未熟なカメラマン さてものひとりごと

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雨の京都 3月30日(日)

2014-04-05 21:55:01 | 観光名所
前回のつづき (詳細画像 =京都の春を訪ねて=は こちら

雨に煙る京都御苑

せっかく新幹線代を払うのなら一泊しようと、実は予定の2週間前からビジネスホテルを予約していました。京都市内ならよかったのですが、当然この時期はどこも空いていません。京都がだめなら大阪はどうかも思いましたが、大阪もいっぱいで、次に大津はというとこちらもいっぱい、結局、空いていたのは新快速で35分先の近江八幡でした。翌日の朝、出かけに一緒になった名古屋からのご夫婦、こちらもまったく同じことを言われていました。

当日の天気、予報では朝から雨でしたが幸いにもまだ降っていませんでした。いったん京都駅に出た後、市営地下鉄で京都御苑北側の近衛邸跡の枝垂れ桜を見に行くことにしました。今出川で降りてフォームから階段を上がり地上に出ると、なんと土砂降りの雨でした。これで今日の桜見物の意欲はまったく無くなってしまいました。しかしせっかくここまで来たので見るだけ見て帰ろうと思いました。



近衛邸跡の枝垂れ桜

案内図をもとに進むと、見事な枝垂れ桜がなん本もあり、ほぼ満開の状態でした。このような天気の中でも、三脚を立てて撮影するカメラマンの姿がありました。こちらは初めてでしたが、想像以上に大きくて素晴らしい枝垂れに感動です。これで天気がよければ絶好の被写体なのにと残念に思いました。色も濃い目のピンク系もあってなかなか絵になります。ソメイヨシノのはちきれんばかりの美しさも豪華で魅力的ですが、枝垂れ桜の垂れ下がるさまは優雅で繊細、京都という町によく似合い魅かれるところがあります。

雨はいっこうに止むどころか、まずますはげしくなっているようです。散策路は、川のように雨水が流れ歩行を中断させます。おまけに靴の中にも雨水が入って何とも気持ちの悪いこと。傘をさしながら、片手でカメラを持っているので、撮影もぴたっと決まりません。それでも何とか撮り終えて京都御苑をあとにしました。

次はどこに行こうかと思いましたが、頭に浮かんだのが大徳寺です。以前、僧侶が日本傘をさして歩く姿を偶然撮影でき、とても気に入った写真が撮れたことを思い出したのです。雨に濡れる石畳も絵になるかもしれないと少しだけ期待もありました。地下鉄で北大路まで行ってあとはタクシーを拾うことにしました。相変わらず雨は止む気配はありません。大徳寺では、なかなか絵になる被写体も見つからず、そこで日本庭園で有名な、大仙院を訪ねて見ようと思いました。大徳寺の塔頭は22あるそうですが、そのうち訪ねたことがあるのは何年か前にお茶の関係で、孤篷庵(こほうあん)だけでした。といっても塔頭の中で公開されているのはわずか4か院だけだそうです。

受付で、「カメラをバックか袋に閉まってください。むずかしいようであればこちらでお預かりします」と依頼がありました。「国宝の建物なので申し訳ありません」ということでカメラを預け、順路にしたがって進むと、案内担当の人が説明をしてくれました。襖絵はすべて複製画だそうです。それでも90年くらい経っているのでそれなりに色が劣化し、いわれなければわかりません。以前NHKのBSで放送していた「日本庭園の旅」は私がとても好きな番組でした。この番組で紹介された大仙院はよく覚えています。深山幽谷蓬莱山の滝から流れだした水はやがて大河となり、大海に出るという流れですが、庭園は本殿をぐるりと取り囲むように表現されています。

説明を受けているとき、このお寺の歴史を語っていると思ったら、後半いつのまにか住職の本の話になっていました。こちらの住職は尾崎宗園といい、いくつも本を出している有名な方のようです。せっかくなので記念に色紙を1枚買って帰ることにしました。今買うと、色紙に住職のサインがもらえるとのことでした。気さくな住職にサインをいただいて大徳寺をあとにしました。
その後も雨はいっこうに止む気配もなく、残念ながら今日の京都見物はここで断念することにしました。しかし今回の旅行、前日が晴れてくれたのでほんとによかった。それがせめてもの救いでした。次は秋の紅葉の季節にまた来たいと思います。(おわり)



大徳寺 松葉のしずく
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