かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

保育参観

2011年06月09日 22時02分34秒 | みゆみゆとの生活
昨日の午前中は、そうちゃんの保育参観でした。
そうちゃんは1歳から保育園っ子。
参観も慣れてるはず…
と思っていたのですが。
12月に今の保育園にうつって初めての保育参観。
これは、そうちゃんにとっては、「初めての経験」の枠だったみたい。

先生方に、「いつもはもう少し落ち着いてるんですけど…」と何度か言われました。
気持ちが興奮し、他のお母さんに足が出るような場面もあって、
母としてもデビューだった私は、何度か謝って回りました。

給食の時も。
手を膝におき、とってもいい子に座っていたのに、
突然コップの牛乳をジャーッとこぼしてしまい、ついでに隣の子のもジャーッと!
わざと、牛乳をぶちまけて、満面の笑みを見せるそうちゃん。
叱っても、余計ゲラゲラ笑います。

一応、「ごめんって言いなさい。」と促しましたが、全く違う子の方を見てニヤニヤと「ごめんねぇ」と言っていました。
あー、わかってない、つながってないです、そうちゃん。
他のお母さん方も、明らかにそうちゃんに悪意はなさそうなのはわかるのか、「牛乳嫌いだったのかなー」とか、解釈を加えてフォローしてくださいます。(違うけど。気持ちは嬉しい。)

でも、どうしたらいいんだろ。謝りながら、床の牛乳を拭きながら、考えます。

スイッチが入っちゃってる。
この様子だと、違う子のも、次々やるだろう。
おかずを投げたりもするかも。
強く叱ると、絶対パニックになる。
他のお母さん達に、なんて言えばいいのかな?
とりあえず、机を離す?
「いただきます」をするまで、両手を押さえとく?

そこへ慌てて駆け付けてくださった加配の先生。
さっとそうちゃんの手を取り、こう言われました。
「ごめんなさい、お母さん、これは想定してませんでした。今日は気持ちが高ぶってますね。ちょっとお隣りの空き部屋で、落ち着かせてきます。」

その後、隣の部屋で、お気に入りの絵本を読み聞かせ、ピョンピョン身体を動かさせてくれた先生。
そうちゃんの笑顔が戻ってきたところで、担任の先生が呼びに来られました。

「そうちゃーん。ご飯食べるよー。みんな、待ってるよー。」
すぐに教室に戻って行ったそうちゃんは、
立ち上がることも、もちろん牛乳をこぼすこともなく、きちんと座ってお給食を食べられました。

うーん、素晴らしい。
そうちゃんの気持ちを大切にしてくださっている感じがして、嬉しかったです。

その後、給食をおいしそうに口いっぱい頬張って食べるそうちゃんを見ながら、
ホッとしたような、ちょっぴりほろ苦いような気持ちで、両目、一滴づつ、そっと涙をこぼしました。
まだまだ、メンタルの弱い母です;

なんだかんだ言っても、そうちゃんの一番ひどいときを思えば、上出来な園生活。
園の他のお母さんから、「そうちゃんは園の人気者」エピソードを聞いて、心があったまったりもしました。

先日は、そうちゃんがはじめて一人で折り紙を二つに折ることができ、
クラスのお友達全員でそれを喜んでくれたそうです。
「そうちゃんが、折り紙折れたんだよ!おれ、嬉しかったよ!」と、お母さんに報告してくれた子がいたみたい。
こんなに嬉しい話って、ありません。
きっと先生方が、そうちゃんなりの成長を喜んで下さっている姿を、子供達も見ているのでしょう。


保育参観。
発達に遅れを持つ子の親にとっては、必ずしも楽しみな行事ではありません。
定型発達の子達との歴然とした差を見せつけられ、しかも、いつもと違う環境に戸惑う我が子が人に迷惑をかけないか気を張って見ていなければならない…。
辛い時間でもあります。

でも、それもこれも、年長になってしまえばあとわずか。

ただの保育参観でも、
人の温かさに触れてウルウルしたりできるという「お得」は、
間違いなくそうちゃんからのプレゼントです。
あと少しの園生活。
親も、楽しまなくっちゃね!!

9回目の

2011年06月09日 20時35分53秒 | みゆみゆとの生活
昨日は、9回目の結婚記念日でした。
…というのをすっかり忘れていた私。
夫が早く帰って来れる、というので、「じゃあ」と、後輩と晩ご飯を食べに行ってしまった;
たまたまそういう流れになっただけで、滅多にそんなことないんだけど。
ごめん、夫。
こういうのって、タイミングだから…。モゴモゴ。

今朝、「昨日はごめんね」と言ったら、「いいよ。たまには羽も、のばさないと。」と優しいお言葉。
「乾杯くらいは、したかったけどね。」とも言われましたが。

では、と。
「来年は10周年だねー。スイート・テン・ダイアモンド?!」なんてふっかけてみた。
すると夫、真顔で、
「あんた、アイス10個の方が喜ぶでしょ。」
う。
なんたる子供扱い。
でも、確かにそうかも。

ま、ともかく、
今後ともよろしく、同志。

筋肉痛

2011年06月06日 22時52分44秒 | みゆみゆとの生活
昨日のこと。

午前中、家族4人でプールに行きました。
ゴーグルして、思い切り泳ぎました。

お昼は外食。
お腹いっぱい食べました。

そうちゃんを、ヘルパーさんに預け、送り出してから、
庭仕事を1時間やりました。
長袖長ズボンで、一心不乱に草抜きをし、汗だくになりました。

シャワーに入って、みゆみゆを歯医者に連れていきました。
買い物して帰ってきて、晩御飯の支度をしてから、みゆみゆとバトミントン!!

