6月19日、ミモロは、鞍馬の近くにある宮大工さんたちの集団「匠弘堂」の工房に行きました。
この日は、5月末から進めてきたというお寺のお堂の屋根の仮組の様子が公開された見学会がありました。

「こんにちは~」とミモロは、工房の中へ。以前も来たことがあり、スタッフの方とも顔なじみです。
「いらっしゃいませ~ミモロちゃん。ようこそ~今日も見学会、楽しんでくださいね~」と、横川総一郎社長。


今年、「これからの1000年を紡ぐ企業認定」になりました。
「なんかミモロちゃんに出会ってから、すごくいいことが起きるんですよ~」と横川さん。「え?そう、最近よく言われるの~ミモロと写真撮影すると、いいことが起きるって~」とミモロ。これは、本当のこと。やはり福招きネコのようです。
さて、工房見学の前に、会議室で、工事全体のことをお話していただきました。


「こういう図面で、作るんだ~」
仮組が行われるお堂は、福岡県の真言宗の寺院、「愛宕山 照智院」の大師堂の屋根の部分です。「大師堂」というのは、真言宗の開祖、弘法大師空海をお祀りする大切なお堂です。京都の神護寺、仁和寺、また和歌山の高野山 金剛峯寺など、真言宗のほかの寺院にも「大師堂」があり、共通の特徴があり、それを基本に設計されたもの。
その特徴は、比較的シンプルな組物。方形の屋根、格子組みの建具などです。
神社仏閣の建物は、それぞれ基本的な決まり事があるのだそう。
会議室から、いよいよ工房へ。まずは、板張りの空間へ。「なにする場所?」とキョロキョロするミモロ。

ベニヤには、鉛筆で描かれた線が見えます。

設計図面にそって、実際の大きさを板の上に描いて、構造などをさらに確認する場所なのだそう。


そばには、基本になる木材もありました。「これに合わせて、他の木材を加工するの?」
さて、1階の作業場へ移動します。広い作業場には、実際の大きさの屋根があります。

「ここで、組み立てて、また分解して、現場に建てるんだって~」とミモロ。屋根をこの位置から見る機会は、めったにありません。
神社仏閣の建築の特徴は、軒が長く、そこに柱がないこと。その軒を支えるために、てこの原理を応用したはねぎ工法という特別な技術を使います。神社仏閣の建築の技術は、すでに室町時代には、確立され、現在は、その工法を受け継いでいるのだとか。
「はねぎ工法」では、屋根は柱で支えません。「あれ~柱がない!」と、屋根を下を見て、驚くミモロ。

屋根の中央部に、軒を作る木材が放射線状に配置されています。その中央部を上から押すと、屋根は、傘をさかさまにしたようになるのだそう。つまり絶妙なバランスで木材は配置されているのです。「すごすぎる~」とミモロ。
建物に使われる木材は、吉野産のもの。作業場には、ヒバの香りが漂っています。


木材の奥には、構造の上で必要な切り込みがあり、それを手で確認するミモロです。
軒に並ぶ垂木・・・実はここにも匠の技がありました。

軒のカーブに従い、垂木は、軒の中央部は、四角形。でも軒の先端にいくごとに平行四辺形のような形になっています。


「う~こんな風になってるって、知らなかった~すごい~」と目を丸くするミモロです。
宮大工さんの技は、他にもいろいろ。「なんかカーブしてる~」とこちらも軒の部分で…


神社仏閣の建築を専門にする宮大工さんは、彫刻家でもあります。
屋根を支える正面の蟇股(かえるまた)には、見事な細工が…


「あ、ハートのマーク見つけた~」
また、こちらは、しのぎの部分。「すごい真っすぐできれい~」


「こっちは、すこし曲がったり、途中で消えてる~」とミモロ。
多くの修復も手掛ける「匠弘堂」。時代によって、宮大工の腕に差があるといいます。
「100年後、自分たちが作った部分を後世の人が見たとき、いい仕事してないと…」と横川さん。
宮大工の仕事は、一般住宅を専門にする大工さんとは、違い、設計から木材加工、組みたて、施工とすべてを担います。
まさに特殊技術を有している人たちなのです。
昔ながらの工法で行う建設作業。丸太の皮はぎから、さまざまな多くの作業を手で行います。でも、今は、丸太から作る角材の加工などは、機械も活用。その部分もすべて手で、行うと、すごく時間がかかるそう。
ひとりひとりの宮大工さんは、すべての作業ができるように、技を磨いています。
「宮大工さんってすごいね~カッコイイ!」と、ミモロ。

ヘルメットかぶり、宮大工さんに憧れるミモロでした。
「匠弘堂」の工房見学などに参加して、神社仏閣の建築について、いろいろ教えていただいたミモロ。
以前とは、神社やお寺を訪れると、構造が気になるようになりました。
「今日は、ありがとうございました~バイバイ」と、みんなに見送られ、工房を後にしたミモロです。

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