日曜日にNHK総合で放映されたラグビーW杯・準々決勝「日本-南アフリカ」戦で、アナウンサーと解説の五郎丸さんが、本来はネガティヴなイメージをもつ「にわかファン」という言葉をポジティヴに使ってこの大会を盛り上げたことを称えて話題になった。私が「にわかファン」を自称するには恥ずかしいほど、テレビ観戦すらしていないのだが、それはラグビーが、というよりテレビを見なくなっただけで、熱狂は常に肌で感じていた。
予選リーグで日本は、ロシア、アイルランド、サモア、スコットランドに全勝し、目標だった決勝トーナメントに進出し、世界ランク6位にまで浮上した(しかしすぐに8位に落ちた)。アジア勢初の8強は本当に素晴らしい。高校時代、狭い校庭をラグビー部と野球部と(私のいた)陸上部とで分け合っていたので、スポーツとしてのラグビーにはとても親近感がある(笑)。しかしシドニーに住んでいた頃、テレビ放映されるスポーツはラグビーかクリケット・・・は、まさに大英帝国の名残りで、対戦相手はNZやインドやスリランカに、フィジー、サモア、トンガと来れば、どこか遠い世界のスポーツのようにも思ったものだった。まさか日本でW杯が開催され、しかもティア1のアイルランドとスコットランドを破り、史上初めて決勝トーナメントに進むとは、夢にも思わなかった。予選リーグを終えた主将のリーチ・マイケルさんが「怖いくらい強くなっている。国民の応援があってここまで頑張れている」と語ったのはまさに実感だろうし、国民の多くも賛同した快進撃だった。
英BBC放送(電子版)は「日本のラグビーが日本国民と世界のファンの心をわしづかみにした。開催国としてグラウンド内外でW杯に活力を与えた日本は胸を張っていい」と記し、ロイター通信は「その勇敢さにわずかな不足もなかったが、南アの筋力を突き破ることはできなかった」と言い、英インディペンデント紙は「高速で汚れのないパスゲームで、(1次リーグの)対戦相手全てを破った」と伝えたらしい。アイルランドのスポーツ番組のコメンテーターは「フィジカルが強いだけではなく、プレーはテクニカルで正確。運動量も豊富だ」と、また仏紙の記者は「結果だけでなく、内容が素晴らしい。プレーにリズムがある」「松島と福岡の両WTBは観ていて楽しい」と称えてくれた。
この準々決勝は、平尾誠二さんの命日だったことも話題になった。以前、辛坊さんの番組「ウェークアップ・プラス」で、かつてイラクで殉職された外交官の奥克彦さんが、早大ラグビー部の縁で時の首相・森喜朗さんに招致を働きかけたことを知った。当初は誰も真に受けなかったらしい。平尾さんも、W杯日本開催の招致委員会でゼネラルマネジャーを務め、開催が決まった時には「日本のラグビーにとって画期的なこと。決勝トーナメント進出という高い目標を持たなければ」と話していたらしい。奥克彦さんの遺志がラグビー・ボールに込められ、様々な人がパスを繋ぎ、実現したW杯であり、決勝トーナメント進出だったことを思うと、感慨深い。
4年前のイングランド大会で南アフリカを破った「ブライトンの奇跡」の再現はならず、逆に返り討ちに遭ってしまったが、子供たちは、激しくぶつかり合いながらも終わってしまえば「ノーサイド」でお互いの健闘を称え合うW杯の感動を、そして場外でも、台風19号で中止になって無念だったろうに、カナダ代表選手たちは土砂除去を手伝ってくれ、ナミビア代表選手たちは台風被害を受けた市民を元気づけたいとファン交流会を開催してくれたように、飽くまでも紳士として振舞うスポーツであることを、しっかり目に焼き付けたことだろう。W杯が日本で開催されたことをきっかけに、日本のラグビーがもっと強くなることを確信している。
予選リーグで日本は、ロシア、アイルランド、サモア、スコットランドに全勝し、目標だった決勝トーナメントに進出し、世界ランク6位にまで浮上した(しかしすぐに8位に落ちた)。アジア勢初の8強は本当に素晴らしい。高校時代、狭い校庭をラグビー部と野球部と(私のいた)陸上部とで分け合っていたので、スポーツとしてのラグビーにはとても親近感がある(笑)。しかしシドニーに住んでいた頃、テレビ放映されるスポーツはラグビーかクリケット・・・は、まさに大英帝国の名残りで、対戦相手はNZやインドやスリランカに、フィジー、サモア、トンガと来れば、どこか遠い世界のスポーツのようにも思ったものだった。まさか日本でW杯が開催され、しかもティア1のアイルランドとスコットランドを破り、史上初めて決勝トーナメントに進むとは、夢にも思わなかった。予選リーグを終えた主将のリーチ・マイケルさんが「怖いくらい強くなっている。国民の応援があってここまで頑張れている」と語ったのはまさに実感だろうし、国民の多くも賛同した快進撃だった。
英BBC放送(電子版)は「日本のラグビーが日本国民と世界のファンの心をわしづかみにした。開催国としてグラウンド内外でW杯に活力を与えた日本は胸を張っていい」と記し、ロイター通信は「その勇敢さにわずかな不足もなかったが、南アの筋力を突き破ることはできなかった」と言い、英インディペンデント紙は「高速で汚れのないパスゲームで、(1次リーグの)対戦相手全てを破った」と伝えたらしい。アイルランドのスポーツ番組のコメンテーターは「フィジカルが強いだけではなく、プレーはテクニカルで正確。運動量も豊富だ」と、また仏紙の記者は「結果だけでなく、内容が素晴らしい。プレーにリズムがある」「松島と福岡の両WTBは観ていて楽しい」と称えてくれた。
この準々決勝は、平尾誠二さんの命日だったことも話題になった。以前、辛坊さんの番組「ウェークアップ・プラス」で、かつてイラクで殉職された外交官の奥克彦さんが、早大ラグビー部の縁で時の首相・森喜朗さんに招致を働きかけたことを知った。当初は誰も真に受けなかったらしい。平尾さんも、W杯日本開催の招致委員会でゼネラルマネジャーを務め、開催が決まった時には「日本のラグビーにとって画期的なこと。決勝トーナメント進出という高い目標を持たなければ」と話していたらしい。奥克彦さんの遺志がラグビー・ボールに込められ、様々な人がパスを繋ぎ、実現したW杯であり、決勝トーナメント進出だったことを思うと、感慨深い。
4年前のイングランド大会で南アフリカを破った「ブライトンの奇跡」の再現はならず、逆に返り討ちに遭ってしまったが、子供たちは、激しくぶつかり合いながらも終わってしまえば「ノーサイド」でお互いの健闘を称え合うW杯の感動を、そして場外でも、台風19号で中止になって無念だったろうに、カナダ代表選手たちは土砂除去を手伝ってくれ、ナミビア代表選手たちは台風被害を受けた市民を元気づけたいとファン交流会を開催してくれたように、飽くまでも紳士として振舞うスポーツであることを、しっかり目に焼き付けたことだろう。W杯が日本で開催されたことをきっかけに、日本のラグビーがもっと強くなることを確信している。