…そんなわけで、今日は全身筋肉痛。
太もも、二の腕、手の平。
どこが何痛なのやら。
ちょっと張り切りすぎたかな?

名札

2011年06月04日 21時14分43秒 | みゆみゆとの生活
外出用に、名札を作って、そうちゃんのリュックにつけてみました。みました。
迷ったあげく、「外出訓練中」の文字を大きくしてみた。
「障害があります」よりは、「訓練中」で、察してください、という親の思い。
外でそうちゃんの手を離すことはありえないので、事実上迷子になることはないのですが、
一応裏面に親の携帯番号を書いて「迷子札」
の体裁を取っています。

そうちゃんと安全にお出かけするため、周囲の見知らぬ人に理解してもらうための、苦肉の作です。

そうちゃんとお出かけするのはとても大変だけど、
エネルギーの高いそうちゃんと、家にも長くはいられず、お休みの日はなるべく外へ出かけています。
車ではそうちゃんの体力が消費されないので、なるべく公共交通機関を使って、たくさん歩かせるようにしています。

落ち着いているときはいいのですが、何かの加減でスイッチが入ると、急にテンションが上がってしまうそうちゃん。
困るのは、見知らぬ人に、突然手を出したり蹴ったりすること。
決して悪意はなく、顔はニコニコ笑っているのですが…。
しかし、回し蹴りは、印象が悪い。
なんとか防ぎたいのですが、何がきっかけかがわからず、防ぎきれません。

「悪いことをしたら叱る」という一般常識。
では、「叱ることが全く効果がない場合でも叱った方がいいのか」?
そうちゃんの場合、叱れば叱るほど、テンションが上がり、げらげら笑い出してしまいます。そして、収拾がつかなくなるほど「止められた行為」を繰り返しやってしまいます。
叱られたことそのものが、刺激となり、そこの関わりばかりがふくらんでいってしまうのです。

家庭で何年も試行錯誤し、専門家の助言も聞いての、今の結論は。
「適切でない行動があった時は無視する。」
これが長い目で見て一番効果的。
手や足が出たときは、出来るだけ未然に止め、止めきれなかった時はさっと引き寄せて違う方へそうちゃんを向け、なかったことにする。
怒られることを期待してニコニコ笑ってくるそうちゃんと、目を合わせない。
行動療法やペアレントトレーニングの本を読めば、必ず書いてある方法です。
今行っている保育園も、この方法を概ね取り入れて下さっています。

でも、これって、周囲の理解を得るのがとっても難しい。
身体は小学生なみの大きさで、はっきりしゃべったりもするそうちゃんは、ぱっと見で障害があるかどうかわからない場合もあり。
「わがまま」で「しつけが出来てない子」、しかも親は甘い、と見られがち。これって結構辛いです。

「きつく叱る」ことはしないけど、「教えない」わけではない。
今すぐとあせらず、大人になるまでに、社会的な行動を取れるよう育てていきたい。
成長の過程で、「人への信頼」を獲得させたい。
そのために、問題行動はあっても、あえて小さいうちから社会へ連れ出し、他者にも預けて、社会との接点を多く作ってやりたい。

そんな、ちょっぴりわがままで図々しい(?)でも切実な、親の思いと迷いがギュッとつまった名札です。
最近は、同様の名札(形式は様々)をつけさせる親が増えているようです。

もし、町で同じような名札を見つけたら、その裏にあるだろう涙や苦悩に少しだけ心を馳せて、
どうか、あたたかく、見守って下さいな。
心からの、お願いです。

多忙な小学生

2011年06月04日 16時14分15秒 | みゆみゆとの生活
最近の小学生は多忙、という記事を、前に新聞で読みました。
習い事などで忙しく、お友達と遊ぶヒマもないという。

へー。親もお金のことや送り迎えの問題とか、大変そう…。
子供達も、自然の中でお友達と泥んこになって遊ぶ経験、大事だと思うんだけどなー。

なんて、完全に人ごとだったのですが、気づけば。
うちのみゆみゆが、「多忙な小学生」になっている!?

月曜日 学童保育の「将棋クラブ」とピアノのレッスン
火曜日 特になし
水曜日 体操教室(感覚統合)
木曜日 スイミング
金曜日 書道
土曜日 合唱団
日曜日 特になし

ほとんど毎日、何かある。
本人が、どれも楽しいらしく、やめたいと言わないので、増える一方です。

でも、みゆみゆは遊びも一生懸命。
日曜日の午後などフリーな日は、
「いってきまーす」と出かけたまま、夕方まで帰ってこない。
友達と、公園で泥だらけになって遊んで帰ってきます。

体力ついたなーと思う。
小さい頃、虚弱体質で頻繁に救急車に乗ったり入院したりしていたみゆみゆが、こんなに健康に育っていることに、まずは感謝、です。

来年は、4年生。
学童保育がなくなり、夕方一人で過ごす時間が増えます。
「やらなきゃいけないことを先にやって」「あとは自由に過ごしていい」
…難しいよね。
私も出来ないのに;

自分で時間を見て行動する練習を、そろそろはじめよう。
というわけで、スイミングを、送迎バスに乗って一人で行ってこさせることに。
いきなりは難しいと思うので、
帰ってからのタイムスケジュールを書いて壁に貼り、行きは子育てサポーターさんに見守りをしてもらうことにしました。

スモールステップで、少しづつ自立。
できるといいな。
できたら次は、電車に乗って合唱団の練習も大人なしでも行けるように…。

いっぽいっぽ、みゆみゆのペースでいいから。。
くれぐれも事故のないように。

この経験が、きっと、みゆみゆの自信にもなっていくよね。