風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

衝撃の・・・

2017-04-06 23:26:48 | 日々の生活
 最近、ある研修に参加したところ、グループ分けされた後でチェックインと称して「所属と氏名」、「衝撃の過去」、「本日の研修への期待」の三つのテーマを簡潔に語るように言われ、はたと困ってしまった。自慢じゃあないが「衝撃」などとは縁のない穏やかでささやかなこの人生、である。しかしあれこれ迷っている暇はないので、自分では「衝撃」とは思っていないが他人とはちょっと違うであろう経歴の一部を話すことにした。これまで二度、海外駐在したが、二度とも事業閉鎖に追い込まれて帰国した。また海外に出て働きたい希望があるが、どうも縁起が良くない男のようなので、三度目は遠慮している、と。ちょっとウケた。
 前置きが長くなったが、昨日のニューズウィーク日本版ウェブ編集部によると、ネコはどうも人間のことが好きらしい。「衝撃」の事実だ。
 犬派か猫派か問われると、だいたいその人懐っこさから犬派が多いものだ。ある統計によると、犬好き61%、猫好き39%といった塩梅で、日本で飼っている人の比率もほぼこれに近いらしい。犬を選ぶ理由として「猫は裏切るけど、犬は裏切らない」、「忠実」、「従順だから」、「一緒に散歩ができるから」、「猫は不気味」などとあり、人間の身勝手さが如実に表れている。逆に猫を選ぶ理由として「構わなくても大丈夫だから」、「わんわん吠えないから」、「小食だから」、「家畜化の度合いが低いから」などとあって、猫好きとは言え猫と適度な距離を保てることが好感されているような印象である。
 ところが、先のニューズウィーク紙が孫引きするオレゴン州立大学の研究によると、猫はどんな刺激を一番喜ぶのかを見極めるため、55匹の猫(飼い猫23匹と、動物保護施設の保護猫22匹)を対象に、4種類の刺激物(食べ物、おもちゃ、におい、人間との交流)の中から猫が最も好むものを調べた結果、猫は人間との交流を一番好むことが分かったという。研究結果は学術誌Behavioural Processesに掲載されたというから、真面目な研究のようである。具体的には、55匹中、うまく実験をこなせたのは38匹だけ、ちょうど半数の19匹がほとんどの時間を人間と過ごし、次いで14匹の猫が食べ物を選び、4匹がおもちゃを選び、においを選んだのは1匹だけで、飼い猫か保護猫かによる違いは見られなかったという。サンプル数が少ないし、どの人間にどう反応するかは猫によって異なる可能性がある、としているが、繰り返しになるが意外な事実である。警戒心が強いが人間には興味がある、ということか。
 私は犬も猫もどちらも好きだが、そう言ってしまうと身も蓋もないので、どちらか選べと言われたらやっぱり犬を選ぶ。擦り寄って来る者に対して「可愛い奴よのう」と目を細めるのはお代官様だけではない。しかし、一般には自由気ままで媚びないと思われている猫が擦り寄って来たら、特別にいとおしくなって、それは犬の比ではないかも知れない、これも人間の男女関係にも通じる心理か・・・。
コメント
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