ほっぷ すてっぷ

精神保健福祉士、元新聞記者。福祉仕事と育児で「兼業」中。名古屋在住の転勤族。

「ダウントン・アビー」で学ぶイギリス史

2019-04-24 10:49:22 | Movie
amazon video でダウントン・アビーのシリーズを観ている。シーズン2まで観終わった。休憩しよう、そうしよう。

1912年ごろのイギリス、伯爵のお屋敷はまさに城である。伯爵という身分、そこに雇用され、住み込む使用人という職業、両者の信頼関係、イギリス流のユーモアと分別。時代背景も勉強になる。

1912年にタイタニック号が沈み、伯爵家の相続人である甥っ子が死ぬ。イギリスでも相続は直系に近い男子でなくてはならず、伯爵の三人娘は全く相続できない仕組みだったらしい。
その頃に起こったウーマン・リブの波、女性選挙権の運動。折しも「未来を花束にして」の時代である。
そして1914年に第一次世界大戦勃発。伯爵家の使用人たちも戦争に召集されたり、伯爵一家の相続人も前線の大尉となる。伯爵自身は名誉隊長で前線へは行かず、前線と、きらびやかな伯爵家の景色の対比はすさまじい。ただ、その城の一部を療養病棟のような形で提供することもあったようだ。

劇中で、逮捕されて裁判にかけられるシーンがあるのだが、イギリスではこの頃からすでに陪審員制度だというのには驚いた。貴族の繰り広げる狩りの風習、戦争で男手がなくなった際に仕事に目覚める娘たち、戦争が終わった途端に流行したスペイン風邪。ドラマほどではなくとも人々の人生は目まぐるしい時代だったのだろうと実感できた。