未熟なカメラマン さてものひとりごと

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アサギマダラというすごいチョウ

2011-10-04 21:53:47 | 撮影

ダリアが満開の世羅高原農場

先週の土曜日、広島県世羅町の世羅高原農場にダリアの写真を撮りに行ってきました。天気も良く高原の風もさわやかで、随分リフレッシュできました。ダリアは西日本最大とあり、最大級と云わず、最大と言い切ってあるので事実そうなのでしょう。ダリアのエリアは、野球場よりも広いとのことでしたが、なるほど2段に分けて植えてあるダリア園を、展望台から眺めると実に壮観なものでした。
花は、頭ぐらいの大きさのものから小さいものまで、色や形も実にさまざまです。実にその数、400種、2万5000株。よくこれだけ集めたものだと感心します。入園者も随分多いように思いました。
ダリアもそうですが、私のもう一つの目的は、花にとまるチョウなどの昆虫を至近距離で撮影することでした。ハチはそれなりに飛んでいて、せわしく蜜を集めていました。ただ、チョウは当日、ほんとに少なく、なかなかその機会に恵まれません。アゲハ蝶などは、大変機敏で、遠くから眺めるだけ。今日はだめかな、と思っていましたが、1時間のうちに何とか2度だけチャンスが巡ってきました。

1度目は、黒い大型のチョウで、アゲハの仲間だと思います。(後日:モンキアゲハと判明)後ろを追っかけて何枚か撮影することもできました。2度目のチョウは、実に不思議なことに、ゆったりとひらひらという感じでやってきて、近くに寄っても逃げることなく、至近距離からの撮影にも気軽に応じてくれました(?)。このチョウは、頭の下に白と黒のまだらもよう、羽も大きく何色か交じり合ってとてもきれいです。このチョウの名前が、ネットで調べてもなかなかわからず、実はあれから、気分的にどこかすっきりしない日々を送っていました。



アサギマダラとわかった大型のチョウ

しかし、なんというめぐり合わせでしょう。今日(10月4日)の朝刊に、ばっちりその写真が載っていたではありませんか。あのチョウだとすぐにわかりました。チョウの名前は、「アサギマダラ」とありました。新聞の記事は、備前市で見つかったチョウが、実は石川県白山市から300キロを一週間前後かけてやってきたものだということがわかった、というものでした。どうしてわかったのかというと、チョウにマーキングがされていたからです。心優しき私から見ると、いくら学術調査のためとはいえ、人間の一方的な都合によりチョウの羽に文字や数字を書き加えることは、いかがなことかと思いました。最初はイタズラされたチョウ、ということで掲載されていたのかと思ったほどです。

そこで、例によって、このチョウのことを調べてみることにしました。このアサギマダラ、日本では北海道から九州沖縄まで高地ならどこでも見ることができます。岡山県では、夏には中国山地の涼しいところに、秋には県南部でも見られるそうです。現在、日本の国蝶は「オオムラサキ」ですが、このアサギマダラも一時、その候補にのぼったことがあったようです。名前の由来ですが、「アサギ」は、ごく薄い藍色のこと。また、薄い青緑をこう呼ぶこともあるそうです。 水色より濃く、花色より薄い。新選組が羽織等で使用したあの色ですね。マダラは首の下のマダラ模様です。このチョウ、何が有名かというと、実は渡りをするチョウなのです。気温が下がると適温を求めて南下します。日本本土から、台湾、中国まで飛んだことが確認されています。実にその距離は2000キロ以上、海の上は休むところがないと思いますが、いったいどうしているのでしょう?またその間のエネルギーはどこからくるのでしょう。そして不思議なのが、またその次の世代が、海を越えて日本に戻ってくるといいますから驚きます。まだまだわからないことが多いアサギマダラの生態です。


ダリア園の様子はこちらで!
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