目も歯も丈夫なそうちゃんですが、耳・鼻と皮膚は弱い。
いろんな科がありますが、自閉症の子にとって、特に耳鼻科は難易度が高いです。
まず、じっとしていなければいけない。
ちょっとでも動くと危険ですから。
しかも、そうちゃんは感覚に過敏さがあるようで、耳を触られることをめちゃめちゃ嫌がります。
ここのところ、鼻血がとてもよく出るので、重い腰を上げて久々に耳鼻科に行ってきました。
本人も鼻血が気になるのか、希望のスケジュールに「じびか」がよく入ってる。
じゃあおとなしくしろよ
という感じなのですが、そうはいきません。
先週は、大騒ぎ、汗だくでした。
待合室ではおとなしく、診察室に入ってからもみゆちちの膝におりこうに座ってくれるので、何をするのかはわかっているはずなんだけど。
いざ耳に器械が入ると「やだー
」と大暴れ。
5~6人がかりで押さえつけて、大変な思いをして耳垢(耳アカ)を取り、鼻に止血剤を塗ってもらいました。
これまでずっと、同じ方法で診察を受けてきましたが、そうちゃんの体が大きくなった分抵抗する力も強く、かなり限界に近づいてきていると感じました。
今日は、先週取り切れなかった耳垢を取りに行きました。
昨日の晩から、固まった耳垢をやわらかくふやかす薬を耳に入れておきました。
そして、ついに秘密兵器導入に踏み切りました。
梱包用のヒモ(マジックテープ式の幅広のもの)で、そうちゃんの足をまとめることに。
「しばる」よりは「まとめる」の方がまだ聞いた感じがいいかな?と思って、病院でも「ちょっとヒモでまとめます」と話しました。
まず、そうちゃんの上半身をバスタオルでくるみ、手が自由に動かせないようにする。
次に、みゆちちがそうちゃんを抱っこし、みゆちちの足とそうちゃんの足を太もも部分でヒモ固定。
そしてそうちゃんの足首の部分もまとめて、私が足を押さえる係り。
そうちゃんは、この作業を嫌がることなく、素直にされるがままになっていました。
診察室から逃げ出すこともありません。
これが終われば薬をもらって帰りにジュースを買ってもらえることがわかっているようです。
身体を拘束することが、スタッフの方々は少しかわいそうだとも思われたようでしたが、
結果的には診察時間が随分短縮され、誰にとってもこの方がいい、と思えました。
途中で「がんばったよぉー がんばったぁー」と、はよ終われアピールし続けていたそうちゃんでしたが、それでもよく最後まで耐えました。
終わったら、「気を付け」して先生にきちんと「ありがとうございました」とご挨拶できました。
看護師さんも先生も、そうちゃんを診察しやすいように私が工夫している間、「ああ、ありがとうございます。」「すみません。」と何度か言ってくださいました。
いえいえ、そのセリフは私たちの方です。
本当にあたたかく見守ってくださって、感謝しています。
家族全員を診てくださっている、近隣のお医者さん。
自閉症という障害に対する特別な知識や、特別な器具よりも、「迎え入れようとしてくださる気持ち」が、何よりも大切なことなんだと、この病院に行くといつも思います。
たぶん、学校や保育も、同じなんじゃないかな。
寄り添う心があれば、子どもを中心にして話し合えるし、いい案もお互いに浮かぶ。
うまくいかなくても、それはそれとしてまた次の方法を試してみることができる。
そんな関係性が、どこの地域にもどの分野にも広がっていくといいなー。
多様性を受け入れ合える社会に・・・。
あ、話が大きくなってしまった。
来週は火曜日に市の特別支援学級保護者交流会があります。
今度は参加者が50名を超えそうです。
まあ大変。名簿とか名札とか、看板とか作らなきゃ。
うちの市の方限定の交流会ですが、障がいや遅れのあるお子さんの親御さんか、支援者さんなら、当日まで参加を受け付けます。
未就学児から社会人の親まで幅広く参加していただける予定で、支援者さん(行政関係、福祉事業所関係、その他いろいろ)も10名ほど来てくれます。
まずは情報交換や気持ちの吐露、共有から。
それが一番大事って、最近思う。
私にできるのは場所づくりくらいだけど。
地道に、長くやっていきたいなー。