長女の、中2の娘の運動会に応援に来た姉である上の孫娘が、ふたりの息子を連れて、「ついでにそっちへ寄るわ」と遊びに来てくれた。上の子はもうすぐ3歳になるが、下の子は生まれてまだ3ケ月だ。よくこんなに幼い子どもを連れ回すと心配になる。
3ケ月の子を抱っこしてみると、1ケ月ほど前に来た時よりも大きくなっているし、まだ首は座らないと言うが、表情は豊かだ。赤子は大人の表情から学ぶというが、「可愛いね」と笑いかけると笑顔で返してくれる。
添い寝をすると、居るのを確かめるように両足を盛んに動かし、「アーアー」と甘えてくる。自分では生きられないから、大人に気に入ってもらう他ない。可愛い笑顔もその手段だが、大きくなるにつれ自立し、人に甘えることを忘れてしまう。
3歳になる上の子は、手足も伸びて大きくなったが、弟に母親を取られて時々ヒステリックになる。我が家に置いたままの玩具を持ち出して、ひとり遊びが出来るようになったが、それでも完成品を母親に見せに行き、褒めてもらうと満足そうな顔をする。
子どもはこんな風にして成長していくのに、子どもだけで遊んではいけないとか、留守番をさせてはいけないとか、条例を定めようとした埼玉県の自民党県議団は全く子どもの成長を考えていない。提案は見送ったけれど、「瑕疵はなかった」と自分たちの浅はかさを反省する気は全くない。
市川沙央さんの『ハンチバック』を、ぜひ多くの人に読んでもらいたいと思う。人は自分と違う人を見ると、違うというだけで差別してしまう。差別は区別ではない、下に見ようとする意識だ。蔑むことで自分の優位を得ようとするのだろう。
そんな目でズーと見られてきた市川さんは、「怒りだけで書きました。復習をするつもりでした」と言ったが、紛れも無い彼女の本心だろう。けれど表彰式で、「こうして皆様に囲まれていると、復讐は虚しいということも分かりました」と語る。
「私は愚かで、浅はかであったと思います。怒りの作家から、愛の作家になれるようなに、これから頑張っていきたいと思います」と結んでいた。期待している。彼女の第2弾が読みたい。
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