ハロウィーンは仮装してドンチャン騒ぎをする祭りのイメージしかない。酒の販売や飲酒が禁じられた渋谷なのに、相変わらず大勢の人が集まったようだ。51歳の男性が若い女の子のお尻を触ったとかで逮捕されている。「触って」と言わんばかりのファッションなのに、ダメなの?って思えてしまう。
日本人は不思議な民族だ。ハロウィーンの祭りを、こんなに大々的に行っている国は、珍しいのではないだろうか。ハロウィーンはヨーロッパでの古くからの祭りだが、厳格なキリスト教徒は異教徒の祭りなので受け入れていない。アメリカでもハロウィーンの祭りはプロテスタントは行わないと聞いた。もともと秋の収穫を祝う祭りなので、子どもたちのお遊びで広がったようだ。
日本人はクリスマスと同様に、ハロウィーンを受け入れ、アレンジしてしまった。仮装してバカ騒ぎをするのは、それだけ日頃の生活が詰まらないからだろう。仮装すれば別の人間になれる。日本の祭りは昔から無礼講だ。男女の仲も、この日は無規律だった。真面目で働き者だからこそ、羽目を外す一時が必要だったのかも知れない。
こうしたバカ騒ぎの時を庶民に与えることで、権力者は日頃の不満を抑えてきたのだろう。このまま踊らされるままでよいのだろうかと思うのは老婆心なのかも知れない。いや、若者たちのようにバカ騒ぎが出来ない妬ましさなのかも知れない。とうとう11月になってしまった。朝夕は随分空気が冷たい。
ふと口ずさんでいた。「冬が来る前に もう一度あの人に めぐり逢いたい」。冬は寂しすぎる。せめて秋のうちに、会いたいと思う。