前述したヤブランに少し似ているところもあるので、掲載します。学名は「Ophiopogon japonicus」で、ユリ科、ジャノヒゲ属の常緑多年草です。別名を「リュウノヒゲ(竜の髭)」とも言われています。花壇の縁をこのジャノヒゲで囲んでいるところも多いですね。ヤブランほど葉が大きくはないですが、小さくて淡紫色の花(ヤブランより花穂が短い)は7月から8月頃に咲きます。ヤブランが黒紫の実を付けるのに対して、このジャノヒゲは綺麗なコバルトブルーの美ししい実をつけます。いずれも小鳥が好んで食べますので、小動物や鳥に種子繁殖を依存します。冬に窓から小鳥を観察するのに絶好の植物です。また、根茎が横に伸びて繁殖しますので、群落を形成しやすいのも同じです。更にこの植物は、根の太くなったところを「麦門冬」として生薬となります。咳を鎮めたり強壮効果があるとされています。写真は自宅で、7月の上旬に撮影したものです。
盆花として知られています。漢字で記述される和名でお解かりの通り、もともとは、この花に水をふりかけ、禊(みそぎ)に使われる萩(はぎ)であったことから、「みそぎはぎ」と言われていたものが、「ミソハギ」になったとの説があります。このため、今でも別名を「ミズカケグサ」と言われることがあるようです。学名は「Lythrum anceps」で、ミソハギ科、ミソハギ属の多年草です。7月から8月頃に綺麗に咲き、古来お盆の供物を御祓いして祖霊をお迎えする儀式に使われてきたようです。今では、盆の時期に仏前に供える花としても使われています。写真は牛久自然観察の森の池の辺にあったものを8月5日に撮影しました。