「ここ来るの久しぶり~」と、「京の夏の旅」巡りをしているミモロが訪れたのは、円山公園の洋館「長楽館」です。
通常、レストランやカフェとして人気の「長楽館」。「京の夏の旅」では、通常非公開の最上階の「御成の間」が拝見できます。
「すごく立派な洋館なんだよ~」
ここは、たばこで財をなした明治の実業家・村井吉兵衛が明治42年に国内外の賓客を接待するために建てた別邸です。
内部は、ロココ、ネオ・クラシック、アールヌーボーなど、西洋の建築様式を随所に取り入れ、まるで外国にいるような心地に。
アメリカ人技師のJ.Mガーディナーの設計で、外観は完全な洋館、そして1,2階はゴージャスな洋風、そして3階は、なんと品格ある書院造風の和室という和洋折衷の建築で、その状態の良さおよびあらるゆ面での上質感というたぐいまれな価値から、昭和61年に京都市指定有形文化財に指定されました。
「どんな紳士や貴婦人たちが、この階段上ったんだろ?」と、想像しながら、しずしずと階段を上るミモロ。
それぞれの階の天井が高いため、「わ~結構高~い!」と下を覗いて驚きます。
「京の夏の旅」の受付へ。「はい、ひとりですね~」
「この入場チケットを1階のショップに出すと、焼き菓子が15%オフになりますから、ぜひご利用くださいね~」と。
1階のカフェでは、美味しいケーキやスイーツがゆったりとした雰囲気の中で頂けるのです。
受付の横で靴を脱いで、上の階へと向かいます。
「長楽庵」と名付けられたスペースは、表千家の「残月亭」を写したと言われる広い茶室。
正面の表面が波打つような揺るぎガラスがはまった窓からは、京都の北側を見渡せます。
「あ、平安神宮の鳥居~。あれ~円山公園の枝垂桜もここからだと、よく見える…わ~ここでお花見したいね~」と、
大きな2帖の床の間をもつ茶室にも、洋風な部分が…それは、春と秋を表現した2枚のステンドグラスの窓。
色ガラスを通した光が、茶室の中にも差し込みます。
「どうぞ~こちらの和室へ~」と、ここのガイドを担当する方。
「長楽館」の歴史などをご説明くださいました。
明治初期、煙管用の刻みタバコの行商をしていた村井吉兵衛は、急速に進む日本の西洋化に着目。行商でためた資金で、国内初の両切り紙巻きの製造販売に着手します。「サンライス」や「ヒーロー」と名付けられたタバコは、5年後に年間生産量日本1に。莫大な富を生み出すタバコ産業。そこに目を付けたのが、明治政府…タバコの製造と販売を村井をはじめとする民間企業から買い取り、政府の専売制にします。その権利の譲渡で、村井吉兵衛は巨額の財を手にし、銀行業、石鹸生産、印刷業などさまざまな事業を行う村井財閥を築き上げます。しかし時代の流れの中で、財閥は解体。ここ「長楽館」も、その後いろいろな人の手に渡ります。そして、現在は、土手さんが、土地と建物を所有。その整備、修復などを行い、現在の見事な姿に蘇っているのです。
多くの国内外の賓客をもてなした「長楽館」。その名の由来は、伊藤博文の歌からだそう。
今回公開された「御成の間」は、格式の高い折り上格天井と豪華な金箔の襖絵が見事です。
「いままで洋館の中にいたから、ここに来ると、また別世界にいるみたい~」とミモロ。おそらくここに招かれた国内外の賓客も同じように感激したことでしょう。
「天井に素敵な照明が付いてる…」と天井を見上げるミモロ。
「これは、バカラ製のシャンデリアですよ。当時のものです」との説明が…
さすが、見事な和洋折衷。上質なもの同士は、巧みに調和するもの。
金箔の襖絵などには、千鳥がいろいろなところをノビノビと飛んでいます。
「大切な建物だね~」と、訪れるたびに思います。
「あ、ここから祇園閣が見える…ここから行ってみようよ、ちょうど特別公開してるし~」と、ミモロは、次に近くの「大雲院 祇園閣」へ向かうことに…
*「長楽館」の詳しい情報はホームページから
