長女の下の娘は、4月から小学6年生になった。「最上級生だ」と張り切っていたのに、未だに部活動も無く寂しい毎日を送っている。七夕の前日が誕生日なので、「誕生日プレゼントを渡したい」とカミさんが連絡すると、「明日は魚釣りに行くので、今日の夕方にして」と返信があった。
カミさんは彼女が欲しいというものを、私は読ませたいと思って取り寄せてあった本を贈ることにした。私が「本」に出合ったのはあの子と同じ6年生の時だった。我が家には長男である兄貴の絵本があった。昔の絵本なので、写実的で立派な絵画だった。私が絵に惹かれるようになった原点だと思う。
何かの拍子に、1冊の本が気に入ったなら、これも読んでみようということにならないとも限らない。小学生で読書好きになれば、きっと彼女の世界は広がるだろう。私は高校生になって、ヘルマン・ヘッセやドストエフスキーに惹かれた。アニメや映画の方が手っ取り早いかも知れないが、本は自分で場面を想像できる。
役に立つとか立たないとかに関係なく、興味が湧けば手にすればいい。そう思って、『親愛なるナイチンゲール様』『ときめく心 中学生の相聞歌』『日本国憲法を口語訳してみたら』、上野千鶴子さんの『女の子はどう生きるか』、娘たちが残していった漢和辞典や国語辞典など12冊を紙袋に入れ、手紙を添えた。
あの子は読書好きにならないかも知れないが、小6の誕生日にジイジから何か知らないがたくさん本をもらったと記憶してくれればそれでいい。さぁー、出かけようか。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます