神谷美恵子の著作、自伝的エッセイのこの本から、取り急ぎ心に残った箇所を書き写す。
一次と二次の世界大戦の間にアメリカにいた彼女に、偶然知り合ったドイツからの亡命政治家が送った手紙から。
・・・
仕事に、また然るべき人の妻として、子どもたちの母として、ゆたかな一生を送られるように祈念しています。わたしのいうのはゆたかな一生であって、単なる「幸福な」一生ではありません。ゆたかな充実した生涯を送るのを恐れ、そのために決して「幸福」を見出さないひとが世の中にはあまりにも多い。あえて闘うのでなければ、何人をも、何物をもたたかいとるこのはできません。
・・・
同じようなことを、カミュの本や『大衆の反逆』でも読んだ。私にとっての課題だから、よく響くのだろう。
より本質的なものを、と求め続け、医学の仕事や妻、母としての生活でも静かに闘った人だと感じた。戦後に子どもを産んで健康に育てることは、闘って、ひとつひとつのことに結果を出さないといけない面があった(用事があって結核にかかり薬が不足しているなどで)ことも、現代の恩恵に素直に感謝する機会となった。
一次と二次の世界大戦の間にアメリカにいた彼女に、偶然知り合ったドイツからの亡命政治家が送った手紙から。
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仕事に、また然るべき人の妻として、子どもたちの母として、ゆたかな一生を送られるように祈念しています。わたしのいうのはゆたかな一生であって、単なる「幸福な」一生ではありません。ゆたかな充実した生涯を送るのを恐れ、そのために決して「幸福」を見出さないひとが世の中にはあまりにも多い。あえて闘うのでなければ、何人をも、何物をもたたかいとるこのはできません。
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同じようなことを、カミュの本や『大衆の反逆』でも読んだ。私にとっての課題だから、よく響くのだろう。
より本質的なものを、と求め続け、医学の仕事や妻、母としての生活でも静かに闘った人だと感じた。戦後に子どもを産んで健康に育てることは、闘って、ひとつひとつのことに結果を出さないといけない面があった(用事があって結核にかかり薬が不足しているなどで)ことも、現代の恩恵に素直に感謝する機会となった。