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ミモロへのお問い合わせ・ご要望は、mimoro1888@gmail.comまで
通常、レストランやカフェとして人気の「長楽館」。「京の夏の旅」では、通常非公開の最上階の「御成の間」が拝見できます。
「すごく立派な洋館なんだよ~」
ここは、たばこで財をなした明治の実業家・村井吉兵衛が明治42年に国内外の賓客を接待するために建てた別邸です。
内部は、ロココ、ネオ・クラシック、アールヌーボーなど、西洋の建築様式を随所に取り入れ、まるで外国にいるような心地に。
アメリカ人技師のJ.Mガーディナーの設計で、外観は完全な洋館、そして1,2階はゴージャスな洋風、そして3階は、なんと品格ある書院造風の和室という和洋折衷の建築で、その状態の良さおよびあらるゆ面での上質感というたぐいまれな価値から、昭和61年に京都市指定有形文化財に指定されました。
「どんな紳士や貴婦人たちが、この階段上ったんだろ?」と、想像しながら、しずしずと階段を上るミモロ。
それぞれの階の天井が高いため、「わ~結構高~い!」と下を覗いて驚きます。
「京の夏の旅」の受付へ。「はい、ひとりですね~」
「この入場チケットを1階のショップに出すと、焼き菓子が15%オフになりますから、ぜひご利用くださいね~」と。
1階のカフェでは、美味しいケーキやスイーツがゆったりとした雰囲気の中で頂けるのです。
受付の横で靴を脱いで、上の階へと向かいます。
「長楽庵」と名付けられたスペースは、表千家の「残月亭」を写したと言われる広い茶室。
正面の表面が波打つような揺るぎガラスがはまった窓からは、京都の北側を見渡せます。
「あ、平安神宮の鳥居~。あれ~円山公園の枝垂桜もここからだと、よく見える…わ~ここでお花見したいね~」と、
大きな2帖の床の間をもつ茶室にも、洋風な部分が…それは、春と秋を表現した2枚のステンドグラスの窓。
色ガラスを通した光が、茶室の中にも差し込みます。
「どうぞ~こちらの和室へ~」と、ここのガイドを担当する方。
「長楽館」の歴史などをご説明くださいました。
明治初期、煙管用の刻みタバコの行商をしていた村井吉兵衛は、急速に進む日本の西洋化に着目。行商でためた資金で、国内初の両切り紙巻きの製造販売に着手します。「サンライス」や「ヒーロー」と名付けられたタバコは、5年後に年間生産量日本1に。莫大な富を生み出すタバコ産業。そこに目を付けたのが、明治政府…タバコの製造と販売を村井をはじめとする民間企業から買い取り、政府の専売制にします。その権利の譲渡で、村井吉兵衛は巨額の財を手にし、銀行業、石鹸生産、印刷業などさまざまな事業を行う村井財閥を築き上げます。しかし時代の流れの中で、財閥は解体。ここ「長楽館」も、その後いろいろな人の手に渡ります。そして、現在は、土手さんが、土地と建物を所有。その整備、修復などを行い、現在の見事な姿に蘇っているのです。
多くの国内外の賓客をもてなした「長楽館」。その名の由来は、伊藤博文の歌からだそう。
今回公開された「御成の間」は、格式の高い折り上格天井と豪華な金箔の襖絵が見事です。
「いままで洋館の中にいたから、ここに来ると、また別世界にいるみたい~」とミモロ。おそらくここに招かれた国内外の賓客も同じように感激したことでしょう。
「天井に素敵な照明が付いてる…」と天井を見上げるミモロ。
「これは、バカラ製のシャンデリアですよ。当時のものです」との説明が…
さすが、見事な和洋折衷。上質なもの同士は、巧みに調和するもの。
金箔の襖絵などには、千鳥がいろいろなところをノビノビと飛んでいます。
「大切な建物だね~」と、訪れるたびに思います。
「あ、ここから祇園閣が見える…ここから行ってみようよ、ちょうど特別公開してるし~」と、ミモロは、次に近くの「大雲院 祇園閣」へ向かうことに…
*「長楽館」の詳しい情報はホームページから
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