勇壮な猿田彦の舞い
地区の産土荒神社(うぶすなこうじんしゃ)の七年神楽があり、私たちの組が当番組に当たっていました。実に3ヶ月前から、打ち合わせ、準備にかかり当日を迎えたのでした。
式年祭・大神楽は昼の1時から、終了は夜の10時の予定でした。お昼の12時から神楽太夫の皆さんに食事を摂ってもらいましたが、とにかくお酒の強い方が多く、びっくりしました。
そんなに飲んで神楽が舞えるのかと心配もしましたが、そこはさすがにプロです。
赤い顔をしていてもその舞は実に見事なものでした。皆さん、普段は柔和なお顔をされていても衣装を羽織るときりりとしまり、顔つきも随分変わって見えます。猿田彦命の勇壮華麗な舞には思わず拍手してしまいました。30代前半の方が多く、子ども神楽からずっと経験をつんでこられ、その舞を習得されたのでしょう。
それでも、その運動量は相当なものです。うらはらに楽屋ではほんと疲れ果てた様子でした。
今回始めてじっくり見たのが白蓋(びゃっかい)です。天井からつるされ、紐を引っ張って、揚げたり降ろしたりするのですが、その動きは実に華麗です。東西南北はもちろん自身でも回転します。これは綱の引き手が手元でくるくるとよじっているからです。まるで海中を泳ぐクラゲのようです。クライマックスには、仕込まれた紙吹雪がボタン雪のように舞い、実に優雅で見事なものでした。
さて神楽には、方言丸出しの掛け合いもあって、笑いを誘います。
大黒様が登場すると、まもなくお待ちかねの福の種です。お餅やみかん、菓子類ですがこの時間になると観客席もぐっと混雑します。
クライマックス オロチの登場
そしてオロチ(大蛇)が登場し、神楽はクライマックスを迎えます。「ピーピー」と鳴くオロチとの決闘シーン。最後にオロチの首が飛んでついに退治されるのでした。
そして最後は、組内で苦労して作った蛇が登場です。もちあげたりひっぱったりとその過激な動きに大丈夫かと心配もしますが、無事に終了してほっとしました。
終了はぴたり予定の午後10時。最中には、はげしい雨もたびたび降っていましたが、今回は公民館の中に設営した神楽殿だったので、まったく影響はありませんでした。
神楽の終了後は神楽殿の片付けです。無事終了したのは深夜の11時ごろでした。疲労困憊でしたが、無事行事を終え、充実感と達成感に似たものを感じました。
地区が手塩にかけて作成した蛇、その強さが試される
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