朝から荒れ模様の天候で、今は陽が射しているが猛烈な風が吹いている。ドアの隙間を通り抜ける風が「ブォー、ブォー」と不気味な音を上げる。植えた花が気になるし、植え替えたバラは大丈夫かとルーフバルコニーに目をやるが、今のところは持ちこたえている。新型コロナウイルスに襲われてもジッと耐えるしかないように。
午後、知人の女性がやって来た。彼女の家族は熱心なキリスト教徒で、亡くなった姉の「お別れの会でのあいさつ文を見て欲しい」と言う。A4判2枚の原稿は、亡くなる直前の様子や亡くなった姉の人柄などが素直に書かれていて、特に直すところはなかった。亡くなった姉のダンナからの指名だと言うので、「頼りにされているのだから、受けなきゃ―ね」と話す。
キリスト教でもいろいろあって、彼女の家族が信仰する団体に付いて私はよく知らない。彼女は明るくお茶目なところがあるから、亡くなった姉も似ていることだろう。義兄は大学の先生で理屈っぽいのに、信仰に導いてしまったのだから、姉の力がよく分かる。料理が上手で、オシャレで柔和で、自分で「わがまま」と言える家庭のようだ。
私のところに週に1度訪ねて来る「エホバの証人」の女性がいる。「キリストを信じますか」と彼女が言うので、「信じていますよ。キリストの言葉には感心しています」と私は答えている。釈迦や孔子よりも分かりやすく感じている。「ぜひ、集会に」と誘われるが、敬愛は出来ても信仰心は無い。エホバの彼女は「可哀そうな人」と私を思っていることだろう。