「よいしょ!」と、足を大きく開いて、茅の輪をくぐるミモロ。
6月30日の16時から始まった京都東山の「粟田神社」の夏越の祓いへ。
日頃、知らず知らずに身に付いた穢れを祓う神事です。
「夏バテ防止になるかなぁ~」と、このところの暑さが身に応えるミモロ。
鳥居から石段を上り、境内へ。そこには、茅の輪が…
1週間前に作った茅の輪は、暑さのためか、すでに緑の色を失われ、ドライフラワー状態ですが、そのお役目の効果には変わりありません。
16時になり、神事がはじまりました。
佐々貴宮司様の祝詞の奏上などが行われます。
「あ、宮司様、おひげはやしてる…なんか感じ変わったけど…似合うね~貫禄感じる…」と密かに思うミモロでした。
さて、神事に際し、手渡されたのは、「茅の輪くぐり」の方法を記したものと、身の汚れを祓う「切麻」です。
中には、1センチ四方に刻まれた紙と刻まれた麻が入っています。
その紙を両肩や頭に散らし、穢れを祓います。
まるで花吹雪のように散らされた小紙と麻…ミモロの頭にも…。
そして、紙が入っていた包み紙で、体中を摩り、そこに穢れを移すのです。
宮司様が白布を勢いよく裂き、その音が境内に響きます。
その様子をじっと見つめるミモロです。
ミモロ達、参列者の穢れを移した紙は、宮司様の手元の木箱に納められ、それを神様に浄めて頂きます。
さぁ、茅の輪くぐりが始まりました。
茅の輪を通るたびに、和歌を詠みます。
「思うこと みなつくねとて 麻の葉を 切りに切りても 祓へつるかな」
茅の輪をくぐり、左に回り、再び正面へ、
「みなつきの 夏越の祓 する人は 千歳のいのち 延ぶといふなり」
そして、また、茅の輪をくぐり、右へ、八の字を描くように進んで祈ります。
最後の和歌は、「宮川の きよき流れに みそぎせば 祈れることの 叶はぬはなし」
くぐり終わったら、「我は蘇民将来の子孫なり!」と宣言します。
その昔、神様を助けた蘇民一族は、その後、神様のお力で、疫病や災いを免れたというお話から、「私は、蘇民一族の子孫ですから、守ってくださいね~」と祈れば、健やかに暮らせるということです。
「ミモロ、ネコだけど、蘇民一族の子孫って思ってくれるかな?」とちょっと心配を。でも大丈夫、祈れば叶えられるかも…。
ますます夏が厳しくなる京都…「夏越の祓い」への参拝者も以前に比べ多くなっています。
神事が納められると、参列者に神様に備えられた品が下されます。
「はい、ミモロちゃん、どうぞ~」「いただきま~す」
頂いたのは、この時期の和菓子「水無月」です。
以前は、ひとりひとりに渡された品ですが、参列者が多いため、今回は一世帯にひとつということに。
「みんなで分けて頂くんだよね~ママと半分こね~」と。
氷の姿を象った水無月…疲れた体を癒す甘さです。
今年も無事に夏が越せますように…
神事の後、境内から町を望み、深呼吸するミモロ。
「少し風があるから涼しいね~」
でも石段を下り、三条通を歩くころには、再び汗が滲みます。
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