ほっぷ すてっぷ

精神保健福祉士、元新聞記者。福祉仕事と育児で「兼業」中。名古屋在住の転勤族。

映画「明日、君がいない」「グッドナイト&グッドラック」ほか

2010-01-24 01:25:39 | Movie
映画をいろいろと観たので、メモ。

「レ・ミゼラブル」
アメリカ・デンマーク(1998)/ヴィクトル・ユーゴー原作、ビレ・アウグスト監督
リーアム・ニーソン主演
年末の紅白で聞いた、スーザン・ボイルの「i dreamed a dream」に
誘われて観た。2回目。意外と映画には音楽が多くないのだなと。
だから上の曲は、一度、ロンドンで初めてミュージカルを観たとき、
それもあまり意味のわからないままに鑑賞していたときの記憶だと
わかりました。
もう一度ミュージカルを観たい。あと、本も読んでみたいと思いました。

「明日、君がいない」
オーストラリア(2006)/ムラーリ・K・タルリ監督。
一人が高校で自殺する。その何時間前からを描きながら、
6人の高校生の独白を交える。
普通に笑ったり、時に憂鬱そうな顔をしていた彼らは、
誰が自殺してもおかしくない、せっぱ詰まった苦悩を抱えている。
弁護士を目指す優等生だが、点が伸びない。
兄ばかりを大事にする家庭の中で、兄から夜に乱暴されて打ち明けられない。
ゲイをカミングアウトしたが、友達にも家族にも受け入れられない。
・・・
誰が、高校のトイレで自殺したのか。
引き金になるのは本当にささいなことなのかもしれない。
簡単にそう言うことはできる。でも実感できるのは、映像だから。
映画だからなんだと感じ、その力強さが余韻に残った。

「大いなる陰謀」
アメリカ(2007)/ロバート・レッドフォード監督
アフガニスタン侵攻における、政策立案者である政治家、
現地に赴く兵士、それを送り出した大学教授、そして
ある新攻略劇を書くよう政治家から依頼されたテレビ記者を描く。
現地にいる兵士が、一番国内に居づらく、かつどこよりもアメリカでの成功を
求め、勉強し、愛国心を抱く若者かもしれない。
・・・
ロバート・レッドフォードって、「明日に向かって撃て」とか、
「大統領の陰謀」の人なんですね。年をとってもかっこいいです。

「グッドナイト&グッドラック」
アメリカ(2005)/ジョージ・クルーニー監督、デヴィット・ストラザーン主演
1950年代、テレビ局記者、アンカーマンとして実在した
ジャーナリスト、エドワード・マローが、
当時吹き荒れていたマッカーシズムに挑む話。実話。観るのは二回目。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%89%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BBR%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%AD%E3%83%BC
まじめな話なのに、おしゃれに、飽きさせることなく映画に仕立て上げた
ジョージ・クルーニーはすごいなと思います。
1953年に放送した、マッカーシー上院議員を批判するドキュメンタリー番組、
SeeItNowを作るスタッフたちを描く。
当時、なぜそこまで一国会議員の暴走がメディアの足をすくませたのか。
民放局や軍に勤める者の首が、すべてマッカーシーにつながっている感じ。
ソ連の脅威?ほんとかなあ。
「テレビが、娯楽と現実逃避だけの道具になっている。そうすればテレビは、ただの箱です」
というようなラストだった気がした。
wikipediaには、アカデミー賞のさまざまな部門でノミネートされていた
この映画、「ブッシュ政権の保守主義の元で、受賞を逃した」とあった。
そんな映画、日本にも出てこないだろうか。

結婚、ね

2010-01-24 00:54:37 | Private・雑感
 「自分のひとつひとつの決断が、人生を作る。責任を取るのは君だ」
というような台詞が、最近観た映画の「大いなる陰謀」の中であった。
大学教授が、ゼミの学生に対し発した言葉だ。

 今日もまた、ひとつ結婚報告があった。うれしい気持ちだし、興味深い。
3月に結婚というから、どういう風なプロセスがあり、気持ちの変化があったのだろう。
「4年付き合ってて、もう他に女の子探すのめんどくさくて」なんて言っていたけど。24歳のカップル、若いなあ。

 なぜこの相手なのか、なぜ今なのか。きっと答えは先に出ているのだけど、
簡単に論理武装を構築してみるのは悪くないことなんだろうと思っている。
結婚は自分のこと、というより、他人とのことだから。(あくまで予想)
結婚相手、自分の親、相手の親、友人。
自分たちのことを認知してもらうために、してもらいたくて、
結婚という手段を取るのかな、と想像しているから。
ウソ。最近は、結婚なんて極めて個人的な、覚悟に過ぎないんじゃないかと
思ってる。だから、自分さえ、できれば相手も確信していればいいんだと思う。

 少し話は変わるかもしれないけど、他人のブログでマズローの欲求段階説が
出ていて、ちょっと応用できそうな気がした。
 欲求段階説は、欲求を以下の5つの段階に分ける。下位の欲求が満たされれば、
上位の欲求を求める。

  1)生理的欲求(食欲や睡眠欲等の本能的な欲求)
  2)安全の欲求(危険や脅威から身を守ろうとする欲求)
  3)社会的欲求(集団への帰属や愛情を求める欲求)
  4)自我欲求 (他人から尊敬されたいという欲求)
  5)自己実現欲求(自分を高めたいという欲求)

 結婚がどの位置の欲求になるのか。人それぞれだと思う。
人間の生殖機能からして、生理的、安全の欲求の中に配偶者を求める欲求が
含まれると思う。
でも、未婚のキャリアウーマンとかは、結婚以外で、生理的、安全な、
社会的な欲求を満たすのだろう。

 この欲求段階説の表記を見たときに、昔、カミュの『幸福な死』を読んだときに抱いた思いがよぎったんです。
「人間には、自分自身になる時間などない。ただ、幸福になるための時間があるだけだ」
これを読んだときに、自分は、幸福で、かつ自分自身にもなろうと。
それで、「カミュの言っていたことは、マズローの欲求段階説で言えば、
自己実現欲求まで達し、実現するのは時間がかかる」ということなのかなあと。
全然違うかもしれないけど。

 anyway,同期の結婚はくすぐったい気持ちですね。
今日たまたま、専業主婦の奥さんを持つ新聞記者の男性の話を聞いたところで、
1日30分しか奥さんと会わない、子どもは寝顔だけ、なんてやだやだ、と
思ったところだけれど。