金正恩朝鮮労働党委員長は、最近訪朝したポンペオ米国務長官にも趙明均・韓国統一相にも会わずに、国内視察を精力的にこなし、思うように動かない現場責任者に怒りをぶちまける姿が報じられている。経済再建に真剣であることを(トランプ大統領をはじめ諸外国に)見せつつ、国内向けには、現場に責任を転嫁し、最高指導者に不満の矛先が向かうのをかわす狙いがあると解説される。洋上では別の船から石油精製品などを移し替えて密輸する「瀬取り」が相変わらず横行している。こうして、ちまちまと技術窃取を繰り返しながらミサイルを飛ばすという、それだけでも身の丈に合わない投資だったが、国際社会に恐喝の餌をばら撒くことによって、桁違いの投資を要する経済再建支援という果実を釣りあげようと、茶番を演じ続ける。
トランプ大統領は、金正恩委員長からの親書を公開した。しかもツイッター上で、というから、いかにもトランプ大統領らしいハチャメチャ振りだが、鳴り物入りの米朝首脳会談が、フタを開けたら「成果なし」の落胆が広がり、一ヶ月が経過してやっぱり成果なしと見られている米朝交渉への一連の懐疑論を一掃するのが狙いと解説される。
先日、ある専門家が、トランプ大統領はポジションの取り方が上手い、といったようなコメントをされていて、考えさせられた。いろいろ布石を打って、どう転んでも自らに不利にならないような仕掛けを作っているというのだ。そう言われてみれば、先ずは、アメリカ大統領という世界の権力の頂点に恋焦がれ、振り向いて貰いたくて、核とロケットの開発という危険なイタズラに身をやつす極東の極貧国・北朝鮮王朝の御曹司に対して、あっさりと会談に応じて見せた。トップ同士の対等の会談が成った雄姿を王朝の人民に誇示できた御曹司は有頂天である。しかも会うなり、御曹司を褒めちぎり、(既知のことながら)望みを殆ど丸呑みする形で、共同声明を発表した。さらに「脅し」として機能してきた米韓合同軍事演習を中止するという気前の良い決断をして、もう一段の譲歩も見せた。トランプ大統領は、プーチンといい、習近平といい、権威主義の奇人変人が好みの酔狂者なのかと疑いたくなるほど、実に寛大だ。反トランプのメディアをはじめ、不満が渦巻くのは火を見るより明らかだが、今、ボールを握るのは、御曹司だ。さほど北朝鮮情勢に興味がないトランプ大統領は、余裕で御曹司の次の一手を待っていることだろう。そもそも前大統領のレガシーを全否定するトランプ大統領のことだから、前大統領と同様にやっぱり成果なしという事態に至ることは絶対に避けようとするだろう。今もなおテーブルの上には全ての選択肢が載っている。トランプ流ディールの罠に、金委員長は嵌ってしまったのかも知れない。
それに引き換え、中国との貿易戦争は、ディールかと思っていたら、本気かも知れない。もとよりその背後には技術開発競争さらには軍事での競争、つまり覇権争いが隠されているからだ。ビジネスの世界においてNO.1企業に戦略はない、あるとすればNO.2企業を潰すことだけだ。政治の世界における対北、対中の今後の動向が注目される。トランプ劇場はなかなか人を飽きさせない。
トランプ大統領は、金正恩委員長からの親書を公開した。しかもツイッター上で、というから、いかにもトランプ大統領らしいハチャメチャ振りだが、鳴り物入りの米朝首脳会談が、フタを開けたら「成果なし」の落胆が広がり、一ヶ月が経過してやっぱり成果なしと見られている米朝交渉への一連の懐疑論を一掃するのが狙いと解説される。
先日、ある専門家が、トランプ大統領はポジションの取り方が上手い、といったようなコメントをされていて、考えさせられた。いろいろ布石を打って、どう転んでも自らに不利にならないような仕掛けを作っているというのだ。そう言われてみれば、先ずは、アメリカ大統領という世界の権力の頂点に恋焦がれ、振り向いて貰いたくて、核とロケットの開発という危険なイタズラに身をやつす極東の極貧国・北朝鮮王朝の御曹司に対して、あっさりと会談に応じて見せた。トップ同士の対等の会談が成った雄姿を王朝の人民に誇示できた御曹司は有頂天である。しかも会うなり、御曹司を褒めちぎり、(既知のことながら)望みを殆ど丸呑みする形で、共同声明を発表した。さらに「脅し」として機能してきた米韓合同軍事演習を中止するという気前の良い決断をして、もう一段の譲歩も見せた。トランプ大統領は、プーチンといい、習近平といい、権威主義の奇人変人が好みの酔狂者なのかと疑いたくなるほど、実に寛大だ。反トランプのメディアをはじめ、不満が渦巻くのは火を見るより明らかだが、今、ボールを握るのは、御曹司だ。さほど北朝鮮情勢に興味がないトランプ大統領は、余裕で御曹司の次の一手を待っていることだろう。そもそも前大統領のレガシーを全否定するトランプ大統領のことだから、前大統領と同様にやっぱり成果なしという事態に至ることは絶対に避けようとするだろう。今もなおテーブルの上には全ての選択肢が載っている。トランプ流ディールの罠に、金委員長は嵌ってしまったのかも知れない。
それに引き換え、中国との貿易戦争は、ディールかと思っていたら、本気かも知れない。もとよりその背後には技術開発競争さらには軍事での競争、つまり覇権争いが隠されているからだ。ビジネスの世界においてNO.1企業に戦略はない、あるとすればNO.2企業を潰すことだけだ。政治の世界における対北、対中の今後の動向が注目される。トランプ劇場はなかなか人を飽きさせない。