友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

姉の入院

2013年12月07日 18時31分02秒 | Weblog

 「母が動けなくなったの。私ひとりではどうすることも出来ないので、すぐに来て!」と昨日の朝、姪っ子から電話が入った。83歳の姉はひとりで暮らしているので、ひとり娘の姪が様子を見るために出かけている。昨日も朝早く家に行くと、いつもならベッドで寝る姉が畳の上で横になっていた。「腰が痛くて動けない」と姉。「手を貸そうとしたけれど、痛がって動かないので来て欲しい」と言う。いよいよそういう時が来たかと、急いで身支度をして出かけた。

 「救急車で病院には行きたくない」と言うので、私の車に何とか乗せて出かけた。話によると、つい先日も腰が痛くなり動けなくて、病院へ運ばれていたらしい。姪っ子が勤めていたことがある総合病院で、転んで手を骨折した時も手術を受けたという。病院の整形外科で診察を受ける。先日撮影したというレントゲンを見ながら医師は、「脊椎管狭窄症ですね。この辺りの骨がかなり変形しています。痛み止めの薬を出していますが、飲んでいますか?」と聞く。姉は「飲んでいる」と答えるが、姪っ子は「飲まないので困っています」と現状を訴える。

 「病院としては症状に合わせた最高の薬を出しています。動けないとか、飲まないとかで、入院できる病院ではないので、相談室に行って受け入れてくれる病院を探してもらってください」と医師は言う。なるほど、一刻を争うような病気ならば緊急入院ということはあっても、ひとり暮らしで動けない、薬も飲めない、用足しも自分で出来ない、そういう患者は入院できないのだ。私も姪っ子も、「あとは家で看病するように」と言われても、姉に付きっ切りになっているわけにはいかない。

 相談室で、ひとり暮らしの83歳で脊椎管狭窄症の女性を受け入れてくれる病院を探してもらうが、やはりすぐには見つからない。私は姪っ子に、「病院は通いやすいところの方がいいのではないか」と話す。姪っ子は思い当たるところがあるようで、自分の町に近い整形外科病院の名前を相談員に伝えた。幸いなことに大部屋ベッドに空きがあり、院長も受け入れを許可してくれた。姉は「どうして入院しなければならないの。痛み止めの注射さえ打ってくれればいい」と言うが、これ以上ひとり暮らしは無理だろう。

 年金生活なのに、電話勧誘を受けて高いサプリメントを購入したり、通帳の存在も食事をしたかも分からなくなったり、痴呆が進んできている。しかし、プライドだけは高い。病室を出る時、若く明るく元気のいい看護婦さんに、「わがままを言うと思いますけど、よろしくお願いします」と挨拶すると、「大丈夫ですよ。そういう人ばっかりですから」と答えるので、思わず肩をポンと叩いて笑ってしまった。

コメント
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