朝のうちは穏やかだった。新1年生がパパママと一緒に登校してきた。卒業式ほどの派手さはないが、ママの中には着物姿が見られた。子どもたちは男の子はブルーの上下が多かったが、女の子は上下とも白、上は白でスカートはブルーが多かった。式場の体育館から出てきた時、真っ白な上靴が目についた。
教室にはママしか入れないようで、パパは運動場から中の様子を見ていた。木陰で祖父母らしき1組が孫が出てくるのを待っていた。陽射しもあり、今日は入学式にはピッタリだった。私はルーフバルコニーで、誰が見に来るのか分からないのに、見栄えがするようにチューリップを並び替えた。
それなのに、午後からは南東の風が強くなり、またしてもチューリップをいじめる。花弁が風でちぎれそうになっている。何とも自然は酷いことをする。年齢からすれば当然なのだが、葬儀の知らせがよく届く。現役を引退しているから、家族葬で行う人が多いが、そのため出席すべきか悩むことがある。
家族葬でも生前、親しかったり恩義があったりすれば参列させてもらうが、ほとんど話したこともないとか、知人の身内となると顔も知らないので遠慮させてもらう。私は娘たちに、葬儀はしなくてもよい、墓も作らないと言ってある。ただ、年賀状を交換してきた友だちや知人には死亡を知らせて欲しいので、死亡通知名簿と通知ハガキの文面は作って、パソコンに保管してある。