先週末は外出していて、ロクにテレビを見ることが出来ませんでしたが、ことのほかスポーツが面白かったようです。
先ず、福岡国際マラソンで、埼玉県庁の公務員ランナー・川内優輝さんが、2時間9分5秒で、日本勢最高の3位に入りました。ご本人は、目標の2時間7分30秒台はおろか、自己ベスト(2時間8分14秒)にも届かず、不本意だったようですが、ペースメーカーが外れた中間点から抜け出してレースを引っ張り、29キロ手前で後続集団に吸収されるも、その後も驚異的な粘りを見せて日本人トップを確保し、日本陸連・専務理事の尾県貢氏は「心技体の心の部分が卓越している」「立場を忘れて感動した。日本のマラソンランナーの範となる心持だ」と褒めちぎり、中長距離マラソン部長・宗猛氏に至っては「彼が本当のプロ。それに比べると実業団の選手はアマチュア」とまで言い放ちました。
また、ゴルフでは男・女ともに今年の賞金王が決まりました。男子は、松山英樹が今季4勝目を挙げ、1試合を残して、ツアー史上初めてプロ・デビュー1年目で、文句なしの結果を残しました。しかも獲得額が2億円を超えるのは、1994年&96年の尾崎将司と2001年の伊沢利光に次いで3人目(4度目)というオマケ付きで、破格のルーキーと言えます。女子は、最終戦でこそ横峯さくらに逆転され、賞金総額で130万円差まで追い上げられましたが、プロ6年目の森田理香子が、23歳327日と史上4位の若さで、初の賞金女王に輝きました。こちらも今季4勝を挙げる活躍で、ここ数年韓国勢の強さが目立った国内ツアーでは、4年ぶりの日本人・賞金女王なのだそうです。
以前、ブログにも書いたように、今年はプロ野球界でもルーキーが活躍し、若さがはちきれんばかりの田中まー君は大記録を打ち立て、楽天イーグルスを初の日本一に導く大車輪の活躍を見せました。相撲界でも、アマ横綱と国体横綱のビッグ・タイトルをひっさげ、史上2人目となる幕下10枚目格付出の資格を得て今年3月にデビューした遠藤は、二場所で通過し、新十両で迎えた7月場所では14勝1敗で優勝して史上4人目となる十両1場所通過を果たしました。ケガのため新入幕後の二場所はぱっとしませんでしたが、曲げを結えるほど髪が伸びておらずザンバラ髪のままというのが、スピード出世を物語ります。
こうした若者たちは、これからのマラソン界、プロゴルフ界、プロ野球界、相撲界をそれぞれ背負って立つ、いずれ劣らぬ逸材であり、先ずはこうした若手の台頭を喜ぶべきなのでしょう。しかし素直に喜んでいいものか、まさに宗猛さんが指摘されたように、実業団の選手たちは何をやっているのか、若い選手にいいように引っ掻き回されて、ベテラン勢は何をやっているのか、不甲斐なさを感じた人は少なくなかったことでしょう。
先週のNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」に、独創的な発想センスで、エルメス、ルイヴィトンなど世界の一流ブランドからも依頼が殺到するデザイナーの佐藤オオキさんが登場しました。ファッション・ブランドや、パン屋やコーヒーチェーンの店舗デザインから、家具、全く新しい鞄、老舗の酒蔵が出すビールのパッケージ・デザインまで、あらゆるジャンルの会社から仕事が舞い込み、1年の半分近くも海外を飛び回り、常に250もの案件が同時進行していながら、それでも時間が許すかぎりギリギリまで依頼を引き受けることを信条にしていると言いますから、その馬力たるや半端ではありません。しかも、その全てにおいて全力投球し、「頑張ってジャンプして、10センチしか跳べないっていうクライアントがいて、なんとしても11センチ跳ぼうとしているという姿を目の当たりにすると、なんとか15センチとか20センチ、場合によっては30センチくらい跳ばせてあげることが出来ないかなって思うのが自分の原動力」と言い切り、良い意味で顧客の期待を裏切り、顧客の期待を大幅に上回る成果を残す技量もまた半端ではありません。
そんな彼が大事なのは「情熱」だと呟いていました。とあるコンクールに入選して、デザイナーを養成することでは世界的に有名なイタリアの某プロデューサーの目に留まり、声をかけられたのをきっかけに、新しい椅子のデザインを彼に認められたくて、毎月、イタリアの彼のもとを訪ねたといいます。隣駅とか、東京から大阪とかとはレベルが違います、地球の裏側に、毎月!です。並みの目線ではありませんね。恐らく彼に近い技術レベルのデザイナーは少なくないことでしょう。そんな中から彼が抜きんでるのは、こうした精神的なものによると言わざるを得ません。紙一重のところで成功を手繰り寄せるのは、そんな「本気度」の差ではないかと思うのです。
