今年の東京のサクラは、3月21日に開花(宣言)後、寒の戻りもあって足取りが遅く、東京管区気象台が満開を発表したのは先週日曜日だった。この一週間は暖かい日が続き、コートを脱いで軽くなった身で外を歩くと、あちらこちらで咲き誇るサクラや桜吹雪を楽しむことが出来て、春を全身で感じることが出来た。
「花の命は短くて・・・」と詠んだのは林芙美子で、人生や恋愛(あるいは自分自身)を譬えたものだろうが、まさに人生を早送りして見せてくれているかのようなサクラは、人々の目を、心を惹きつける。寒い冬を乗り越え、「ほころび」「笑いかけ」(いずれも桜守の表現)華やぐ姿には生き物のもつ生命力を感じさせるし、この季節には何故か花曇りが多く、風に煽られ雨に打たれながら無残にも散り行く姿には、恨みがましさよりも潔さが見えて、人生かくあるべしとの思いを募らせる。
京都のある桜守によると、そんなサクラが弱ってきているらしい。枝を折ったり芽を踏みつけたりするカラスのせい・・・しかしこのカラスを招いたのは花見客のゴミのせいだというし、葉を落として栄養を蓄える冬の時期が短くなっているせいでもあるという。
私事になるが、今年の花粉症は例年になく軽い。ここ数年、毎日食するようにしているヨーグルトのお陰かとも思うが、生命力の翳り(つまりは反応の劣化)でもあるのではないかとも思って、やや複雑な思いでいる。
国家や企業も同じで、諸行無常、盛者必衰は世の流れのはずなのだが、「中華民族の偉大なる復興」を掲げる人もいれば「Make America Great Again」を叫ぶ人もいて、お互いに角逐する者同士がそれぞれに秘めたる思いを胸に会合する。その会議の最中に一方がシリアを攻撃して他方を牽制する。自然を愛でる日本人にとって、とかく人の世は難しい。
「花の命は短くて・・・」と詠んだのは林芙美子で、人生や恋愛(あるいは自分自身)を譬えたものだろうが、まさに人生を早送りして見せてくれているかのようなサクラは、人々の目を、心を惹きつける。寒い冬を乗り越え、「ほころび」「笑いかけ」(いずれも桜守の表現)華やぐ姿には生き物のもつ生命力を感じさせるし、この季節には何故か花曇りが多く、風に煽られ雨に打たれながら無残にも散り行く姿には、恨みがましさよりも潔さが見えて、人生かくあるべしとの思いを募らせる。
京都のある桜守によると、そんなサクラが弱ってきているらしい。枝を折ったり芽を踏みつけたりするカラスのせい・・・しかしこのカラスを招いたのは花見客のゴミのせいだというし、葉を落として栄養を蓄える冬の時期が短くなっているせいでもあるという。
私事になるが、今年の花粉症は例年になく軽い。ここ数年、毎日食するようにしているヨーグルトのお陰かとも思うが、生命力の翳り(つまりは反応の劣化)でもあるのではないかとも思って、やや複雑な思いでいる。
国家や企業も同じで、諸行無常、盛者必衰は世の流れのはずなのだが、「中華民族の偉大なる復興」を掲げる人もいれば「Make America Great Again」を叫ぶ人もいて、お互いに角逐する者同士がそれぞれに秘めたる思いを胸に会合する。その会議の最中に一方がシリアを攻撃して他方を牽制する。自然を愛でる日本人にとって、とかく人の世は難しい。