長女のダンナが企画した『彦根の旅』は、中山道歴史巡りだった。10月10日は晴天が多い「スポーツの日」のはずだったが、この日はあいにくの天候だった。それでも出発して間もなく、雨は止んできた。
高速道を関ケ原で降りて、関ヶ原合戦の史跡を通り抜ける。最初に見たなのは大谷吉継の陣跡に向かう途中の、東海道線の下を小川が流れているが、合戦の為に流した人の血が黒くなったという黒血川だった。
さらに進むと常盤御前の墓とか常盤地蔵がある。ダンナが別の地蔵を指して、「この見真大師像は誰のことか分かる人!」と質問する。みんなが知っている人の名を上げるが誰も当たらない。「正解は親鸞です」とダンナが言う。石像からは想像がつかなかった。
今須峠を通り、徳川家康にゆかりのある妙応寺へ。山門の前に「下乗」と掘られた石がある。乗物から降りて入りなさいという標石だ。立派な山門を抜けるとさらに堂々とした本堂が見える(写真)。本堂の前に徳川家康が座ったという石があり、その横に天然記念物の「さざれ石」が置かれている。
県境を越えて滋賀県に入り、柏原の宿を抜けて醒ヶ井へ、昼食を予約している店に行く。店の前の小川には梅花藻が見られるが、花は終わりのようだった。この店は築百年は経ていて、中庭も立派だった。マス料理もおいしかった。
食事後は散策、まず醒ヶ井木彫美術館へ。この辺りは木彫の里といわれるようで、仏像や透かし彫りなどが展示されている。流れる水は豊富でキレイだ。私は高校生の時に来ていて、この上流に養鱒場があり、その奥の風穴と呼ばれた鍾乳洞を探検した。
ダンナが「どうしても行きたい」と言う『岩脇蒸気機関車避難壕』を見に行った。裏口から入ったことが幸いして見学できたが、表に回ったら扉が閉まっていた。戦争中、機関車を避難させるために2本のトンネルが掘られたが、完成する前に終戦になってしまった戦争遺跡である。
初めて見るものばかりで、とても楽しい『秋の遠足』だった。どうもありがとう。
妙応寺
駅近くに地ビールレストランがあったんですけどね。