前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

前福井県議会議員・さとう正雄の活動日誌。ご意見・情報は smmasao.sato@gmail.com までお願いします。

東日本大震災やダム問題での調査報告討論会に参加。関西電力関係者の生々しい話。

2011年06月19日 | Weblog
昨日は、京都での東日本大震災やダム問題での調査報告討論会に参加しました。
研究者のみなさんから、「大震災津波からの創造的復興、ということがいわれているが欺瞞だ。阪神大震災の時にも住民が追い出されただけ。そういうなかで陸前高田市が市民参加をうたっているのは注目される」「津波被害はハザードマップを大きくこえている。これを整理し、これからのハザードマップをつくることが必要」「東京でも放射能を自治体が計測しない。市民運動ではじめた」「ダムの放流による低周波被害の状況について」などなど現地調査もふまえた多彩な報告がつづきました。ひとつひとつの報告がなげかける課題は重いものがあります。

  また、迂闊でしたがわかったことがあります。福井県の担当者は「東日本大震災でもダムは大丈夫だった」などと会合の場で述べて、県内のダム計画を推進しようとしています。しかし、東日本大震災では、福島県のダムが決壊して8人が死亡した、との報告がありました。
  終了後は、懇親会。それぞれの研究や運動への思いが語られました。



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毎日・・・・・社説:原発再稼働要請 説明不足で時期尚早だ

  定期検査などで停止している原発について、海江田万里経済産業相が「再稼働は可能」との見解を公表した。近く原発の立地自治体を訪問し、再稼働を要請するという。

 当面のシビアアクシデント(過酷事故)対策が適切に実施されているとの判断だが、福島第1原発の事故原因さえ、まだ検証されていない。原発の安全基準や防災体制も根本的に見直されようとしている。現場の汚染水処理も足踏みを続けている。

 この段階で政府が既存の原発に「安全宣言」を出すのは時期尚早ではないか。再稼働を促す理由も説明不足だ。立地自治体の県知事らも、まだ不安を抱えている。

 今回の判断の背景にある過酷事故対策は政府が7日に各電力に報告を求めた。国際原子力機関(IAEA)への報告書を踏まえたもので、あくまで、福島第1原発の事故を念頭においた短期対策だ。

 報告指示から10日余りしかたっておらず、対策の有効性が十分点検されたか疑問が残る。中長期対策がなされるまでのリスクの評価も不透明だ。老朽化した原発や立地場所ごとのリスクも考慮されていない。

 政府が求める中長期対策には地震・津波対策の強化や電源・冷却機能の確保、水素爆発防止対策のさらなる強化などが盛り込まれている。

 原子力安全委員会は、今後、安全設計審査指針や防災指針の見直しを進める方針だ。原発の耐震設計審査指針も見直しは避けられない。

 こうした中長期対策がなされていない今の段階で、どれだけのリスクが軽減され、どのようなリスクが残されているのか、政府はもっと具体的に語るべきだ。

 そもそも、第三者機関による事故の調査・検証は始まったばかりだ。この検証では政府も「被告席」にすわることになる。政府の過酷事故対策は妥当なのか、津波対策に偏り過ぎていないか、別の要因による別の過酷事故への対応は十分かも検証が必要だ。

 政府が再稼働を急ぐ背景には、電力不足への懸念がある。原発54基のうち37基が被災や定期検査などで停止し(調整運転を含む)、8月末までにさらに5基が定期検査に入る。海江田経産相は「電力供給の不安やコストの上昇は、産業の空洞化を招く恐れがある」と強調している。

 しかし、火力や水力発電などでどれほど補えるか、節電による削減余力がどれほどあるかといったデータは十分に示されていない。政府や電力会社は詳細に示すべきだ。

 政府は、「原発のリスク」と「多数の原発が停止することによるリスク」をきちんと示した上で、国民の不安を解く努力をしてほしい。・・・・・・




      猛烈な政府の攻勢が県庁や各自治体、議会などにたいしておこなわれようとしています。

しかし、福島原発事故も収束させることに成功していない政府が、「おたくの原発は安全だから」と言っても誰も信用はしないだろう。
あらたな「原発安全宣伝」の前に、政府はやるべきことをやるべきだ。

      先日、関西電力の関係者から話を聞く機会があった。「原発の安全性解析は自分たちがつくった書類を自分たちが審査しているようなもんですから」「マスコミなんていろいろ接待してますから」などと生々しい話を聞けた。
まあ、「接待」しているのはマスコミだけではないだろうが・・・。

     数十年にわたりつくられてきた「原発共同体」「原子力村」。今回のような事故をうけてなお、目がさめないのであれば、「日本沈没」ともなりかねない。
目をさまさせる国民的運動を盛り上げましょう!