先ず、福岡国際マラソンで、埼玉県庁の公務員ランナー・川内優輝さんが、2時間9分5秒で、日本勢最高の3位に入りました。ご本人は、目標の2時間7分30秒台はおろか、自己ベスト(2時間8分14秒)にも届かず、不本意だったようですが、ペースメーカーが外れた中間点から抜け出してレースを引っ張り、29キロ手前で後続集団に吸収されるも、その後も驚異的な粘りを見せて日本人トップを確保し、日本陸連・専務理事の尾県貢氏は「心技体の心の部分が卓越している」「立場を忘れて感動した。日本のマラソンランナーの範となる心持だ」と褒めちぎり、中長距離マラソン部長・宗猛氏に至っては「彼が本当のプロ。それに比べると実業団の選手はアマチュア」とまで言い放ちました。
また、ゴルフでは男・女ともに今年の賞金王が決まりました。男子は、松山英樹が今季4勝目を挙げ、1試合を残して、ツアー史上初めてプロ・デビュー1年目で、文句なしの結果を残しました。しかも獲得額が2億円を超えるのは、1994年&96年の尾崎将司と2001年の伊沢利光に次いで3人目(4度目)というオマケ付きで、破格のルーキーと言えます。女子は、最終戦でこそ横峯さくらに逆転され、賞金総額で130万円差まで追い上げられましたが、プロ6年目の森田理香子が、23歳327日と史上4位の若さで、初の賞金女王に輝きました。こちらも今季4勝を挙げる活躍で、ここ数年韓国勢の強さが目立った国内ツアーでは、4年ぶりの日本人・賞金女王なのだそうです。
以前、ブログにも書いたように、今年はプロ野球界でもルーキーが活躍し、若さがはちきれんばかりの田中まー君は大記録を打ち立て、楽天イーグルスを初の日本一に導く大車輪の活躍を見せました。相撲界でも、アマ横綱と国体横綱のビッグ・タイトルをひっさげ、史上2人目となる幕下10枚目格付出の資格を得て今年3月にデビューした遠藤は、二場所で通過し、新十両で迎えた7月場所では14勝1敗で優勝して史上4人目となる十両1場所通過を果たしました。ケガのため新入幕後の二場所はぱっとしませんでしたが、曲げを結えるほど髪が伸びておらずザンバラ髪のままというのが、スピード出世を物語ります。
こうした若者たちは、これからのマラソン界、プロゴルフ界、プロ野球界、相撲界をそれぞれ背負って立つ、いずれ劣らぬ逸材であり、先ずはこうした若手の台頭を喜ぶべきなのでしょう。しかし素直に喜んでいいものか、まさに宗猛さんが指摘されたように、実業団の選手たちは何をやっているのか、若い選手にいいように引っ掻き回されて、ベテラン勢は何をやっているのか、不甲斐なさを感じた人は少なくなかったことでしょう。
先週のNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」に、独創的な発想センスで、エルメス、ルイヴィトンなど世界の一流ブランドからも依頼が殺到するデザイナーの佐藤オオキさんが登場しました。ファッション・ブランドや、パン屋やコーヒーチェーンの店舗デザインから、家具、全く新しい鞄、老舗の酒蔵が出すビールのパッケージ・デザインまで、あらゆるジャンルの会社から仕事が舞い込み、1年の半分近くも海外を飛び回り、常に250もの案件が同時進行していながら、それでも時間が許すかぎりギリギリまで依頼を引き受けることを信条にしていると言いますから、その馬力たるや半端ではありません。しかも、その全てにおいて全力投球し、「頑張ってジャンプして、10センチしか跳べないっていうクライアントがいて、なんとしても11センチ跳ぼうとしているという姿を目の当たりにすると、なんとか15センチとか20センチ、場合によっては30センチくらい跳ばせてあげることが出来ないかなって思うのが自分の原動力」と言い切り、良い意味で顧客の期待を裏切り、顧客の期待を大幅に上回る成果を残す技量もまた半端ではありません。
そんな彼が大事なのは「情熱」だと呟いていました。とあるコンクールに入選して、デザイナーを養成することでは世界的に有名なイタリアの某プロデューサーの目に留まり、声をかけられたのをきっかけに、新しい椅子のデザインを彼に認められたくて、毎月、イタリアの彼のもとを訪ねたといいます。隣駅とか、東京から大阪とかとはレベルが違います、地球の裏側に、毎月!です。並みの目線ではありませんね。恐らく彼に近い技術レベルのデザイナーは少なくないことでしょう。そんな中から彼が抜きんでるのは、こうした精神的なものによると言わざるを得ません。紙一重のところで成功を手繰り寄せるのは、そんな「本気度」の差ではないかと思うのです。