのまま一般名詞が名前になってしまったと推察されます。
境内を中心とした約50アールで、80種3,000株のあじさいが咲き誇り、別名「あじさい寺」として知られています。 毎年6月中旬から下旬にかけては『あじさい祭り』が開催されています。
今年は新型コロナウイルスの関係で、モデルを招いての撮影会やバザーなどは中止となりましたが、地元の住民グループが苗を販売していました。
さて、スイレンを見たあと、いよいよアジサイの鑑賞ですが、暑い日ざしを受け、少し弱っている感じがしました。また、見ごろも少し過ぎているようにも思えました。
順路は概ね次のようになります。
1.エントランス 両側から迫る色彩豊かなアジサイ、たくさんの花を付けたヤマボウシも見事です。
道の両側のアジサイの色彩が美しい
濃い紫系のアジサイ
見事な花を付けたヤマボウシ
めずらしいアジサイ
水鉢に浮かぶアジサイの花弁
2.神宮寺境内に入り、めずらしい種類のアジサイを鑑賞
3.神社に通じる裏山の散策路のボリュームたっぷりのアジサイを堪能
南宮神社 参道脇のアジサイ
正面が南宮神社 遊歩道は石段を登って右に入ります。
ボリュームたっぷりのアジサイ
眼下は素晴らしい眺望です
(南宮神社)
広い境内
最後に、南宮神社の広い境内を散策します。
南宮神社の本殿(寛文9年(1669)の建立)は正面五間、奥行三間の巨大な堂で、市指定文化財となっています。外見では、寺とも神社ともつかない建物です。
本殿
狛犬
(境内の梵鐘)
また、寺が南宮神社から分離した際、鐘楼だけが境内の一角に残されたようです。
説明書きによると、現在の梵鐘は3代目で
初代は、福島正則が広島に持ち帰ろうとして、尾道沖で沈没
二代目は、ペリー来航の際、幕府の命により大砲に改鋳
以降、150年間、梵鐘の無い時代が続き
三代目の現在のものは、平成16年に京都の岩澤鋳造㈱で鋳造された
とありました。
歴史を知るのも楽しいですね。